僕のBlockStackのトークンSTXの投資評価について

BaaSプロダクトの一つであるBlockStackのトークンSTXの投資評価についてまとめたので、投資検討の参考にしてください。

ペインポイント分析

BaaSが、トークンエコノミー の観点からDapps開発にとって重要な役割を果たすことは、僕のポートフォリオ戦略のところで述べている通りです。詳しくは「こちらの記事」を参考にしてください。

プロダクト分析

2013年から開始しているプロジェクトですから、BaaSの中でもイーサリウムと同じぐらい歴史があるプロジェクトです。しかし、ポジショニングを確立できず、ここまで来ていることもあり、色々と工夫しています。

同じBaaSの1st Mover Advantageをもつイーサリウムとの差別化でいうと、ユーザーがOpen IDを作るプラットフォームモデルを採用していることですね。ユーザーはBlockStackのOpenIDをもてば、BlockStackのBaaS上で運用されているアプリは、そのIDで自由に使うことができます。つまり、イーサリウムのDappsのように、アプリごとにIDをもつ必要はありません。

そして、BlockStack上でアプリ開発をしているエンジニアは、BLockStackから資金支援を受けることができます。この辺りは、後発BaaSのAlogorandでも同じようなことをやっていますね。いわゆるCVCモデルです。

まあ、しかし、それでも、BaaS市場は、イーサリウム、TRON、EOSの三強状態で固まりつつあるので、これらの差別化でも覆すのはかなりしんどいと思います。

唯一の解決策は、自らB2CDappsを仕掛けて、ユーザーベースを構築することです。ただし、CEOがB2Cアプリ系の起業家ではなく、サイエンティスト系なので、この舵取りをするのは大変だと思います。

チーム分析

Muneeb Ali – Co-Founder & CEO – Linkedin

アイビーリーグの名門プリンストン大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得したコンピューターサイエンティストです。かなり優秀です。

Diwaker Gupta – Head of Engineering – Linkedin

直前は、Dropboxで、ML系のプロジェクトをリードしていたエンジニアで、UCサンディアゴでコンピューターサイエンスのPhDをとっている人物です。彼も、かなりの実力者ですね。

Jeff Domke – Head of Product – Linkedin

直前は、ニューヨークのテックベンチャーで共同創業者兼デザインヘッドをやっていた人物で、その前も常にデザイナーとしてのキャリアを積んできている人物ですね。

Patrick Stanley – Head of Growth – Linkedin

ジョンホプキンス大学で経営学などを専攻し、学生時代はレスリングのチャンピョンにもなった人物で、その後、シカゴで、サングラスブランドのベンチャーを立ち上げたり、直前は、EarnestというシリコンバレーのベンチャーでBDをやっていた連続起業家です。

Saurabh P. – CFO – Linkedin

直前は、世界最大手の投資会社BlackRockのカナダ支社のCEOをやっていた人物です。BlockStackは、VCから75億円ほど調達しているわけですが、このようなCFOがいることで可能になる話です。

チームの実行力

チーム力は、素晴らしいですが、悲しいかな、BaaS市場では完全に後発組になっており、1st Mover Advantageが働くこの業界では、実績がほとんど出ていません。

トークンエコノミー 分析

いわゆるBaaSのトークンエコノミー です。イーサリウムや、EOSと同じです。

ハイプサイクル分析


BaaS市場は、ほぼ幻滅期は脱しており、本格普及期に入る段階です。市場はこの段階に入ると、ほぼ勝者が確定し、ソフトウェア市場においては、Top3に入れないプレイヤーは大抵、脱落して行き、完全に市場から消えるか、かなりニッチなプレイヤーに追い込まれるため高い成長は期待できなくなります。バブル期も過ぎているので、条件の良いExitも難しくなっています。BaaSはほぼレッドオーシャン市場ですから、Top3に入れていない彼らが、これから挽回するのは至難のわざと言えるでしょう。

総合評価

チーム力でいえば、Algorandには少し劣るもののかなりいいメンバーを揃えていますが、残念ながらタイミングが合っていません。僕が手がけていたOrbも分散型台帳技術ですがプロダクトは、BaaSと同類です。僕は2017年末のバブルピークで売却できているので良いですが、彼らは2013年から取り組んでいてまだExitできていないので、うーん、なかなか厳しいと言えます。投資対象からは外しています。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

注記:最終的な投資判断は自己責任です。

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