バイナンスリサーチのDAOの市場動向に関するまとめ #5

5. DAOにとっての”Il Principe”とは何か?

Machiavelliは、The original Principe を若い世代に、特定の構造的な環境をどのようにしてナビゲートするかについて教えるために書いた。では、Machiavelliは、DAOにどのようなアプローチを推薦するか? ナビゲートすべき全体の対象は何なのか?そして、この全体の対象は、現在の構造的な環境にどのように関係しうるのか?

現時点では、国連には、195の国家が参加し、275以上の法的管轄区が登録されている。ユーロ単体をとってみても、40,000の法規制があり、15,000の裁判所があり、62,000の国際基準が存在しているのである。

この恐ろしい景観は、その提供者のアカウンタビリティによる信頼と共に、歴史的に不確実性を制限する基礎となっている。もし、その法律を公共や、規制された法人格(例:データ提供者など)に強制することができる法システムが存在した場合、誤ったデータを元に、彼らを信用できる存在として定義することが可能になってしまうのである。

その結果、伝統的なデータベースにおけるトランザクションは、最終的に法律にとって承認されるのだ。しかしながら、その取引の最終承認は、一定の水準の信頼をもった公的機関によって承認されるのである。特に、国際的なオペレーションの場合、複数の法的機関が承認する必要があるのだ。これによって関連するリスクはさらに増加する。それと同時に、このリスクを管理する方法は、非常にコストがかかる。

一方で、分散台帳に基づく処理と情報においては、データの信頼性は、第3者機関によって保証されるのではなく、経済インセンティブによって保証されるのである。これが、なぜ、DAOに関係しているのか?

なぜなら、DAOが物理的な世界と関わるたびに、それが、銀行口座を使うような直接的な取引であれ、トークンを用いた非直接的な取引であれば、固有のトラブルが発生するからである。

もっとも先進的なトークナイゼーションに関する規制をもつリヒテンシュタインによれば、トークンは、確立された法的システムによって保護された、あらゆる物理的資産に対するコンテナのような役割と定義されている。

これは疑いの余地なく、重要な進展である一方で、改めて、高度な法的システムの必要性を要求している。そもそもDAOが避けてきた公的機関の存在を改めて、必要としているのである。これとは別に、より実践的で少し理想的なシナリオとは異なる手法は、DAOを既存の組織を置き換えるものとしてではなく、補完するものとして利用することである。このアプローチをとることで、より広範囲の公的機関とDAOを結合することが可能になり、これによって、様々な関連の取り組みが、益を得ることになるだろう。

つづく。

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