マスター・オブ・スケール – VMWare創業者兼CEOダイアン・グリーンのインタビュー#3

グリーン:そして、彼は、”マイクロソフトのWindowsは、OS市場を独占しているし、IntelのX86のシリーズはCPUシリーズを独占しているよね”

そのまま私は彼を見つめていると、彼は、”もし、君がそこの独占市場に参入するならどうする?””

ホフマン:これが、Mendelの研究テーマの中核だった。彼は、二つの異なるOSシステムが会話できるかどうかについて研究していた。要するに、二つの塀で囲われた庭の間を橋でつなぐことができるか?ということだ。

もし、このテクノロジーを作り出せることができれば、コンピューター業界へのインパクトは巨大になるだろう。

グリーン:それで、私は、”なるほど、仮想化技術ね。やるべきだと思うわ。とても面白いと思う。” 私はそのまま続けて、”このテクノロジーは絶対に市場に送り込むべきよ。手伝うわ。”と。そして、会話を続けていくなかで、この水平モデルのテクノロジーの有用性と可能性についてより深く理解していった。

ホフマン:このような仲のいいもの同士の静かな会話こそ、「脇道のアイデア」がもたらされる上で、非常に重要といっていい。君は、”僕の見えている世界は君も見えているかい?”と。そして、この会話を続けて行くことで、君のビジョンはもっと研ぎ澄まされたものになっていく。真にスケールするアイデアが君の頭の中に描かれていく。

グリーン:それで、私たちは、大学院生に尋ねた。”ねえ、このテクノロジーで会社をやろうと思うのだけど、興味はある?”と。あまり、強くは感じなかったけど、”このテクノロジーを手掛ける会社は、きっと世の中にとって重要な存在になる”と。

ホフマン:この脇道のアイデアに対して、彼ら学生たちのアテンションをひくことには時間は掛からなかった。しかし、ダイアンは、このテクノロジーでビジネスを生み出していくことにはそれほど強い想いは持っていなかった。このアイデアに彼女は情熱を持っていたんだ。彼女は、全てのデバイス同士が自由に会話できる仮想マシンに強い興味があったんだ。

グリーン:私たちは、このテクノロジーの重要性について、とても的確なビジョンを持っていた。なので、このテクノロジーによって、何千億もの収益を上げる企業をつくたいかって?いいえ、それはこの話は直接関係していないと思うわ。

ホフマン:確かにビジネスは直接関係はしていない。しかし、彼女は、きちんとその点も視野には入れていた。ビジネスを作り上げることは、彼女にとって優先度の高いことではなかったけど、彼女は、自分以外の誰かがこのテクノロジーを作り上げてしまうことは望んでいなかった。同時に、また彼女は、このMendelの朝食会での会話を超えた市場のモメンタムがすでに形成されていることに気づいた。そして、彼のこの研究テーマは、徐々にいろいろな業界キーマンの興味を引いていく。

グリーン:いろんな人からメールがきたわ。例えば、ビル・G、ネイサン・M、そして、Rick Rなど。

ホフマン:みんな、きちんと誰かわかった?

グリーン:ビル・G

ホフマン:マイクロソフトのビル・ゲイツのことだ。

グリーン:ネイサン. M

ホフマン:これは、ネイサン・メイフィールド。マイクロソフトリサーチの創業者だ。

グリーン:リック. R

ホフマン:うーん、これは僕にもわからない。ただ、わかって欲しいのは、ビル・ゲイツクラスの人が興味をもつということは、このアイデアは絶対に何かあるということ。これこそ、脇道のアイデアがスケールする上で、重要となるポイントだ。君は、ただ、この脇道のアイデアを見るだけはだめだ。そのアイデアに反応しうる周囲の声に耳を傾けること。幸運にも、君には二つの耳が顔の横についている。なら、きちんとそれを使おう。君の競合が、ビジネスを作ることに躍起にやっている中で、君が、もし、その脇道のアイデアの可能性に気づくことができたなら、君は、その瞬間を貴重だと思うべきだ。そこにこそ、君が全てを賭けるべき存在があるかもしれないから。

グリーン:私たちは、早速、”まず、特許をとるべきね”と気づいたわ。

つづく。

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