マスター・オブ・スケール –起業家・著者ティム・フェリスのインタビュー#14

 

フェリス:十戒その10 – 己の英雄譚に固執しろ。今まで話をしてきた十戒の内容は、第1原則だったり、基本的なコンセプトだったり、まずスタートアップ創業者として成功するための原則について話をした。採用や、資金調達、マネジメントや意思決定の速さ、そして、市場でプロダクトをすぐにテストすることなど。この10個目の十戒は、それら残りを可能にするためのものだ。成功するために、起業家にはいいアイデアや十分なリソースが必要であり、良いタイミングで仕掛け、粘り強く取り組み、そこにある程度の幸運が重なることで立ち上がっていく。しかし、起業家は、同時にこの10番目の十戒に従う必要がある。それは、「自らの英雄譚に固執しろ」だ。

ホフマン:何人かの起業家は、純粋にこの道を追い求める中で、「根性」の向け方において、過ちを犯す。同じ山頂を何度も目指す中で。多くの人は、「根性の意味」を誤解している。事業を拡張していくために必要な「根性」とはバカ力を出せ的な話ではない。これは、ある種の決意であり、創意工夫であり、怠惰と言える。そう、正に怠惰だ。

要するに、君は自分のエネルギーを常に節約したいわけだ。摩擦を最小限に抑え、最も効果的で最も効率的な方法を見つけたいと考えなければならない。君は、自分のもつエネルギーを貴重なものとして扱うことで、更にバカ力が出せるようになると考えていい。だから、よく言われれるスタートアップとは「マラソンを走っているようなものだ」という言葉はもう忘れよう。君は、鞭を持ったインディ・ジョーンズのように動きべきなんだ。聖杯に到達するまで、鞭を上手く使いながら、困難を乗り越えていく、まさにその動き方が大切ということ。

フェリス:もちろん、最も大変なことは、正にそのバカ力が必要なときに、その力を発揮できることだ。自分に悲惨な状況が襲っているとき、確率的にみて明らかに自分が分が悪いとき。レイドは、このような生きるか死ぬかの状況を過去、彼自身が立ち上げたスタートアップだけでなく、彼がアドバイスしてきたベンチャーも含めて、たくさん見てきている。だから、ここで、仮に君がそのような状況に陥ったときに、どう振る舞うべきかについてレイドの考えを伝えよう。

ホフマン:これらは、正に君が、ビジネスを拡大または拡大するかどうかを決定する重要な分岐点と言える。君は大きく勝つかもしれません、そしてあなたは大きく失うかもしれない。バカ力というのは、君が正に死ぬかもしれないというときに、君がその可能性を認識したときに発揮すべき、集中力と言える。とにかく、前に進みながら、実際、僕はこれらの重要な瞬間に備えてあるスピーチをあらかじめ用意している。

僕は、このスピーチ原稿を自分が取締役会に参加している全てのベンチャーで必要なるタイミングをあると理解して用意している。君の前に開かれた道は、超辛いものである。必ず、勝てる保証はない。しかし、勝てば、英雄になれる。だから、質問は、「君は英雄なのか?」ということだ。このスピーチを聞いたら、多くの人は、必ず、”Yes”と答える。なぜなら、それこそが彼らがなりたい存在だかであり、それが、彼らがこのスタートアップをやっている理由なのだ。だから、君は、メンバーに気合いを入れさせる。しかし、負けるかもしれない。その戦場で死ぬかもしれない。これこそが、英雄の道なのだ。これがあるからこそ、君は英雄になる可能性を秘めているのだ。もし、メンバーでこの話に共感しないものがいたら?その人は即刻、君の船を降りてもらうべきだ。

以上が、起業家が持つべき十戒だ。

フェリス:もう一つボーナスがある。”前払いでいけ” 。これは どういう意味か?今まで話をしてきた10つの十戒は、創業者として成功するために必要なものだ。一方で、この最後のボーナス十戒は、君が成功した後か、生き残れると確証できるレベルに到達した段階か、もしくは何かしらの方法である程度の資産を手に入れた後に必要になってくるものだ。

なぜなら、リードが伝えたように、長期で成功する会社は皆全て、その周辺にできるエコシステムに依存しているからだ。シリコンバレーのようなエコシステムを作るには、成功した起業家は、必ずこの十戒に従わなければならない。それは、自分の周りの他の会社に投資することだ。

この次のクリップでは、Linda Rottenbergが彼女のこの点に関する見方について話をします。エンデバーのCEOである彼女は、世界中の起業家を支援しています。彼女は、そのスタートアップエコシステムが成功するかしないかは、前払いの文化がそこに根付いているかどうかにかかっていると話をしています。

リンダ・ロッテンバーグ:多くの文化には、企業を生み出す1、2、3人のビジネスパーソンがいます。しかし、彼らはドン場合は「tは前方にそれを支払うと、彼らはドン場合は」企業を開始するために、従業員を鼓舞エンジェル投資家となって指導者になって生態系にトンの再投資を、それが停止します。正しい。そして、エンデバーがやろうとしているのは、成功した起業家が先に進み、それを支払うというエコシステム基盤を作り出すことです。そしてそれは「あなたが乗数効果を見るとね。

リンダ:多くの場合、その地域や場所には、大抵、2,3人の成功を納めている起業家がいるものです。しかし、彼らが、その成功して手に入れた資金を再投資しなかったり、次の世代のベンチャーのメンターをしないと、そのスタートアップエコシステムの成長はそこで止まります。逆に、それら成功する起業家が再投資しているエコシステムでは、乗数効果が働いて、必ず全体が成長していきます。

フェリス:リンダはこれについて素晴らしい話をしています…

ロッテンバーグ:2000年にメキシコ最大のプライベートエクイティ会社を率いていたメキシコの元財務相であるペドロアスペが部屋に招かれたのが、まさにそのときだったわ。そして彼は12人のビジネスマンに招集をかけた。その部屋に入る直前に、ある人が「この部屋の中にいる人が、メキシコのGDPの何パーセントを支えていると思う?」と聞いてきた。私は、別に知りたくないと答えたわ。そこにいた人々は、CemexのLorenzo Zambrano、あなたのテレコムを知っているCarlos Slim、メディアのEmilio Azcarragaなど。

リンダ:その部屋にいたうちの一人が、こう言ったわ。”なんで、チリ、アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイなどからこれほど成功する起業家が出てきているのに、メキシコからは一切出て来ないんだ?”と。そこで、私は機転を効かせて、政治的に上手い言い回しを見つけた。”このメキシコにおいては、あなた方は大きな魚です。一方、起業家たちは、小さな魚だと考えてください。大きな魚は、すぐに小さな魚を食べてしまうものです。ですから、私達のような会社(エンデバーのこと)を水族館だと考えてください。つまり、あなた方に大きな魚が小さな魚をどう育てていくかを教えるための存在です”と。

結果的に、私はこの部屋から追い出されることなく、全員がエンデバーへの出資にサインをしてくれた。そして、10年後、その部屋にした一人のEmilio Azarragaが、彼の所有する雑誌社で、メキシコにおける起業家の活動についてアンケートをとってその結果を発表した。そのときのその雑誌の見出しはこう:”大きな魚が小さな魚を育てている”

つづく。

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