芦田愛菜さんの発言に想ふ:チームワークにおける必須アイテム「期待値コントロール」とは?

https://twitter.com/mrmasa88/status/1302076768623362049

Twitterにたまたま流れてきた、この芦田愛菜さんの発言が、色々とネットで盛り上がっているようですね。ただし、僕が生きているプロフェッショナルチームの世界では、当たり前のことです。その点について詳しくお話します。

久しぶりにみましたが、全然、もはや子役の雰囲気が完全、抜けており、うーん、当たり前のこととは言え、感慨深いものがあります。笑

以下が、このブログに関係している彼女の発言です。

「裏切られたとか期待していたとか言うけど、その人が裏切ったわけではなく、その人の見えなかった部分が見えただけ。見えなかった部分が見えたときに、それもその人なんだと受け止められることができる、揺るがない自分がいることが信じること」

素晴らしい哲学だと思います。この哲学は、正にチームワークの鉄則とも言える考え方です。詳しくお話します。

プロフェッショナルチームにおいての、目標達成のための専門家集団がチーム作りの鉄則

まずここから話をしましょう。以前、僕のブログで日本企業の人材採用方針に関する「完全に誤った考え方」でも話をしましたが、これは、スタートアップに限らず、何かゴール設定を持ったプロジェクトをやる上では、全てのチームづくりで共通していることです。

僕は、この感覚は、RPGゲームとバスケットから学びました。RPGゲームであれば、ドラクエがいい例ですが、ストーリーの進展に応じて、メンバーの職業を変えてボスに挑む。職業選択や育て方を間違うと、ボスに全く勝てなかったり、苦戦する。

バスケであれば、スラムダンクなどを読んだ人であればわかると思いますが、バスケの基本ポジションは、5つです。PG(ポイントガード)、SG(シューティンガード)、FW(フォワード)、PW(パワーフォワード)、C(センター)です。ゴール下に強いチームを作りたい場合は、Cを二人おいて、残り三人はPW、SG、PGにしたり、逆に3Pや外郭からのカットインで点を稼ぐチームにしたい場合は、SGを二人おいて、PG、PWとCをそれぞれ一人にしたりします。

頭の中では、ここまでの話は誰でも理解できるでしょう。「当たり前だ」と。しかし、ここに落とし穴があります。それが、「期待値コントロール」です。

期待値コントロールとは? – 鉄則:互いに、自分の能力に正直であること

生産能力の低いチームに多いパターンは、もちろん、上で述べたバスケなどのプロフェッショナルチームにおける各ポジションの能力がそもそも低いと言うという問題に由来するのは当たり前ですが、最も厄介な問題は別のところにあります。

それは、チームメンバーの誰かが、自己の能力を「偽る」ことです。本当は、そんな能力を持っていないのに、採用インタビュー時に「自分はそれができる」と言い張ることです。自分の給与を高くするためなどですね。完全にエゴです。最悪ですね。

僕も自分の経営経験でこれを体験したことが何度かあります。なので、僕は、基本的に、初期段階で、相手本人の「言っていること」は一ナノも信用しません。いくらでも虚勢がはれるし、嘘をついて、自分の能力を偽ることができる。その代わりに、その「言動」をみます。実際に、仕事の場でどう動くか?

だから、実際に、採用においても、バイトやコンサル契約のような形で、試験的に一緒に仕事します。すると、本人の本当の能力が見えてきます。性格も含めて。笑

その時点で、言っていることと本人の行動にギャップの多い人間は、当然、信用できないので、絶対に雇いません。

つまり、「期待値コントロール」とは、互いに自分の能力に対して正直であること、この1点につきます。僕は、自分からその話を必ず、一緒に働く人にします。自分はこことここは得意だから圧倒的な成果を出す自信はあるが、一方で、こことここは十分な能力は持っていない。しかし、プロジェクトのゴール達成には、その能力を持った人物が必要で、だから、君に声をかけた。と、そして、これがきちんとできる相手は、信用ができます。その人も、期待値コントロールの鉄則を理解しているからです。

しかし、1回で理解できることは少ないです。当たり前ですね。だから、コアメンバーとは毎週、One on oneをやって、そのギャップをお互いに埋める努力をしていきます。これを続けることで、チーム全体の練度が確実に上がります。なぜか?

