マスター・オブ・スケール – Netflixの創業者兼CEOリード・ヘイスティングスのインタビュー#5

ホフマン:このキーパーテストは、ちょっとダーウィン論者のように聞こえるかもしれない。だって、誰も、上司から”僕は、君に止まってもらうために戦いたいとは思わないよ。今までありがとう”とは言われたくないからね。しかし、実際のところ、僕は、これは、より思いやりのある質問だと考えている。なぜなら、上司は、この質問を通じて、誰が同僚とフィットするか、対立するかを深く考えなけければならないからだ。

マネージャー、とんでもない優秀で嫌な奴をキープする決断をしたときのケースを想像して欲しい。チームのモティベーションは一気に下がる。だから、当然、パフォーマンスも落ちる。結果、君の中で、ダーウィンの進化論的な葛藤が起きるわけだ。その点から、キーパーテストは、両方の方向性をもたらすわけだ。マネージャは、社員と同じように失敗する可能性があるということ。だから、こそ、全ての意思決定が、カルチャーのコミットメントの上に成り立つ必要があるわけだ。

メンバー同士が、どう働くべきかについて考えることなしに、マネージャにとって、彼らの視点を個々のメンバーにフォーカスさせることは簡単すぎる。チームの犠牲の上に成り立つ、個人のパフォーマンスを誇張し過ぎる行為は、確実に組織にとって危険信号になる。これは、マーガレット・ヘッファーナンが指摘している通りだ。

ヘッファーナン:よく成功している、そして競争能力の高い人々がやりたがるのは、会社の中でメンバー同士を競せようとすること。”全員が他の全員と競っている状態”ができると、あなたは、素晴らしい成果と創造力がそこから生まれてくると考える。しかし、これは完璧なほど間違った発想。別に、それは私が競争力のない人材だと言っているのではないわ。私は、自分自身に対してとても厳しい競争意識を持っている。私は、常に昨日の自分より今日の自分がよりよい仕事ができるようにと意識している。しかし、同時に私はあなたに失敗して欲しくないと考えている。

私は、過去、たくさんの会社や組織が誤まった道を進むことを見てきた。その大半の原因は、”ネガティブな競争原理”にある。”私は、あなたに失敗して欲しいと望んでいる” もしくは”私は、あなたの部門に失敗して欲しいと望んでいる”、ないしは、”私は、あなたのプロダクトに失敗して欲しいと願っている。なぜなら、もしそうなれば、私にチャンスが巡ってくるから”。正直、この考え方は、組織内の他のあらゆる誤解やミスコミュニケーションなどよりも、圧倒的に精神的に無駄な状態を作り出す。

もし、あなたが、本当にお互いに寛容で、助け合う環境を作り出すことができれば、会社の中にオリンピックのような環境を作り出すよりはるかにいいチーム成果が得られるでしょう。

ホフマン:ここに、強力なカルチャーのエッセンスがある。それは、市民権の力によって、チームをダメにするだれかを除外する力であり、チームを進化させてくれるだれもをウェルカムする存在である。端的にいえば、それは暖かいもので、抱きしめたくなるようなものじゃない。ちょっと、矛盾しているようにも聞こえると思うけど、リードがその点について類似例を持っている。

たとえば、彼が、同僚を”家族”と呼ぶことは決してない。この家族と言う表現は、彼を明らかにイライラさせる。彼は、Netflixをつポーツチームであるかのように愛する。つまり、お互いに高いパフォーマンスを出すことに期待し、内部のコラボレーションを外部の競争環境と戦うためのツールとして使う。

ヘイスティングス:チームスポーツの世界では、プレイヤー同士の暖かさが、ものすごい成功をもたらす。だから、それらの側面を強調することで、新しいメンバーが入ってきたときに、他のメンバーが彼らを助けるんだ。

しかし、究極的には、全ては結果だ。家族がもつ無条件の愛の世界じゃない。たとえば、自分の兄や弟が何かやらかして、刑務所に入ったとしても、君の彼への愛は止まない。これも社会の一部としては必要だが、会社と言う組織の中では通用しない。僕rは、インターネットTVと言う領域で、力を結集して世界を変えていくことを試みている。だから、全てのレベルにおいて圧倒的なパフォーマンスを求める。その環境下で、お互いに正直にフィードバックをするから、すぐに学ぶことができ、だから、君は君がなりうる最高の自分になることができる。

ホフマン:これで分かった通り、Netflixでは、お互いに無条件の愛は約束しない。そして、カルチャーデックにあるようお互いに率直である。これは、強力なフィルターツールとして、採用システムに機能している。これは、他の会社がハッキングしてでも十分取り入れる価値のある話だ。なぜなら、採用プロセスは重要だからだ。しかし、多くは、この会社のカルチャーをメンテナンスすることをおろそかにする。君が、会社を早く成長せ用としている場合、この点はすぐにおろそかになってしまうからだ。

君は、よく、完璧なほど理想的なスキルセットを持った人材に出会うと雇うと言う誘惑にかられる。しかし、カルチャーにフィットしなければ意味がない。僕のアドバイス:その採用は我慢しろだ。

だから、どうやって、そのような優秀だが、会社のカルチャーを破壊してしまうような人材を雇わずに物事を進めていくか?だ。その点について、僕は、LinkedinのCEOであるJeff Winerに尋ねた。彼は、”あまり気が進まないテーマだね”と返してきた。

Jeff Winer: 僕は、Linkedinに参加したばかりのときのことを覚えている。僕らは、テーブルを囲んで、それを採用委員会と言っていたけど、小さなグループで、それが新しい候補者の評価の責任を持っていた。ある会社にとってとても重要な役割に対する候補者のLinkedinプロフィールをみて、”このプロフィールをみてくれよ。経験といいスキルセットといい、これよりもベターな人材は見つからないよ。カルチャーフィットするかどうかはわからないけど、多分、きっと上手くやれるよ”と。

今振り返って見ると、その人を採用した代償はほんとに大きかった。彼に対応するために要した時間とエネルギー、そしてリソース、全てが無駄に終わったわけだ。

それから、6ヶ月から9ヶ月たって、また同じグループで議論することになって、また”見てくれよ、このプロファイル。経験とスキル、素晴らしいよね”、しかし、このときは、”しかし、僕らのカルチャーにはフィットしないから、次の候補者を見てみよう”となった。

チームが、このような議論ができるようになったとき、チームは本当にスケールさせていくことができる。

つづく。

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