新型コロナウィルスによるパンデミックは、長期化する可能性が高いと見ている。なぜか?

https://www.newscientist.com/term/coronavirus/

新型コロナウィルスの舞台は、発生源の中国から全世界へ

こちらは、僕の週次でやっている仮想通貨市場の分析でも紹介した話です。下記の図を見てください。


赤でマークしているところがポイントです。AFP社が発表しているデータで、オレンジが中国本土の数値、青が、それ以外の全世界の数値です。見ての通り2020年3月に入ってから、青の数値が全体に占める割合がオレンジを超えてきていますね。

つまり、完全にパンデミック(世界流行)となっています。そして、この傾向は、2020年代に発生した他のパンデミックよりも、スピードが早いです。以下は、米ビアンコリサーチ社がまとめたグラフで、青が2,000年に発生したSARS、オレンジが、2009年に発生した豚インフル、そして、赤が今回の新型コロナウィルスです。

この拡大スピードが早い原因は何か?

専門家でなくとも分かる新型コロナウィルスの手強さ

長期化の原因となる最大のポイントは、「潜伏期間の長さ」にあると考えています。シンプルに考えれば分かることが、潜伏期間が長いということは、「封じ込め」が非常に難しいということ。本来の発生第1日(通称Day1)にいた発症源となった第1号患者と接触した人々がいます。潜伏期間が短ければ、発症が早いため、発症者が地理的に分散しにくくなり、早い段階で完全封じ込め策を取ることができる。

しかし、今回の新型コロナのように、すでにウィルスに感染している人が、実際に、発症するまでの潜伏期間が長いと、発生源の中国の武漢市に、このグローバル経済社会において、まず、中国本土内での人の往来によって、上海や北京などの国際都市で容易に感染者が生まれ、そして、それらの国際都市に頻繁に出入りする世界中からの人々が、知らぬ間に潜在的な感染者と接触して、自国へと帰る。そして、自国に戻った後、しばらくしたら発症する。つまり、その間に、自国内でも何人ものの人と接触し、ウィルスをばらまいている。

グローバル経済と都市型社会がパンデミックの温床である

上で触れたように、パンデミックの温床は、つまり、上の二つの現代経済システムの特徴に依存していることが分かります。実際に新型コロナが、パンデミックになったことで、起きていることを見れば火を見るより明らかでしょう。まず、世界各国が、他国から自国への入国を禁止し、そして、都市圏ではリモートワークが実行される。

すべて、グローバル経済と都市型社会の動きと真逆の対策をとっているわけですね。都市型社会は、人口密度が高くなるため、通勤電車やバスのみならず、様々なところで人同士の「接触密度」が上がるため、自然と感染率が上がる。そして、その感染率が高い都市圏をグローバル経済では航空便がつなぎ、世界中の人々が行き交っているから、新型ウィルスの世界流行=パンデミックが簡単に発生するわけです。

つまり、これら二つの経済活動を止めない限り、パンデミックは続く可能性が高い。

自給自足型の経済システムが普及しない限り、新型コロナは突然変異を繰り返しパンデミックであり続けると見ている

なぜか?ウィルスをもたらしたのは、当然、地球そのものですよね。なぜ、地球は、今、人類を殺す殺傷能力の高いウィルスを突然ばらまいたのでしょうか。地球は一つの生命体であるのは自明の理なのですから、当然、何が発生するにも、そこには科学的な理由がある。原因のない結果は存在しない。

その手がかりは、このグラフにあると考えています。

これは、国連がまとめているWWFの「生きている地球レポート」からの最重要とも言える抜粋です。2030年が最大のターニングポイントと言われているグラフであり、人類が、地球のもつ再生能力以上に資源を消費してしまっていることを表しています。現時点で、人類は地球1.5個分の資源を消費していることがわかっています。これが、全く経済システムの運営を変えないまま進めると、2030年には2個に到達する。この頃より、地球環境は劇的に悪化が始まり、一部の都市圏では環境破壊が限度を超え人が住めなくなると言われています。

その大量の資源消費を加速させているのが、グローバル経済と都市経済ですね。都市経済が如何に「エネルギー過剰消費社会」であるかについて、「こちらの記事」にデータの裏付けをまとめています。

もし、地球が「自分」だったら、この愚かな人類の行為にどう対処するか?簡単ですよね。人間の生きる環境は、地球がコントロールしている、つまり、地球がルールを作っていますから、そのルールを使って、人類に「強制的」に問題の原因となっているグローバル経済活動と都市生活を止めさせる状態を作ればよいわけです。

例えば、酸素を地球からなくせば、人類は酸欠で絶滅しますよね。それは、人間の体が酸素なしでは生きていけないようにデザインされているからです。しかし、酸素をなくすと、他の動物も死滅してしまいます。彼らも人間と同じく酸素を使って生きているからです。しかし、動物は、自然経済の中で生きている、つまり、地球が作り出したルールを守って生きていますから、彼らには罪はありません。悪さをしているのは人間です。つまり、人間の行動だけに影響を与える仕掛けを打つ必要がある。

その視点から考えれば、ウィルスは効果抜群の対策ですね。なぜか?ウィルスは、特定生命のみを殺傷する病原菌だからです。特定のウィルスに免疫がある人なり動物というのは、その免疫性を持ったDNA構造を持っています。体自体が、そのウィルスに対する抗体をもつため、そもそも発症しない。そして、DNAは、全生命で異なり、特に、種類間で最も違いが出ます。当たり前ですね。DNAが、その生命の外見や内見のほとんどを決めているのですから。つまり、人間のDNAは、動物や植物のDNAとはかなり違います。だから、人間だけに殺傷能力の高いウィルスを作ることは、地球にとっては容易ということです。そもそも、地球自体が、自分という生命体を守るために、そのようなルールを自らデザインしていると考えるのが適切でしょう。それは、人間でも同じことですから。

つまり、地球という生命体は、上のグラフにあるように、人間が、そもそも地球のもつ資源再生能力に適した経済活動をするようになるまで、地球は、人類にパンデミックを与え続けるということです。

実は、新型コロナは、人間社会が平和的に持続的な経済システムに移行することを手助けしている

もう一つ、興味深いのは、ウィルスは、人間社会が平和的にこの経済システムを作り上げる上でも圧倒的に優れているということですね。ほとんど人は、これに気づいていないと思います。しかし、僕は、今回、東京に行った際に、如実にその点を感じました。ウィルスは、人口が密集していると感染しやすいため、人は当然感染したくないし、人間の秩序を管理している政府もパンデミックを悪化させないため、人を密集させないようにする。つまり、個々人は、静かに家などで大人しくしている他ない。

すると、暴動を起こしたくても起こせない。なので、政府に対する不満があるやつや、そもそも血の気の荒いヤクザな連中も、集団的に動けない。数人レベルの暴動は警察がすぐに収め込めるので社会的不安は増大しません。うーん、これはスゴイ威力ですね。天才的センスと言えます。やはり、地球という生命体は、人類などよりはるかに頭がいい。

それらの点から、僕は、今回の新型コロナのパンデミックは長期化すると見ています。このウィルスは、人類が、上のグラフにあるよう、地球一個分以下の資源消費量で生きていける持続的な経済システムを作りあげるまで、続くことでしょう。

では、その持続的な経済システムを如何に高速に作り上げるか?その答えは、僕が提唱するSSRとDeepTechIsland構想にあります。詳しくは「こちらの記事」にまとめています。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

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