マスター・オブ・スケール – VMWare創業者兼CEOダイアン・グリーンのインタビュー#5

グリーン:ほぼ全ての分野のいわゆるドットコム会社がいたわ。例えば、Pet.comとか、Webvan.comとか、Toys.comとか。そこで、そのうちの一人の起業家が私にこう尋ねてきたの。”あなたは、何の事業をやっているの?” と。私は、”仮想化の技術を開発しているのよ”と答えた。

すると、彼らは、”マジでかい?”だって、”ソフトウェア市場はもう過去のものだったことを知らないのかい?”と。

ホフマン:ここで、彼らが行っているのは、いわゆる「デスクトップ・ソフトウェア」がもう終わったってことだ。このポドキャストのリスナーの中にも、昔、デスクトップパソコンにCDを入れてソフトウェアをインストールしだ他時代を経験している人もいるだろう。しかし、インターネットが登場したことで、それらはもはや不要になりつつあった。今の言い方で言えば、「クラウド化」だ。だから、当時の彼らは、ソフトウェアと聞くと、”マジかよ!”という反応だった。

そう、実は、ダイアンのソフトウェアこそ、そのクラウド化を可能にする存在だったんだ。しかし、そのパーティにいた連中は、彼女とMendelのアイデアこそ、クラウド化のカギになるとは全く見えてなかった。

ここに一つ理解しておくべきポイントがある。もし、君が、脇道のアイデアに進むならば、君は、自分自身が、市場トレンドの中で、少し外れた世界にいることに気づくだろう。高速道路をイメージして欲しい。高速を走っている車が全て、時速100キロで走っている中で、高速道路のレーンは、6つに別れていく。そして、多くの人は、君が進もうとしているレーンを見て、”ああ、あの道を進んではきっと何かトラブルが起きるだろうな”と言ってくる。

ダイアンは、この手の反応はすでに織り込んでいた。しかし、彼女は、ようやく彼女のビジョンに共感してくれる投資家を見つけた。

グリーン:彼らにピッチしたら、”なるほど、それはとても重要なテクノロジーだね。いいと思うよ。それで、いくら投資しようかな?”と。結果的に、3,000万の小切手をくれたわ。そして、投資契約を結ぶために彼の家に出向くことになったんだけど、当時は、Google Mapなんてなかったから、紙の地図を頼りに車を走らせたわ。

ホフマン:当時は、まだ1990年代だったんだ。だから、Google Mapなんてない。スマホもない。だから、彼女は紙の地図とにらめっこしながら、投資家の家を目指した。

グリーン:彼の家についたら、彼は、”新聞の下を見てごらん。そこに小切手があるから”と。私は、”どの新聞ですか?”と聞いて、自分で調べて、ようやく小切手を見つけたわ。

ホフマン:そう、そうして、ダイアンは3,000万の出資を得た。この資金をもとに、ダイアンは、どうやってこの市場に参入していったか?僕は、このダイアンの市場参入戦略を聞いて、魅了された。実際のところ、プランと呼べるものではなかったんだ。しかし、僕はここで一つの疑問が浮かんだ。彼女が、自分のこのアイデアの可能性の大きさをどの程度理解していたか?ということ。ダイアンに直接聞いてみた。

 

ホフマン:まず、あなたは、VMWareが登場するまでまだ存在しなかった市場を作り上げましたね。ただ、よくスケールするスタートアップに起きることの一つして、自分たちが、実際にその事業を拡張するフェーズに入るまで、自分たち自身は、その市場の大きさを正確には捉え切れていないということ。

最近の例でいうと、Uberがそうだ。スタートは、高級タクシーサービスだったけど、やがて、人を乗せることも含めて物流全てをターゲットできるテクノロジーであることに気づいた。まさに、Transportation αs α Serviceとしての可能性だ。では、VMWareの場合がどうだったか? 彼女たちは、どのぐらいの市場規模を想定していたか。

グリーン:とても興味深いと思うと思うけど、私は、VMWareのもつ可能性の全体像をきちんと把握していたわ。それは、別名、スイスアーミーナイフのような世界だと表現していた。仮装化の技術は、それぐらい利便性の高いものであるという意味よ。だから、一旦、市場に認めてもらえれば、あらゆるネットワーク環境が、私たちのテクノロジーを採用するだろうと考えていた。

ホフマン:このスイス・アーミーナイフというのは、実にいい表現だ。一つの道具で、様々なことがこなせる。まさに発明する値打ちのあることだ。しかし、一方で新たな課題として浮上してくるのは、どうやってその全機能が一つであることを理解してもらうか?この点については、VMWareは、常に磨き続けている。つまり、時代と共に進化し続けるということだ。

クリス・コスタ:XAVATは、80のパターンが存在します。家電機能も内蔵しています。気温計も、タイマーもついています。

つづく。

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