マスター・オブ・スケール –元Google VP, Yahoo! CEO マリッサ・メイヤーのインタビュー#6


カレン・カークランド:ハリウッドではTVの構成作家は別に不足していないわ。でも、何が不足してるか、わかる? いい構成作家よ。ダイヤモンドの原石を探すようなもの。私たちは、常にTV番組に、”それだ!”というとてもユニークな視点を持ち込んでくれる作家を探している。

別の方法は、構成作家に、今まで経験したことのない領域を教育プログラムによって学ぶ機会を提供するというもの。最適な例として、私は、二人の構成作家に1年このプログラムで学んでもらった。お互いは知り合いではなかったわ。しかし、彼らは、すぐに打ち解けて、自分たちが同じタイプの創造性を持っていることに気づいた。そして、彼らはパートナーを組んで、ニッケルディオンにライブアクションショーのTVプログラムの提案をした。結果、この脚本は買われるだけでなく、パイロット版も制作され、そして、シリーズ化された。最終的に、この番組は、ニッケルディオンによって子供向け番組として2年間放映された。それが、あの「ベラとブルドック」よ。

この例を考えたとき、私にとってこれが究極のストーリーだと思った。これこそ、この投資に対する究極のリターンであると。これこそが、このプログラムが成し遂げるべき事例そのものだと。

今、その二人の構成作家がどうしているかって?The Flashでプロデューサーをやっているわ。私達はシリコンバレーに構成作家を抱えている。そして、かつてMondern FamilyやBlackishも構成作家も抱えていていたように。これをどう思う?私はまるで、誇らしい母グマになった気分。この喜びを成長した彼らにもシェアしたい。ただただ誇らしい。

ホフマン:GoogleのAPMプログラムは、若く賢いテックジェネラリスト達をGoogleが必要とする優れたプロダクトマネージャーに育てるためのエンジンとなった。しかし、このプログラムは思わぬ素晴らしい副産物を産んだ。

メイヤー:彼らプロダクトマネージャ達はネットワークを作って、そして、色々な事象に対してのコネクションが生み出されて行った。その一つは、このAPMプログラムのネットワークによって、今までできなかったことが成し遂げられたこと。彼らは、私たちのエンジニアと一緒に部屋に座って、エンジニアたちは、”私はマシーンが必要”と言ってくる。

そしてAPMはこう答える”何台いるの?”、そしてエンジニアは、”4,000ぐらい?” その後、APMはしばらくしてそのエンジニアの前に現れて、”4,000台のマシン、用意したわよ”と。すると園児には、”どうやってやったの?”と。なぜできたかといえば、一人のAPMは、マシンアロケーションのプロダクトマネージャだったから。こうやって、グループ間のコネクションを利用して助け合うようになった。

ホフマン:つまり、APMプログラムは、Googleのあのよく知られた非中央集権型のマネジメント構造を通じて、秘密のリソース循環システムを作り上げて行ったわけだ。Googleは、組織としてオーガニックにそしてボトムアップカルチャーによって成長していき、多くのエンジニアからビックアイデアが生まれた。この種のマネジッドカオスは、イノベーションを促進する上で大変優れた手法だ。この点については、Googleの元CEOでエリック・シュミットのエピソードを参照して欲しい。

しかし、一方で、マネジッドカオスのダウンサイドは、スケールさせることが難しいということ。新しいチームやプロジェクトは、お互いに強いコネクションを持つことはないし、マネジメントチームともコミュニケーションしずらい。それでいて、サポートなしでは、これらの新しいプロジェクトはすぐに死んでしまう。

Googleにとって、APMプログラムは、非公式ではあるけど、とても効果的な、マネージャやチーム間の個人的なつながりによって、組織を横断的にサポートするネットワークを形成した。そして、この秘密の循環システムがアイデアを社内に広げる上でも高い効果を発揮した。このAPMのおかげで、新しいプロジェクトに十分なリソースが供給されるからだ。同時に、これが新しい考えを既存のプロジェクトにも持ち込む。

メイヤー:この規律を超えた動きをとることで、もっとよりホリスティックなパターンを手に入れることができる。例えば、Youtubeの誰かを知っていたり、ソーシャル分野の誰かを知っていたりと。または、マシンのアロケーションやインフラ周りの誰かを知っていたりと。こうして彼らは、組織全体を横断して活動できる素晴らしい要素をGoogleにもたらしてくれたわ。

つづく

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