お互いに、相手にどの仕事をお願いすれば期待以上の結果が返ってくるかわかるようになるから、です。だから、それに合わせて、互いが、自分たちの言動を最適化させていくことできる。すると、チーム内のコミュニケーションストレスが減っていく。コミュニケーション・ストレスが減っていくことで、自然とチームの雰囲気はよくなり、チームワークはよくなっていく。

つまり、期待値コントロールとは、それほど、重要なことで、チームワークがしっかりと機能するかしないかはそこにかかっていると言うことです。

この点をわかっておらず、自分に批判の目が向けられたときに「チームワーク」を主張してくる人間は、気をつけましょう。最も、有害な人材です。この人物が「チームワーク」と言っているのは、「仲良くやろう」と言うのが文脈なわけですが、単に、能力を偽っている自分の自己防衛に走っているだけです。One on Oneミーティングを通じて、この当たりも自然と炙り出されてきます。それがわかった人物はチームから去ってもらうことが一番です。チームワークにとって有害だからです。

チームは、常に、プロフェッショナルで作るものと言う鉄則は絶対に揺るぎません。詳しく理解したい人は、NetFlix創業者兼CEOのリード・ヘイスティングスのインタビューをまとめた「こちらのブログ」は参考になると思います。Netflixがあれだけの成功を納めているのも、創業者メンバーが、この鉄則を堅持しているからです。

「期待値コントロール」は、あらゆる人間関係に応用できる

と考えています。とは言いながらも、人間社会におけるこの期待値コントロールが関わる人間関係は、二つぐらいで、上にあげたチームの世界と、夫婦の2つぐらいでしょう。

夫婦関係もバランスが必要だと考えています。夫婦になる最大の理由は、子供をもつことであり、その子供をきちんと育てるため、と言うのが僕の人生哲学です。と言うことは、子供を育ていく過程で、片方が相手より過剰に負荷を負っている状態が起きている夫婦と言うのは、バランスを欠いているわけですね。シングルマザーやシングルファザーが増えてしまっている今の社会を見ていて思うのは、その点です。本来は、結婚する前に、そのことをお互いにきちんと確認しておくべきと言うことです。なぜなら、最も不幸な経験をしているのは、子供なのですから。多くの親はその真実を無視しているとつくづく思います。「子供は持ちたい」から持つのではなく、「しっかり責任を持って育てられる生活・経済環境と夫婦関係があるから持つ」と言うのが、正しい考え方です。私の両親は離婚はしませんでしたが、正直、私の目から見ると、全くもってバランス感覚の悪い夫婦でした。

古代中国の思想の大家である孔子が、「中庸」の重要性を説いています。

“中庸の徳たる、其れ到れるかな。民鮮きこと久し” ー 意味:「不足でもなく、余分のところもなく、丁度適当にバランスよく行動できるということは、人徳としては最高のものである。しかし、そのような人を見ることは少なくななってしまった」

これは、この夫婦のバランスの話とも通じてくると考えています。つまり、中庸を欠いた夫婦関係はそもそも上手く行かないと言うこと。バランスが悪いからですね。と言うことは、恋愛も同じですね。バランスの欠いた恋愛関係は、そもそも長続きしないと言うこと。特に、相手によく思われたいがために、自分の能力を偽って恋愛関係をもとう、もしくは、保とうとするのはそもそも上手くいくわけもなく、長続きもしないということ。ただ、恋愛ですから、夫婦と違って、お互いに人生経験を積むための関係性もあるので、恋愛関係においては、長い・短いは、あまり重要ではないと思います。むしろ、自分にとって、出会うべき最適・最善のパートナーとは、どのような人物であるかの自分と相手との「期待値コントロール」を明確にするための必要なプロセスだと考えています。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

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