マスター・オブ・スケール – InterActiveCorp会長バリー・ディラーのインタビュー2 – #6

ホフマン:Daraもまた、彼の経歴書にギャップが色々と生まれていることに、みんなも気づいただろう。

ダラ:わかると思うけど、僕らはもうのすごいスピード感で動いていくから、正直、自省する時間が十分ない。僕は、バリーがこのチャンスをくれたことは本当にラッキーだったと思う。ただ、それも今となって見ればそうだったと思えるという感じで、当時の僕は必死だった。

ホフマン:これこそ、無限に学び続ける人の話し方だと言える。無限に学び続ける人が動き出したときに何が起こるか?彼に語ってもらおう。

ダラ:端的に言えば、IACは、多くの小さいビジネスを複数抱えるコングロマリット企業と言える。だからこそ、その中の一つの公開企業の適切な監査を経た経営状況の報告体制を作っていくことは、本当に苦労した。ただ、幸運にも、僕には、自分が分からない領域について優れたサポーターが周りにいて、例えば、監査委員会のチェアマンのAlan Spoonだったり、メンターのVictor Kaufmanが、本当に色々と支援してくれた。結果的に、素晴らしい経験をすることができた。確かに、全てがとんでもない戦いだったけど、満足のいく戦いだった。

ホフマン:素晴らしくポジティブな経験 – これこそ、無限に学び続ける人の言い方だ。ある意味で、このような世界に中毒症状と言える。だから、バリーが、Expediaの新しいCEOを探し始めたとき、ダラは、再び、自分自身を新たな深い海に投げ出すことになる。

ダラ:当時、IACのCFOをやっていた僕は、次のチャレンジとして、CEOの仕事に挑戦してみたいと考えていた。実際、バリーの心中は分からなかったけど、つまり、バリーの目から見て、僕はCEOをやれる能力を持っているのか、それとも、僕以外の最適な人材が手元の選択肢になかったのか、けど、僕は別にそんなことは気にしていない。ExpediaのCEOになってから、はじめの1年から1年半は、かなりしんどかった。いくつか大きなミスをしたけど、バリーは、それも許容してくれた。そして、一年半ぐらい経過して、ようやく、全てが正しい方向に回るようになって、結果、僕は、ExpediaのCEOを13年やり、そして、次のステップとして、UberのCEOをやれることになった。

ホフマン:ここまでの話を聞くと、君は、なぜ、ダラが、UberのCEOに抜擢されたかみえてきただろう。彼の成長を支えている能力の一つは、彼は、自分にとって未経験の世界において、どうやって高速に学ぶか?と言うことについて要点を抑えているんだ。だからこそ、彼は、Uberという、また新しい深い海の世界に自分を投じることができる。

ダラ:僕は、キャリアを重ねるごとに、IACのCFOとしての経験や、ExpediaのCEOとしての経験から、タフな状況というのは決して容易になることはなく、更にタフなものへとなっていくだけだということをわかっているんだ。

ホフマン:僕らは、実は、別のエピソードでも、ダラのインタビューを取り上げる予定だ。興味のある人はぜひ聞いて欲しい。

 

バリーのこの人材育成手法には、当然、語られていない側面もある。それは、当然、チャンスを与えられた若者の中には、這い上がってくることができず沈んで行ったものもいる。バリーは、そのリスクを認めている。しかし、彼は、その点を全く気にしたりはしない。

ディラー:この人材育成方法を、仮に何かつじつまを合わせるようなやり方でやっていたら、プールの底には、死体が無数に転がることになるだろうね。

ホフマン:このプールの底に無数にある死体について、ちょっと深堀りしておこう。ディラー殺したち自身であれば、この点について語ることができるだろう。

ダラ:僕は、彼らが、深い海よりかは、浅い海で泳げるように手伝い、やがて、深い海で泳げるようにサポートしたりもした。けど、正直、僕は、バリーほどは、リスクテイカーではないのかもしれない。要するに、その点は、正直、バリーの底が知れない。

つづく。

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