僕が、なぜNKNに投資するのか?

NKNとは?

2017年8月に立ち上がり、2018年4月に12億円のICOを実施しています。インターネットのインフラを現状のクライアントサーバーモデルによる中央集権型から、ブロックチェーンを活用したP2P型に移行する上で、BaaS以上に重要な存在が、P2P型のCDN(Content Distirbution Network)です。簡単にいえば、インターネットの影の巨人と言われているAkamaiは、CDN業界の巨人として、自前でデータセンターを世界中に構築してサービスを行っていますが、これを、データセンターに頼らず、ユーザーが持っているスマホ、パソコン、などの不特定数のコンピューターリソースとネットワーク帯域のリソースを活用して、インターネット上で、ユーザーがお互いにコンテンツを配信したり、閲覧したりする仕組みを作る事業です。BaaSとP2P型のCDNがあれば、インターネットインフラの非中央集権化は、かなり現実味を帯びてきます。詳しくは、僕が別にまとめているNKNの競合であり先行しているTHETAネットワークに関する「こちらの記事」を読んでもらえれば、P2P型CDNについての理解が深まると思います。

トークンエコノミー

ストレージとネットワーク帯域を提供するものが、好きな価格でリソースを販売し、そのリソースを購入するものが安いものから買っていく。コスト以下の価格になることはない。ですから、供給制限モデルでの提供は可能です。市場参入戦略によってトークンエコノミーの設計が変わってきます。まだ、かなりアーリステージのベンチャーなのでそこまでは固まってきてない印象を受けます。

戦略

サイトの情報を見る限りの市場参入戦略としては、マイナーについては、CDNプレイヤーになるためのソフトウェアを提供し、そのCDNリソースをB2Bで販売するというざっくりとした内容が見えてきます。マイナーは、既存の中央集権型クラウドであるAWSやGoogleクラウドのストレージサービスを使い、更に自宅に無料解放するWifiルーターを設置すれば、誰でもCDNを始めることができます。

そして、チーム構成を踏まえると、B2Bに強いので、個人にそのCDNを直接解放するよりかは、エッジコンピューティングの概念のように、大手通信会社の通信網にコネクトして、彼らが不足分をNKNのネットワークリソースを有償で使うことで補うという市場参入戦略を考えているとみています。または、BaaSを利用しているDappsが、CDNとして、NKNを利用するというモデルですね。この辺りは、THETAがすでに、トークンエコノミー 版Youtubeを目指しているDliveをパートナシップを締結して先行しています。ただ、このためのマーケティング戦略と実行が可能な人材がチーム内にまだ十分いる印象がないので、これから構築していくということでしょう。直接、コンシューマーのネットワーク帯域とストレージ(正確には閲覧コンテンツのキャッシングデータ)のリソースを抑えに行こうとしているTHETADENTとは、市場参入戦略が少し違うということです。ネットワーク帯域とストレージを供給するステイクホルダーと、そのリソースを使うユーザーの役割を分けて事業開発を進めていくということですね。

僕は、Algorandも、チーム構成を踏まえてP2P型CDNの市場から参入してくるとみていますが、上に書いたようなNKNのアプローチに近い形を想定しており、彼らの方が、ビジネスサイドのチーム構成はかなり強化できていますが、ネットワーク領域については、NKNの方が専門家を揃えており、Algorandが強みである暗号学の領域は、アドバイザリーボードで知恵を補っている形です。

経営チーム

Yanbo Li – Founder & CEO – Linkedin

北京ベースです。北京の工科大学でネットワーク分野で学士号を取った後、モトローラ、ノキア、クアルコムなど、大手通信会社のシリコンバレーオフィスでR&Dエンジニアの仕事を経て、北京に戻り、中国のBaaS系ベンチャーのOnchainを共同創業した後、NKNを立ち上げています。Linkedinに掲載されているスタンフォードの学位、学士や修士ではなく特化学科の科目修了をしたものですね。ネットワーク系にはかなりリテラシーと経験のある起業家と言え、次に紹介するZhengとの役割分担を踏まえると、まだ若くエンジニアリングスキルが高いので、彼が実質的にCTOをやっているとみています。

Zheng “Bruce” Li – Co-Founder & Co-CEO – Linkedin

シリコンバレーベースです。オーストラリアの国立大学で彼もネットワーク分野で修士号を取得し、その後、ノキアで15年以上キャリアを積んでおり、その間も、Wifi技術を使ったメッシュネットワークの開発や、4GLTEを使ったバックドア方式によるデータ共有モデルのソリューション開発など、NKNがやろうとしているP2P型CDNに必要なテクノロジー開発経験を完璧に経験している人物です。直前は、Googleので経験も含めて、BDマネージャーもやっていますから、ビジネスサイドもかなり精通していることから、実質は彼が経営をリードしているとみています。Co-CEOの体制を取っている理由がよくわかります。

