バイナンスリサーチのDeFi市場動向に関するまとめ #1

以下は、バイナンスリサーチが、まとめたDeFi市場動向のVol3の翻訳と僕の所感をまとめたものです。原文はこちらになります。DeFi銘柄の投資に役立ててください。

キーポイント

-2019年から、DeFi領域は、イーサリウム上でも特に成長著しいカテゴリになりつつある。他のBaaSやブロックチェーンプラットフォームでもDeFi系プロダクトの開発は進められているがイーサリウムに比べるとスローである。

-現時点で、イーサリウムベースのDeFiの月間アクティブユーザーは約40,000。そして、そのうち90%がDEX利用者である。

-同時に、2019年以来、デイリーアクティブユーザーが50人を超えるDeFi系プロジェクトは2倍に成長している。

-DeFi市場は、初期段階では、MakerDAOのSAIとDAIが圧倒的な地位を持っていた。そして、彼らは、2019年11月にマルチ・コラテラルDAIをリリースし、その後、SAIからDAIへのマイグレーションは順調に進んでおり、19年12月31日の時点で、64%のマイグレーションが完了している。

-一方で、USDCを利用したDAIに対抗するDeFiプラットフォームも成長しており、その背景には、豊富な供給量、DAIとは異なる金利率のダイナミックス、そして、DAIに比べてよりドルに対する価格の安定性がある。

-レンディングプラットフォームのCompoundが特にMakerに対抗するプロダクトとして成長しており、彼らのロックアップされているトークンは、2019年年初の90%に対して、50%レベルになっている。

-また、DEX2.0は、売買高で大きく成長している。Uniswapは19,000人のアクティブユーザーで、年合計の取引高は390億円。同様に、Kyberは、35000人人のアクティブユーザーで、年間取引高は、387億円。

-2020年に、我々は、イーサリウムベースのDeFiの新たな発展段階が起きると考えている。例えば、デリバティブの開発や、担保化されたトークンの利活用、ERC-20ベースのUSDTなど。ステイキングサービスは、DeFiの基本的なモデルになっており、2020年は、ブロックチェーンインターオペラビリティのテクノロジーが成熟していくことでアルトコインを活用したDeFiが新たなモメンタムを獲得すると考えている。

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DeFiはイーサリウムの中でも最も重要なカテゴリの一つとなっており、2019年時点で、100以上のプロジェクトが稼働している。

バイナンス・リサーチでは、2019年6月よりDeFiに関するリサーチレポートの取りまとめをはじめ、今回で3回目となる。中心は主にイーサリウムだが、それ以外のブロックチェーンプラットフォームも対象にしている。

分析データについては、バイナンスファミリーのDApp.Reviewを活用している。

1.重要性が高まるイーサリウムのDeFi

以前に発表したトークナイゼーションの世界で話をしたように、イーサリウムにおけるDappsのスペクトラムは、他のブロックチェーンプラットフォームに比べて圧倒的に広範囲になるのであるが、その中で、フォーカスはエクスチェンジとファイナンスアプリにシフトしつつある。

DeFiは、その定義において、DEXや、レンディング、アセットマネジメントサービス、決済ソリューションなどが該当する。

Sources: Binance Research, CoinMarketCap.

2019年、イーサリウムの価格は、$100から$350の間で推移しており、中間値は$173である。

価格推移には関係なく、ほとんどのDeFiプロジェクトはイーサリウム上で構築されている。

Sources: DApp Review, Binance Research.

2019年時点で、DeFiの月間アクティブユーザー数は、40,000から60,000の間で推移している。

しかしながら、アプリごとにアクティブユーザーのカウント数はだいぶ異なる。たとえば、レンディング系とDEX系では随分違うのである。

Sources: DApp Review, Binance Research.

2019年1月時点の数字になるが、DEXのアクティブユーザー数は、34,244である一方、その他のファイナンスアプリのユーザー数は、4,649である。

DEXのユーザー数は8月の48,934でピークアウトし、12月には、1月の数字と割り込み、34,033となった。

一方で、ファイナンスアプリのユーザー数は1月より継続的に増加し、8月には10,000を超え、12月には25,925に成長した。

Sources: DApp Review, Binance Research.

上記のグラフは、DEX系とそれ以外のファイナンスアプリのオンチェーンのトランザクション数を比較したものである。

まず見てわかることは、イーサリウムのトランザクション数の90%がDeFi系のアプリによるものであるということである。つまり、アクティブユーザーの視点で考えれば、DeFiがイーサリウムの中核領域に成長しつつあるということである。

つまるところ、イーサリウムとDeFiの関係性は、双頭竜のような存在であり、相互作用を持って成長しているということである。

つづく。

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