僕のChilizのトークンCHZの投資評価について

ChilizのトークンCHZの投資評価についてまとめましたので参考にしてください。僕のポートフォリオ戦略においては、B2C&B2B Dappsが該当します。

ペインポイント分析

DAOは、これからの社会モデル、具体的に言えば、組織運営や意思決定モデルとして非常に重要なわけですが、どこから立ち上がるか?と考えた場合、このファンスポーツの産業というのは可能性が高いように思います。現在のスポーツクラブの経営は、オーナーがやっています。ほぼ金持ちの道楽に近い事業といえることが多いです。スポーツを利用したマーケティング事業の展開もありますが、本質的には、ファンビジネス事業です。ファンがつくからチケットが売れ、チームグッズが売れ、そのお金があるからクラブが経営できる。しかし、初期の軍資金がないとチーム強化などができないために、オーナーの資金力を当てすることが多い。結果、本質的なファンビジネスから遠ざかってしまうことが多い。なぜか?選手のトレードなどがそうですね。ビジネスですから、ポテンシャルが高く安い選手を手に入れ、育て、高値で他のチームに売却し、そして、チームを強化していく。一見合理的なように見えますが、ファンを完全に無視しています。つまり、ファンは、オーナーやその下でクラブチームの経営を行うGMの意思に振り回されているわけです。ここをファンの直接運営モデルを追求することはDAOの追求につながるポテンシャルがあります。

プロダクト分析

自前で、Socio.comという各スポーツクラブをトークンにして、バイナンスのBNBトークンのようにCHZのトークンとの各ペアリングを提供し売買できる取引所アプリを提供しています。その中で、ファングッズのコマースやエンゲージメントを高めるための施策展開などをできるようにしています。しかし、下の図の右側を見ればわかるように、ヨーロッパの著名サッカーリーグのFCバルセロナが、Socioのプラットフォームを使って、自分たちのアプリも出しています。

SOCIO.COM

SOCIO.comのスマホアプリは「こちら」からダウンロードできます。

プロダクト戦略としては、後者の方がスケールするでしょう。なぜなら、ファンビジネスだからですね。FCバルセロナのファンは、FCバルセロナのアプリが欲しいのであって、Socioのアプリが欲しいわけではない。エンゲージメントの視点から考えれば、Chilizは裏方に周り、PaaSプラットフォームとしてのプロダクトポジショニングを取り、各ファンクラブをDAO型で運営する後方支援をするのがよいでしょう。

そして、各スポーツクラブのアプリでは、ファンの人気投票だけでなく、経営に参加できるよう、選手の体調データに応じたスタメン選定や、選手給与の予算配分などを決める投票に参加できる。まさに、ビデオゲームでできるサッカークラブの経営に直接参加できるイメージの世界です。リーグ優勝すれば、そのクラブの人気は上がりますから、当然、保有していたそのクラブのトークン価値は上がるので、その一部を売ることでリターンを得ることもできる。一定のトークンの保有高を持って入れば、選手のトレード交渉などにも影響力を発揮できるようにするなどのDAOモデルが考えられます。

また、CHZはイーサリウムを使って発行・運用されているので、0xプロトコルを利用して、SocioをDEX化することもできます。これもポテンシャルの高いプロダクト戦略の一つです。0xについては「こちらの記事」にまとめています。

気になるのは、CEOがギャンブル業界の起業家であることですね。あまり、そちらにプロダクトを振りすぎると、DAOの世界から遠ざかっていくので、プロダクトとして廃れていくリスクがあると見ています。Facebookにカルチャー運営で完敗したMySpaceのように、ファン事業はカルチャーが大事なので、その点には細心の注意を払うべきでしょう。COOがソーシャルマーケティングのプロなので、彼女がリードしていれば特に問題は起きないように思います。

チーム分析

拠点はマルタベースです。ヨーロッパ発のベンチャーなので、ファン事業としてヨーロッパ最大のサッカークラブ市場から参入しているのは納得できます。

Alexandre Dreyfus – CEO –Linkedin

Socio.comのCEOも兼務しています。フランス出身のベテランの連続起業家ですが、事業ドメインは「ギャンブル」です。フランス人です。ただ、彼自身は、Chilizの事業に「スポーツX賭博」はやらないと明言しているようなので、よいと思います。

Thibaut Pelletier – CTO – Linkedin

フランスにあるUniversité Nice Sophia Antipolisでコンピューターサイエンスを学び、その後、ギャンブルアプリの開発を長らく手がけてきたエンジニアです。

Emma Diskin  – COO – Linkedin

BettsonGroupという大手のPR会社でソーシャルメディアマーケティングのプロですね。スポーツはファンビジネスであり、バーチャル空間であり、ソーシャルマーケティングが重要なので、この事業とはとても相性がよいです。

Max Rabinovitch – CSO – Linkedin

大手企業のブランド戦略やクリエイティブ戦略のコンサルタントを長くやってきたベテランの人材です。彼もこの事業ドメインとはキャリアが合っていると思います。

Magnus Linder – Head of Partnership and Business Development – Linkedin

彼も、BettsonGroupという大手のPR会社でセールスディレクターをやっていた人物でその前は、スウェーデンのサッカーリーグのセールス&マーケティングのヘッドをしていた人物です。つまるところ、ヨーロッパのサッカーリーグから市場参入している背景は彼の人脈ということですね。元々、その戦略が合って、彼を雇い入れたと見ています。

Jade Cruickshank – Chief People Officer – Linkedin

採用マネージャを何社か経験してきている人物です。

チームの実行力分析

直帰の実績は、ヨーロッパの著名サッカーリーグのFCバルセロナが、Socio.comの導入を決めたことでしょう。ただ、スポーツ産業はアメリカが最大なので、アメリカ市場を抑えらえるかがプロジェクトの成功規模に大きな影響を与えるでしょう。

トークンエコノミー分析

BinanceのBNBとほぼ同じトークンエコノミーでしょう。強みは、すでに、世界中に様々なスポーツクラブが存在し、そこにファンがついていること。バイナンスのトークンエコノミー については「こちらの記事」にまとめているので参考にしてください。

ハイプサイクル分析

まず、該当するのは「Blockchain in Media and Entertainment」ですね。スポーツはエンターテイメント産業ですから、ここが最も該当します。その上で、スポーツクラブ経営をDAO化していく要素や、さらに、スポーツクラブのトークンをアセット化することから生まれてくる新しい資産運用のモデルなども考えられるので、DAOとスマートアセットのカテゴリも該当すると思います。後者はよりポテンシャルが大きいですね。

総合評価

ベテランチームが運営するプロジェクトなので、成功確率は高いと思いますが、「どこまでスケールするか?」だと思います。特に、市場性ではファンスポーツ市場が世界最大のアメリカ市場で成功できるかが全てのカギであり、またプロダクトとしてはギャンブルではなくファンエンゲージメントにフォーカスできるかがカギになります。CEOが「スポーツX賭博はやらない」と宣言しているので、その点のリスクは彼のリーダーシップに変化がない限りはリスクにならないと言えます。また、ソーシャルマーケティングのプロであるCOOが事業運営をリードすることがカギですね。ヨーロッパから参入している以上、アメリカから競合が出てくる可能性もあると思います。投資する価値はあると思いますが、様子をみながらという具合ですね。

また、新型コロナショックによるライブストリーミング産業の発展も追い風になると見ています。各アプリでライブ放送を行い、そこでファンサービス機能を拡充していくことがポイントです。詳しくは「こちらの記事」にまとめています。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

注記:最終的な投資判断は自己責任です。

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