マスター・オブ・スケール –元Google VP, Yahoo! CEO マリッサ・メイヤーのインタビュー#7

ホフマン:Googleが誇る素晴らしい実績であるGmailや検索エンジン、Google Mapsや他のAI関連のプロジェクトは全てAPMプログラムによってもたらされたと言ってもいい。2002年、まだAPMプログラムが開始したばかりのころ、メリッサや、八人のAPMを雇った。そして、2008年、1年に20人のAPMを雇った。現時点では、合計500人のAPMがそのプログラムを通じて育っていった。実際、このAPMプログラムの卒業生達は、シリコンバレーでもものすごいパフォーマンスをあげている人材集団だ。

天の声:

-ブライアン・ラコウスキー:AndroidのPMリードで、APMのヘッド
-シ・シェン:Papaya Mobileの共同創業者
-ブレット・テイラー:Sales Forceのプレジデント
-ジェフ・バルテルマ:Dropboxのプロダクトディレクター
-ジャスティン・ローゼンスタイン:Asanaの共同創業者
-ニック・バウム:Storyworthの共同創業者
-ジニー・キム:Nunaの創業者
-その他、ダン・シローカーやピート・クーマンなど

ホフマン:これらのAPMプログラムの卒業生たちは、最終的にシリコンバレーの他の企業に移っていった。そして、最終的には、メリッサ自身も。2012年、Yahooからメリッサに声がかかった。Yahoo!はV字回復を実現してくれるCEOを探していた。Yahoo!は1990年代、様々なインターネットサービスを生み出した。しかし、多くは収益化に失敗していた。まるでシェクスピアの悲劇を読んでいるかのような状況だった。

天の声:Yahoo!は砂上の楼閣のような存在に成り果ていた。検索とメールは、Googleに。Yahoo!TVはYoutubeに。Yahoo! ブリーフケースは、DropboxとOneDriveに。Yahoo! Musicは全く立ち上がらず、Spotifyに全て持って行かれていた。買収したFlickrもInstagramに完敗していた。かつて隆盛を誇ったジオシティも、今ではSquarespaceとWixに完全に負けていた。

ホフマン:Yahoo!は、5年間の間に、4人のCEOを解任していた。過去6ヶ月で25%のスタッフが辞めていた。だから、メリッサにとっては、これは非常に辛い仕事を引き受けたと言える。起業家がターンアラウンドを実行するときは、まさに地雷に向かって自分の身を投げるようなものだ。TNT爆弾に向かって身投げするといってもいい。だから、Yahoo!時代のメリッサに色々と物議がでたのは全く不思議なことではない。それぐらい大変な状況だったのだ。大事なことは、メリッサがYahoo!のCEOを引き受けてから実行したことだ。ここから僕らは多くのことを学ぶことができる。このターンアラウンドの状況で、メリッサは、新しいチームを新たに雇うことができなかった。しかし、彼女は、Yahoo!のスタッフの中から彼女が必要な人材をまた生み出すという行動にでた。

ホフマン:Yahoo!は、明らかにインターネット産業にとって重要な会社ではあったけれど、同時に、過去、なんども誤った戦略と経営判断を繰り返してきたことでトラブルに陥っており、まさに地雷に向かって身投げするような状況と言えたんだけど、君はこの状況に、はじめどう対応したの?

メイヤー:私は、Yahoo!の人々は、みな本当に素晴らしく楽しい人々だと考えていた。経営陣の混乱にも関わらず、それを感じることができると。Yahoo!の中には、この会社を機能させて、世界をよいところに作り変えて、その実現を楽しくやろうという人がたくさんいるはずだと。それが、私がYahoo!に参加する際に持っていた仮説だった。

そして、本当にたくさんの人が他lくさんのアイデアを持って、それを試して、会社をよくしようというエネルギーに溢れているはずだと。だから、彼らは、それを実際に試して、実らせることができるリーダーを待ち望んでいるはずだと。

つづく。

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