マスター・オブ・スケール – Crisis Text Lineの創業者兼CEOナンシー・ルービンのインタビュー#7

 

ボールドウィン:Habitat for Humanityと言うNPOで実現したのは、何百万と言う人が他の人の家を立てるために手伝いにくると言う世界。ちょっと考えられないことだろ。これをやろうと考えること事態、ちょっと頭が狂っていると思う。しかし、理解して欲しいのは、だれかが助けを求めると言うことがいかに強力か?と言うこと。なぜなら、助けが必要ということはそれが重要であるということの証拠だからね。

だから、その意味で、Crisis Tex Lineは、その素晴らしい事例の一つということだ。この忙しい現代社会で、大人が、危機的な状況にある子供のために、テキストメッセージをやりとりしながら救うという行為。一部の人にとって、理解できない行動だろう。

だって、それ自体、実に頼みづらいことだからね。しかし、僕らがこの世界でよく見かけるのは、このような大胆な助けを求める行為こそ、驚きべきことを引き起こすということ。

ホフマン:このエピソードで、簡単にVolumterMatchのコミュニティについて触れておくと、様々なリクエストに答えるためのボランティアマッチングを行うこのNPOのマネージャが、どうやって、そのボランティアたちを集め、行動に移してもらうのか?

実際、そのボランティアをやってくれている人々に、”あなたに、仕事をお願いしすぎていませんか?”と聞くと、その400人以上のボランティアメンバーを管理しているマネージャの人たちからは、満足げに”全然そんなことないよ”と返ってくる。

ボールドウィン:そして、たった11%のボランティアマネージャが、そのような

ホフマン:それで、さらに、彼らに更なるボランティア活動に従事してくれるか、尋ねた。

ボールドウィン:なんと、70%の人が、”YES”と答えてくれた。だから、ここで見えてくる疑問は、”何が、人々をそうさせるのか?”ということだ。

ホフマン:それはいい質問だね。Mozilla財団の元CEOであるJohn Lillyは、この点について、ある理論を持っている。Mozillaの提供するFireFoxというウェブブラウザは、ほぼ完全にボランティアによって開発が進められているブラウザだ。コーディングから、各国展開するための翻訳に至るまで。そして、Johnは、これらの無料で仕事をしてくれているボランティア達が、有償で雇っているプロフェッショナルの周りにサークルを形成していることがわかっている。君は、スケールの世界で、これがどのように機能しているか知るべきだ。

John Lilly: 1週間に1時間から40時間まで、もしくは80時間までというという貢献ルール上がる。当然、リソースの浮き沈みがあるのだけど、この点について、多くの組織はどうやって対処していいか分かっていない。雇用されていようがいまいが、それはいわゆるバイナリーの世界なんだ。オープンソースで、成功しているプロジェクトは、必ず、このスペクトラムに至る方法論を見出している。

今でも覚えているのは、Ulan Batorという、彼は、FireFoxをモンゴル語に翻訳してくれたやつなんだけど、彼がこの翻訳作業をかって出た動機は、彼の両親が、モンゴル語しか話せないから、モンゴル語に翻訳しないと、インターネットへのアクセス方法が分からないというものだった。

彼のように行動する人は、純粋に、この仕事に対する愛情ということ。アマチュアという言葉の語源に当たるアモとは、”私は愛している”ということからきているんだ。だから、僕は、アマチュアやボランティアという存在は、プロフェッショナルよりさらにすごい存在だと考えている。なぜなら、お金のためにやらないからだ。だからこそ、彼らはその難しい作業や大変な作業もいとわずに、その仕事をする。

ホフマン:ナンシーは、誰しもの内面にあるその”アモ”を体現するエキスパートと言っていい。彼女は、まず、自分が相手をケアすることに対して得意ではないというきちんと分かってもらうところから始める。彼女と同じぐらいケアできる人はたくさんいる。だから、彼女は、ただそれができる人を見つけることにフォーカスする。そして、彼女が突き止めた問題をその人たちに任せる。

もし、君が、彼女の度胸や根性というものに真価を知らないなら、彼女のリクルーティングにおける様々なアプローチ手法に耳を傾けるべきだ。彼女のリクルーティング手法は、まるで川からゴールドの塊を見つけてくるようなやり方だ。

ルービン:なるほど、リクルーティングについてね。例えば、大統領選挙後の、負けた民主党側のスタッフなんかかなりいいわね。彼らは、何か社会にインパクトを与えたくて選挙にボランティア協力してから。その動機自体が、このNPO運営とそもそもマッチしている。

それと、子供をもつお母さんなんかも素晴らしいわ。盲目者や、難聴者も素晴らしい人材よ。ほとんど組織は目もくれないわね。あと、退役軍人。素晴らしい自己犠牲精神を持っているのよ。”分かったよ。うん、できる。早速やろう”と言ってくれるの。

ホフマン:この採用手法によって、Crisis Text Lineは、この急増する需要に応えられるほど、急速に成長した。

ルービン:マーケティングは一切していない。そして、立ち上げから70万件もの会話に対応してきた。交換したメッセージの数は、3000万件にもなるわ。

つづく。

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