こんにちわ。
毎週のレギュラーアイテムである、ビットコインとアルトコインの週次分析と市場予測です。
分析期間は、2020年10月19日から10月25日です。
こちらの内容はYouTubeにもまとめています。日本語字幕付きです。合わせて参考にしてください。
早速はじめていきましょう。
まず、僕のポートフォリオ戦略の確認です。
僕は、基本的に、ビットコイン、そして、アルトコインもこの6つのカテゴリに該当しているプロダクトしか投資しません。詳しくは、僕が別にまとめている「ポートフォリオ戦略」のブログを参照してください。
そして、僕の仮想通貨ポートフォリオのアップデートです。先週は、「変化なし」です。
では、まず、ビットコインの分析からです。
ビットコインの分析
いつものBTC/USDTの先ずは1時間足のチャートです。
先週は、まず週スタート段階の重要な動きは、業界関係者による「アルト売り・BTC買い」が起きたことで、ビットコインがようやく$12,000という心理ラインを超える動きが生まれ、21日に$12,295まで到達します。 その後、非常にタイミングよく22日に、以前から噂されていたPayPalの仮想通貨事業参入がとうとう発表されたことを受けて、まだアクティブユーザー数が1億人程度の仮想通貨市場に、アクティブユーザー3億人以上を持つPayPalという参入構図ができたことで、投資家の市場成長に対する期待値の高まりから、一気に上昇トレンドが形成されて22日に$13,217をマークしました。
その後、少し値段を戻して、しばらく持ち合いの展開なりましたが、25日に再び高値トライを試みて、$13,350と更に高値をマークしますが、22日の上昇に比べると、特に強力なファンダメンタルのブル材料を伴わない上昇だったので、パワー不足となり、$400近く下げて、現在、$13,000前後で再び持ち合いの展開となっています。
今後の焦点は、年内に2019年の最高値の$13,970を突破するかどうかです。今の持ち合い状況から$1,000クラスの上昇パワーが必要になります。
続いて、日足チャートの分析です。
日足の展開は、まさに今年最高値であった8月17日の$12,468を超えたことですね。
そして、時間足の動きを日足で見てみると、ジグザク展開になってきていますから、フラッグの形成が進んでいます。
KDJなども上昇トレンドをキープしている点を踏まえると、もう1回、上値トライする可能性は高いと見ています。ここで、$13,970超えられるかが最大の焦点です。
そして、週足分析です。
以前から指摘している通り、ボリンジャーバンドの中央値の上をキープできており、これが今回の上昇相場を下支えしています。
今年でこれは2回目です。8月に$12,468をマークする手前でも、ボリンジャーバンドの中央値を2ヶ月近く耐えていることがわかります。つまり、このペースをキープしながら強力なブルのファンダメンタル材料が出てくると一気に上昇するという値動きです。 また、同時に注目しているのは、週足の次の上昇までの「持ち合い期間」が少しずつ短くなっている点ですね。 これはそれだけ相場の上昇の勢いが中長期が増してきている証拠ですから、この点を踏まえると、今年前半の新型コロナのような不測の強力なベア材料や事件が出てこない限りは、$13,970超えの確率は高いと見ています。
では、ここからファンダメンタル材料の分析を進めていきましょう。
まずは、ビットコインのマイニング難易度です。
先週予想した通り、 次回11月2日の予測は、現時点で、先週月曜時点の+3.60%から-0.67%に落ちています。ただ、ビットコイン価格が$13,000超えをキープしている展開が続くと、マイナー側も再び競争活発化に動き出すので、3%前後の上昇は十分起こりうると見ています。
次に、CME先物の価格動向です。
今週は「順ざや」をキープしています。
先週の1ヶ月平均の価格差が、+$69.1から、今週は、+$46.25で、-33%と先週に比べてブルトレンドが弱くなっています。また、売買高も少し落ちており、長期の先物契約もなくなっているので、先物トレーダーは上昇に対しては慎重な姿勢で見ているのがわかります。
市場全体の時価総額とビットコインのドミナンスレートの動向です。
市場全体の時価総額は、+12.4%とかなり大きく上げてきました。 一方で、BTCドミナンスレートも、+2.19%の61.18%と大きく伸ばしています。ですから、時価総額の押上は、引き続き、ビットコインがリードしていることがわかります。
特に、このグラフ上で、青で囲んだところの動きですね。先ほど、ビットコインの時間足チャートで指摘したように、明らかにアルトを売ってビットコインを買う動きが出ているのがわかりますね。これは、ビットコインの価格展開を踏まえると、BTCマキシマリストによる買いではなく、業界関係者が、ビットコインの価格を引き上げて外部投資家資金を呼び込む動きをとっていたと分析しています。
次に、USDTの動向です。
発行総額は、今週は、+0.7%、先週は、+2.8%でした。少しずつアルトに資金が流れる動きが生まれているのがわかります。ビットコインの強気相場が続けば、さらにこの動きは活発化するでしょう。 1点きになるのは、この22日に起きている、大規模なUSDTの売り=現金化の動きですね。PayPalニュースによる上昇を受けてBTC.USDTペアで利食いが出て、その現金化が行われたと見ています。
次に、GrayScaleのBitcoin投信の価格GBTCです。
USDTは仮想通貨トレーダーが使うことが多い一方、GBTCは、一般の個人投資家や機関投資家が使うことが多いので、より純粋なアメリカドルからBTCへの資金流入のトレンドを追うことができます。
こちらも先週は、PayPalニュースを受けて、上昇トレンドを形成し、22日に$14.8をマークして、その後は持ち合いの展開に入っています。
次に、GrayScaleの実際のBTCの保有高です。
少し追加の買いが入り、10月18日に比べて、+0.5%になりました。