Yilun Zhang – Co-Founder & CTO – Linkedin

サンフランシスコベースです。北京大学で、物理学の学位を、その後、UCサンディアゴで、物理学のPh.Dを取得し、直前は、スタンフォード大の友人と、ソーシャルコンテンツリコメンドのアプリベンチャーをやっていたようです。ただ、彼自身は、まだネットワークテクノロジー関連のソリューション開発やソフトウェア開発の経験はないので、CEOがCTO的な役割を果たしつつ、彼が1プログラマとして貢献しているとみています。

Allen Dixon – VP of Business Development – Linkedin

彼もサンフランシスコベースで、元はモトローラでネットワークソリューションのエンジニアをやっていましたが、ノースウェスタン大学でMBAを取った後、ノキアに移り、エッジコンピューティングのソリューション領域で、BDマネジャーをやっていたので、彼も、この事業ドメインには精通している人物と言えます。

Luning Peng – Marketing Manager – Linkedin

テキサス大学でマーケティングを専攻したのち、大手広告代理店のオグルビーメイザー、そして、その後、VM Wareでそれぞれマーケティングアナリストをやっており、そこからNKNに参画しています。VM WareはB2B向けソフトなので、やはり、この点からも、B2B市場で開拓する考えなのがよくわかります。

アドバイザリーボード

Whitfield Diffie – Wikipedia

2015年に、コンピューターサイエンス学会で最高峰の賞であるチューリングアワードを「暗号学」で受賞した人物です。MITで博士号を取得し、現在は、スタンフォード大学で教授をやっています。2015年の受賞の背景は、彼が1976年に発表した公開鍵と電子著名によるデジタル暗号化技術に対する評価で、これは、まさにブロックチェーンのコアテクノロジーの一つですから、ブロックチェーンに対するコンピューターサイエンス学界の評価が高まり、彼自身の論文に対する評価が高まって受賞に結びついたとみています。チーム構成が、ネットワークに強い人材で、暗号学に精通している人材がいないので、彼がその観点で知恵付する役割を担っているとみています。

写真見るとわかるのですが、カッコイイじいちゃんです。こう年を取りたいもんです。笑

Stephen Wolfram – Wikipedia

Whitfield氏のビジネス・パートナーですね。カリフォルニア工科大学で物理学で博士号を取得した後、アカデミック業界とビジネス業界をブリッジするような役割でキャリアを積んできており、NKNとのWhitfield氏との関わり方として仲介役としてサポートしているとみています。

事業の進捗

2019年10月11日にBinanceにリストされました。

競合の動向

プラットフォームレイヤーのテクノロジーとしては、Decentalized CDNは、BaaSに匹敵する規模の市場になるとみており、その点からも競合が増えつつある市場です。もっとも先行しているのは、THETAでしょう。次に、TRONが買収したBitTorrentです。Algorandも恐らくですが、この領域に入ってくるとみています。また、同じくP2Pストレージネットワークを手がけているFilecoinLambdaなども競合になるとみています。なぜなら、僕の予想では、P2Pストレージ事業だけでは、市場で生き残るのが厳しいとみているためです。もう少し不可価値が高くないとソフトウェア事業としては大して普及しないとみているからです。

そして、間接的には、ブラウザのキャッシングデータも使うことができるので、Brave Browserも間接競合になりますし、CDN事業は、eSIMのテクノロジーとも直結していますから、その点で、個人の余ったモバイルデータ通信量の取引所を提供しているDENTも間接競合になります。DENTは、非常にわかりやすいUXで、ユーザーのネットワーク帯域を抑えていっていますから、THETAやNKNのアプローチとどのような事業展開の差が出てくるか注目しています。DENTが、eSIMにフォーカスし、スマホのネットワーク帯域を抑えに行っていますから、NKNは、ホームインターネットのネットワークリソースにフォーカスすることで、お互いに棲み分けができ、かつ業界の発展につながると言えます。

現時点での投資評価

P2P型CDNは、非中央集権型インターネットを実現する上で非常に重要なプロダクトカテゴリであり、まだイーサリウムに相当するような圧倒的No.1のプロジェクトがまだ登場してきていない市場なので、非常に注目しています。いくつか投資もしています。NKNも、創業メンバーのスキルセットとアドバイザリーの頭脳構成を踏まえると将来性は高いとみています。ただ、まだまだ小さいチームで、実績も積み上がってきてないので、リスクは高く、アロケーション率は低めにしています。

最後に、NKNトークンは、僕がメインで使っている世界最大の仮想通貨取引所のBinanceで購入することができます。Binanceのアカウント解説方法と使い方の基本ポイントはこちらにまとめています。参考にしてください。

【初心者向け】Binance(バイナンス)の会員登録の方法まとめ

以上、みなさんの参考になれば幸いです!

注記:最終的な投資判断は自己責任になります。

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