Decentralized Internet(非中央集権的なインターネット)を実現する上で重要なTRON, BTT、BLiveの役割について

前回は、水平モデルによる非中央主権的なインターネットのインフラプロジェクトがどのように進んでいるかについてお話しましたが、今回は、その同じ内容を垂直統合で挑んでいるTRONとBTT、そして、BLiveの関係性について話をしたいと思います。

図解すると以下の通りです。


TRONが、BTTを買収した意図は、この図が全て物語っています。

圧倒的な1st Mover AdvantageをもつBaaSであるイーサリウムにTRONが対抗するためには、同じ土俵で勝負をしないことです。戦略の鉄則ですね。勝てるかつ「未開の土俵」を手に入れる必要がある。未開というのがポイントで、まだポテンシャルは大きいが、強力なプレイヤーが育っていないマーケットです。

そうTRONが狙いを定めたのが、ブロックチェーンの最重要ミッションの一つであるDecentralized Webということです。僕が見解をまとめたガートナーのハイブサイクルレポートにあるように、この市場は、まだバブル状態にも入っていない非常に大きな可能性を持った市場です。

彼らは、垂直統合戦略でこれを実現しようとしています。BTTのP2P型CDNのインフラを組み入れたTRONは、単なるBaaSではなく、前回紹介したTHETAのように、非中央集権型インターネットを実現するためのプラットフォームソフトウェアに生まれ変わることができます。

そして、彼らは、TRONの資金力を生かして、BLiveという、中身はトークンエコノミー 版TikTokと言われていますが、DLiveと同じ動画ストリーミング市場をターゲットにしたB2C Dappsを仕掛けています。

さらに、彼らは、Game Dappsに非常に力を入れています。BLiveと相性がよいからですね。動画ストリーミングの市場で、仮想通貨ユーザーともっとも親和性が高いカテゴリはゲームです。D-Liveもほとんどがゲームの中継動画です。だから、D-liveがピューディーパイと専属契約を結んだこと意図がわかりますね。彼は、世界No.1の個人Youtuberであると同時に、ゲーム中継動画のパイオニアであり、その分野で世界No.1だからdです。

このように、市場にフォーカスの効いた市場参入戦略とプロダクト戦略を展開することで、着実にイーサリウムとの差別化を実現していっています。僕が、イーサリウム以外のBaaSで唯一TRONに投資している理由の一つには、これがあるからです。

逆に前回紹介したプレイヤー達は、水平モデルになります。iPhoneとアンドロイドのスマホ市場の競争でわかる通り、規模をとるのは、後者のモデルです。全て自前主義ではないからですね。ただ、初期の伸びは垂直統合モデルの方が早いです。垂直統合の方が意思決定と事業推進スピードがより早いためです。

また、TRONは、P2P CDNのためのコンピューティングリソースとネットワークリソースをBTTやTRONのノード群のみならず、他のNKNやDENTにも接続する可能性はあるとみています。その意味で、NKNやDENTは、どちらの陣営につくこともできるプロジェクトなので手堅い投資になります。

以上になります。みなさんの参考になれば幸いです!

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