そして、Google Search Trendのデータです。
Bitcoinは、やはり上昇が起きており+3の13。Goldは、少し上げて73、そして、USDは-1の23です。
次に、ゴールドのチャートです。
検索人気が上がった割には、あまり大きな動きはなく1週間を終えています。25日時点の価格は、$1,901ですね。
次に、米国国債の金利動向です。10年ものを継続ウォッチしています。
先週は、再び回復し、+5.3%の-0.90%となりました。米国上昇企業によるビットコイン買いが活発化するほど、間違いなく米国債の価値は低下していくので注目です。
続いて、S&P500です。
10月22日に、米新規失業保険申請者数が先週に比べて-6.6%と改善したことを受けて、上昇展開を見せましたが、小規模にとどまっています。やはり、11月3日の米大統領選が迫っているので様子見ムードですね。
続いて、ハイテク銘柄中心に構成されているNASDAQ100です。
こちらも同じ展開ですが、S&Pより反応が鈍いですね。テック企業はそもそもコロナショックで大量の失業者を出していないからですね。こちらも、やはり、11月3日の米大統領選が迫っているので様子見ムードですね。
そして、10月19日から10月23日の注目すべきイベントです。
10月29日:米国新規失業保険申請件数(前週値:78.7万)
市場関連ニュース
続いて、関連ニュースです。 新型コロナウィルスの動向です。
感染者数の増加率は、先週の6.6%から今週は7.3%と再び7%台を回復しています。ヨーロッパで再び感染者が拡大しているためです。そして、死者数は、先週の+3.4%から+3.5%となり、わずかに上げています。
続いてのニュースです。
滑り込みで、トランプ政権が仲介支援していたイスラエルとスーダンの休戦協定が決まりました。どちらかというと新型コロナの対策のまずさによって支持率が下がった経緯があるため、この実績がどの程度、選挙戦に影響を与えられるか?ですね。僕はそれほどインパクトはないと分析しています。
続いて、
ブロックチェーンを利用したラジオストリーミングサービスを提供しているAudiusに、バイナンス・ラボが、1.3億円出資しました。動画のTHETAやDliveのみならず、ラジオ市場も立ち上がってきていますね。
続いて、
イギリスの上場企業でも、保有資産の10%をビットコインに乗り換える企業が出てきました。やはり、Square効果は着実に効果を上げてきていますね。
続いて、
PayPalが、機関投資家向けのビットコインのカスティディアンサービスを提供するBitGoの買収を検討しているようです。BitGoは、WBTCの最大の運用者でもあるので、決まれば、Squareの差別化でかなり強力なツールを手に入れることになると見ています。
続いて、
Rippleが、日本かシンガポールへの本社移転を真剣に検討しているようです。彼らが注力している送金・決済市場で、北米ヨーロッパ市場での敗北が日々、濃厚になってきているからですね。
シンガポールならわかるのですが、日本まで候補に上がるのは、間違いなく世界で唯一異常にリップルに人気があるからです。正直、規制面では、今の日本市場は、アメリカに比べると10年以上は遅れてきているからですね。
続いて、
仮想通貨の関連業者25社が、マネロン対策を未定おるFATFに対して、自分たちの遵守ルールの運用内容について、ホワイトペーパーでまとめて提出したようです。マネロンは、現金でも仮想通貨でも変わらず起きているなので、この辺りに対する協力体制をとておくことは、とても大切なことです。
続いて、
コンセンシスが仲介する形で、FileCoinのシステムをイーサリウムに結合するプロジェクトが進められています。FIleCoinにとって重要なプロジェクトになるでしょう。 なぜなら、こちらの図にあるようにクラウドシステムは、本来、トランザクション・ストレージ・アナラティックスの3つが全て揃ったサービスだからです。 ストレージ機能しか持たないFilecCoinが、単独で生き残るのはかなり厳しいと見ており、TRONのようにBitTorrentもEOSのように自前のストレージ機能も持たない現時点でBaaSしか持っていないイーサリウムが最も組み手としては魅力的です。
しかし、課題は、果たしてこれを開発コミュニティが支持するか?ですね。普通で考えたら、EOSのようにストレージ機能もソフトウェアとして一体化している方が使い勝手がはるかにいいからです。この辺りどのように、勢力図が変化していくのか、注目しています。
続いて、
Wirexも、マスターカードのシステムを利用した、ビットコインのデビットカード事業を開始です。ますます一般消費者の目に触れる機会が増えるので、素晴らしいことです。
続いて、
Googleが、米国の司法裁に、「独検禁止法」違反を理由に、売ったられることになりました。 インターネットの非中央集権化を進めるブロックチェーン業界にとってはかなりうれしいニュースです。Googleの分社化ないし解体が進むほど、成長のチャンスが増えていきます。特に、ブラウザと広告エンジンの二つを持つBraveにとってはかなり助かる話です。
続いて、
米アマゾンが、ユーザーに、アマゾン以外の購買履歴を提供すれば、報酬を払うサービスを開始しました。アマゾン側の狙いは競合分析による諸々の差別化ですね。
続いて、
日本を中心としたアジア圏で人気のSNS、LINEが、中央銀行発行の仮想通貨CBDCの発行プラットフォームを開発中とのこと。Facebookのリブラのプロダクト戦略のコピーですね。つまり、僕のOrbの戦略のコピーです。
最後にいつものスライドです。
仮想通貨の本格的な成長段階は、個人投資家の多くが、世界を支える米国経済より仮想通貨経済の方が可能性があると考え始めるかどうかです。
つまるところ、引き金は、1972年のニクソン・ショック以来の第二のドル通貨危機ということです。
つづいて、アルトコイン市場です。
注記:最終的な投資判断は自己責任です。