マスター・オブ・スケール –元Google VP, Yahoo! CEO マリッサ・メイヤーのインタビュー#5

ホフマン:新しい人間を合成するのは、選択肢にならない。それは、Googleでも同じこと。だから、彼らは、そのポテンシャルを持った人材をやとうことにとても苦労していた。だから、メリッサは、プロダクトマネージャを育てることにした。それはかつて彼女の上司だったジョナサンがそうしたように。

メイヤー:私は、外からより経験があるプロダクトマネージャを育てるより早く、社内のその可能性を持った人材を育てる方に賭けてみたかったの。

 

ホフマン:マリッサは、優秀な人材を雇って、彼らを自分の同僚として育てることに決めた。彼女は、これには自信があった。なぜなら、自分やサラーがまさにそういうキャリアを辿ったからだ。プログラマーとしてGoogleに入って、そして、プロダクトマネージャになった。

 

メイヤー:わたしは、スタンフォードとMITに行って、テクノロジーの活用方法について理解のある優秀なコンピューターサイエンティストを探した。そして、彼らをプロダクトマネージャーとして育てていった。そのとき、ラリーとセルゲイは、私たちがこの方策の効果を証明するまで怒鳴っていたわ。私は、もうちょっとそれがマシになればといつも願っていた。

ホフマン:マリッサは、22才、大学を卒業したばかりのブライアン・ラコウスキーを彼女のアシスタント・プロダクトマネージャ第1号としてとして雇った。そして、彼にどのプロジェクトを任せたか。彼女は、Gmailの全てを彼に任せた。

メイヤー:そう、私たちは彼らに大きな仕事を任せた。22や23才の人が経験する仕事内容としてはかなりストレスの多い内容だった思う。

ホフマン:マリッサは、このトライアルを「アソシエイト・プロダクトマネージャプログラム」と名付けた。そして、このプログラムの原則の一つは、新しいプロダクトマネージャに、一つではなく多くのプロダクトを任せた。そして、1年のサイクルで他の製品部署とのローテーションを行った。彼らのうちの何人か、あまり乗り気ではなかったけど。

メイヤー:このプログラムに対する彼らの反応は決まって、”ローテーションはいやだ”というものだった。それに対して私は、”いい、Googleは、一つの会社の中で、プロダクトマネージャが複数のプロダクトマネジメントを経験できるとてもユニークな環境なのよ。もちろん、まだ生まれたばかりのプロダクトを手がけることもできるし、成熟したプロダクトを手がけることもできるわ。モバイルのプロダクトもできる。全て全く違うプロダクトよ。こんなことは、普他の会社ではまず経験できない。会社自体のやり方を大きく変える必要があるから。” 彼らにとってよいことは、転職せずに、複数の製品を担当することができることだったの。

ホフマン:例のごとく、マリッサは、新たな有益性を作り出したわけだ。

メイヤー:私は基本的に、ローテーションは、言葉遊びのゲーム「Mad Lib」に近いようなものだと言っているわ。”私は、Xを前にやっていたけど、今は、Yをやって、この変化を作ったことで、Zについて学ぶことができた”という世界。例えば、”私はアドワーズをやっていたけど、次には検索エンジンに移動した。この変化によって、私は、広告主をユーザーとして捉えることと、消費者をユーザーとして捉えることの違いについて学んだ。”

ホフマン:実は、このローテーションは決して新しい発想ではない。この手のトレーニングプログラムは、IBMやGEが50年代や60年代に取り入れて大きな成功を納めたことがある。これらの新興のテック企業は、当時、自分たちのテクノロジーをよりスケールさせるために、新たなリーダーの育成方法としてこれらの手法を取り入れたのだ。先に伝えように、これらの人を雇うことができなかったのから、代わりに育てることにした訳だ。

僕は、君たちに、このプログラムは、テクノロジーの世界以外でも通用することを理解して欲しいと考えている。例えば、NickelodeonのVPをやっている、カレン・カークランドの話がそれに当てはまる。13年間もの間、カレンは、Nickelodeonのライティングプログラムを指導した。彼女のリーダーシップの元、このプログラムは、TV構成作家の中では、有力なトレーニングプログラムの一つとなった。彼女のプログラムの卒業生の活躍ぶりは、Nickelodeonが製作した作品だけに止まらず、それ以外のドラマ製作会社の作品にも及んでいる。

つづく

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