マスター・オブ・スケール – InterActiveCorp会長バリー・ディラーのインタビュー#1

Master of Scale(マスター・オブ・スケール)は、シリコンバレーのインナーサークルの一人、レイド・ホフマン(ペイパル・マフィアの一人でもある)が、彼が親しくしているシリコンバレーの起業家たちを招き、「スタートアップを成長させるためのノウハウ」について、インタービューを通してリスナーに伝えていくポドキャストの番組です。

ペイパルマフィアについては、「こちらの記事」にまとめています。

この内容は、そのポドキャストの内容を翻訳したものです。若い起業家の方は、参考にしてください。また、原文やポドキャスト合わせて使うことで、英語学習にもなると思います。ぜひ、上手に役立てください。オリジナルリンクはこちらです。

INFINITE LEARNER – Barry Diller, Chair & Senior Executive of InterActiveCorp

レイド・ホフマン:全ての経営者と起業家は、ある真実と向き合うときがある。そのときとは、彼らのスキルをジャッジされるときだ。言い換えれば、彼らの価値を決定されるときでもある。その結果を投票で問うことは、君のプロジェクトや会社の生死を決めるほどの影響力をもつことがある。

バリー・ディラーは、このときを経験したことが経営者の一人だ。このメディア王は、コンテンツの企画会議で、取締役陣に、新しいホームコメディ企画のプレゼンをしていた。しかし、このプレゼンは、あまり上手く行ってはいなかった。

 

バリー・ディラー:君が、何か、何人かのグループで、コンテンツを見ているときがあるとして、そのコンテンツは、生まれて初めて見るものだととする。君は、大いに笑う。全く遠慮せず。みなが、全く笑っていない中で、君は大胆に笑う。ある意味、プライドを捨てているような感じだ。

ホフマン:バリーとのそのコンテンツの企画者以外は、、、実は誰も笑っていなかった。。。

ディラー:その会議室に10人ぐらいいて、笑っているのは、私とそのもう一人ぐらいだった。。。

ホフマン:会議室内のテンションは、容易に想像がつく。バリーは、すでに、このコンテンツ企画者に、13エピソードの制作を発注済みで、それは取締役会も承認したこと。しかし、あれは間違っていたと今にして気づいた。

ディラー:”うーん、この苦境から上手く脱する方法は何かないものか?これはどう考えても放映できないな。。。”と

ホフマン:バリーは、FoX TVネットワークの創業者兼CEOだった。これは、FOXが、保守派の政治ニュース番組と言われる前の話だ。当時は、かなり肝の座ったニューズネットワークと言われていた。既存のエスタブリッシュメントに対する挑戦状と言えるようなニュース番組だったから。

ディラー:他のアメリカの3大ニュースネットワーク(ABC, CNN、CNBC)とは異なる方向性を志向していたから、結果的に、ユーザーにとってそれらの代替となるメディアを作ることになった。

ホフマン:バリーは、独自のルールを作り上げることを望んでいた。彼は、代替手段になることを望んでいた。この代替手段であるショーの一体どこが、彼にヒット作になる可能性を感じさせたのか?

ディラー:たぶん、TVの歴史で最も成功しているシリーズは、シンプソンズだろう。

ホフマン:バリー・ディラーのTV史に残した功績は実に大きい。数々のロングランのホームコメディ番組を世に送り出した。Homer、Marge、Bart、Lisa、そしてMaggie、何より、Itchy & Scratchyなどだ。この鉱石などを通じて、僕がバリーの凄さについて思うのは、彼自身はこの点をあまり気にしていないけど、彼自身のキャリアそのものなんだ。彼は、物凄い急角度のラーニングカーブを持っており、それによって成功を収めているということ。

ディラー:僕の人生において、常に自分の興味をそそることは、自分が今まで成し遂げていないことだ。自分が全く何も知らないことから、最高の知識レベルまで早く学ぶということ。当然、君にも人生経験はあるだろうし、何ものかであるわけだけだが、それらをひっくりめて、君にとって、実は、何の道しるべもないところにいることこそが、最高の自分を引き出すことにつながるということ。

ホフマン:僕が今まで出会った、多くの世の中の注目を集める起業家の全てが、彼が今話してくれた状況からスタートしている。驚くべきほどの無知からのスタートだ。彼らを一般の人々と分けているのは、何か特定のフィールドにおいてマスターと言えるレベルの専門性を備えていることじゃない。普通の人が驚愕するほどの急速な学習能力を備えていることだ。彼らは、何も過去の遺物を背負ってはいない。彼らは、純真であるが故、機敏に動くことができる。君は、この純真さを起業家としてのアセットに転換することができるなら、君は、どの競合よりも高速に事業をスケールさせることができるだろう。事実、僕自身、この番組タイトルに”Master of Scale”と名付けながらもわかっていることは、スケールさせることのマスターになることにそもそもゴールなど存在しないということ。スケールさせるには、永遠に学ぶ姿勢が必要と言える。

つづく。

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