バイナンスリサーチのDAOの市場動向に関するまとめ #2

2. DAP – 多くの顔をもつ組織形態

2.1 DAOの組織形態

DAOについて理解を深めるため、実際の事例をみて見ようと思う。このDAOの組織形態は、多種多様である。

-ブロックチェーン:仮想通貨のDASHに代表されるよう、ブロック報酬自体が、その仮想通貨の投資プールに一旦入り、そこから参加メンバーによって分配されるという方式である。当然、BTCもDAOの一つと言える。UTXOのトランザクションモデルに代表されるようBTCのDAOは、かなりインセンティブメカニズムへの依存度が隆い。

-エコシステム:Aragonに代表されるDAOは、アプリやそのアプリ新strategyの仕組みも含めて、一つのエコシステムとして機能している。

-プロトコル:現時点で、もっとも成功しているDAOの一つは、MakerDAOであろう。MakerDAOとDAIは、彼らのDeFiスタックのコアを形成し、MKR保有者とDAOのメンバーによって統治されている。

-ミューチュアル・インシュアランス:Nexus Mutualなどは、スマートコントラクトの履行リスクに対する保険プログラムを提供している。

-自然資源:社会活動家や経済活動家は、以前より、なぜ、自然環境が法的な根拠を与えられていないのか疑問を提示していた。この問題を解決するため、ニュージーランドなどでは実際に、特定の河川に法的権利を認めているのである。また、別の例でいえば、Terra0は、自然にある森に対してDAOの運用形態を果てはめ、植林や、材木の販売、などを全てDAOでライセンス化して運用するモデルを考えている。このような試みは、一見、奇抜な発想に聞こえるかもしれないが、しばしば無視されてきた常識を我々に気づかせる役割も担っているのである。このような新たな正直を市場における経済取引活動に持ち込むことは、ビジネスオペレーションの外部性に制限を与えるための初めての試みになるかもしれない。ただ、おそらく、これは、そのような常識を尊重し、互いに強制し合うことによってのみ実効性をもつと考えれる。

2.2.ファシリテーター

DAOの勃興は、様々なソリューションをプラグ&プレイのように迅速に設置して活動展開することを可能にするための多様なオペレーティングシステムによって促進されて来た点がある。よく知られた事例は、Aragon、DAOstack、そしてColonyであろう。ただし、いずれもまだ初期段階であり実験的要素が強い。中でも、AragonのOSモデルは、もっとも成熟したモデルといえMoloch、MetaCartel、そしてThe DAO3つのフレームワークによって構成され、Aragonに流入してくる資金の配分を受けている。

AragonのDAOは、下記の図に示しているように、各プロジェクトごとにアセットがロックされて運用されている。


チャート1: 上の図は、USDベースで、各DAOのスマートコントラクト内にアセットがロックアップされている状態を表している。一目瞭然で、The DAOが、他のDAOを凌駕するほどの存在になっている。


チャート2: この図を見るとわかるように、数多くのDAOが市場に存在していることがわかる。

つづく。

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