マスター・オブ・スケール –Zyngaの共同創業者マーク・ピンカスのインタビュー – #2

 

ホフマン:レイド・ホフマンです。Linkedinの創業者で、VCのGreylockのパートナーであり、そして今日のあなたのホストです。僕は、起業家は、ある大きなチャンスに気づいたら、それを執拗に追いかけなければならないと考えている。しかし、同時に、悪いアイデアについては固執せず思い切って切り捨てなければならない。しかし、この悪いアイデアを躊躇なく捨てるという哲学を、しっかりと持てている起業家は少ない。特に、スタートしたばかりのタイミングで、自分が大事にしていたアイデアにナイフを突きつける精神をもつことは、なかなか大変なことだ。

 

しかし、経験を通じて、君は、本質的な価値を持つ個人の優れたアイデアこそ、常に、君が持つ究極のゴールに君を導いてくれる存在であるということが見えてくる。ゴールにむけて近づいていないなら、そのアイデアをさっさと捨てて、君をさらに前へと推し進めてくれるよりベターなアイデアを探すことだ。そして、それを実行していくにあたっては、君にはある心構えが必要になる。それは、こんな具合に:

 

マーク・ピンカス:僕は何度も試す、そして、なんでも潰す、何より高速に潰す

 

ホフマン:この声は、シリコンバレーで最も慈悲なきアイデアキラーと呼ばれる起業家の言葉だ。彼は、自分のアイデアを潰すことを全く躊躇しない。君に対しても。笑

そして、彼は目の前に広がる巨大なチャンスを掴むために、この行為をとてつもなく高速に動かす。もちろん、本当の連続殺人者のようではなく、彼がアイデアキラーとしてのこと。彼のこの行為について特別な名称がついているわけではないのだけど、ここに彼のその哲学を紹介しよう。

彼の名は、マーク・ピンカス。ソーシャルゲーム産業を作り上げたZyngaの共同創業者だ。Farmville、Mafia Wars、そしてWords with Friendsなどのヒット作で知られる。それぞれ何百万人クラスのアクティブユーザーベースを作ったゲームタイトルだ。これらのゲームの成功は、マークが、Zyngaを単なるゲーム会社として育てるのではなく、精巧に研ぎ澄まされた、何百というアイデアを日々試し、そして、ワークしないならすぐに捨てて、ワークするアイデアに辿りつくことにフォーカスする組織を作り上げた。

マークのそのアイデアキラーとしての天才的なセンスを目撃者になる上で、僕らは、1996年の過去に戻る必要がある。ここからの話は1996年、マークは、最近、Sunil Paulと一緒に立ち上げたFreeloaderという会社を売却した。そして、二人は、タワーレコードの前に立っていた。

ピンカス:僕らは、タワーレコードの前に立っていたんだよ。タワーレコード、覚えている?

ホフマン:新しいアイデアのマーケティングリサーチをやっていたんだ。

ピンカス:要するに、AOLがコンピューターに出会って、そして、インターネットに出会ったとうな感じだね。

ホフマン:AOL、タワーレコード。正に、ノスタルジックな旅だ。しかし、マークの目は、しっかりと未来を見据えていた。彼は、コンシューマーに、フリクションコストゼロでインターネットへのアクセス可能なAll-in-oneデバイスを作りたいと考えていた。

ピンカス:僕は、インターネットが消費者にとって使いづらいものだとずっと考えていた。

ホフマン:この直感が、彼をタワーレコードに誘い、そこで、道ゆく人にアイデアをピッチしていた。タワーレコードの前で。高速、ストレスなくインターネットにアクセスできる世界。しかも、無料のコンピューターを通じて。誰が、このアイデアにNoというか?当然、誰もがYesだ。

ピンカス:けど、僕らが学んだことは、誰も無料のPCは欲しがらないということ。

ホフマン:聞いたかい?人々は、無料のコンピューターが欲しくなることは望んでないと。

ピンカス:まず基本的に、お互いを信用していないということ。彼らは、”なんで、君が僕に無料のPCをくれるの?”というところから入ってくる。要するに、僕のことを信用してないわけだ。

ホフマン:マークは、彼らを自分が、より基本的な課題として、別に本気で無料のPCを配るつもりではなく、詐欺の話をしているのではなく、説得した。

ピンカス:このリサーチでえたインサイトは、人々に新しいPCを手に入れることに躊躇させていることは、自分の使っているソフトウェアを動かさないと受けないことへの恐れや、自分が遊んでいるゲームをまた再インストールしないといけないという考えからくるものだった。僕は、「あー、なるほど、それは解決可能な問題」だと思った。

つづく。

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