Keep3r Network(キープ・スリー・アール・ネットワーク)のトークンKP3Rの投資分析・評価について

今日は、Keep3r Network(キープ・スリー・アール・ネットワーク)のトークンKP3Rのファンダメンタル分析についてお話しします。

こちらの内容はYouTubeにもまとめています。日本語字幕付きです。合わせて参考にしてください。

早速、はじめていきましょう。

まず、僕のポートフォリオ戦略における、KP3Rの該当カテゴリは、B2C Dappsです。

僕のポートフォリオ戦略について詳しく理解したい方は、僕の「ポートフォリオ戦略」に関するブログを参考にしてください。

分析視点は、いつもの6つの視点、つまり、ペインポイント分析、プロダクト分析、チーム分析、チームの実行力、トークンエコノミー 分析、そして、ハイプサイクル分析です。詳しくみてきましょう。

ペインポイント分析

一つ目、ペインポイント分析です。

ブロックチェーン産業は、全世界のインターネットユーザー40億人が、「誰でも、簡単に、仮想通貨を稼げるエンジン」が必要である。

というものです。詳しくお話しします。

現在のブロックチェーン産業のメインストリームのビジネスは、一言でいうと、”投資”ですね。

ただし、”投資”するには、元手が必要ですよね。大半の人は、その元手を何かしらの仕事をすることで、お花園を稼いで手に入れています。

この点を踏まえて、インターネットの世界を見てみると、ブロックチェーン市場の大きな課題が見えてきます。

まず、いつもよく話をしているキャズム理論ですね。すべての新しい技術は、ここにある5つのユーザーベース、つまり、イノベーター、アーリーアダプター、そして、キャズムを乗り越えた先にある、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、レイトマスへと普及していき、ほとんどの人に使われていくようになります。

現在、インターネットの4大企業であるGoogle、Facebook、Apple、Amzonもすべてこの流れを経験しています。

そして、インターネットはメディア産業ですから、誰でも手軽にネットメディアを利用できることが大切です。

それを踏まえた場合、”投資”の世界はどうでしょうか?やはり、投資の世界というのは、必ずリスクがあり、稼ぐにはセンスも問われる世界なので、万人が、簡単にできるものではないです。

ですから、ブロックチェーン業界にも、検索エンジンや、SNS、YouTubeのような動画サービスも含めて、世界中の誰もが簡単に仮想通貨の世界に入ってこれるプロダクトが不可欠であると僕は考えています。

この点について、一つ理解を深めてほしいことがあります。

それは、NFTについてです。

NFTは、ブロックチェーンの基幹産業の一つであるDeFi市場の次の急成長の鍵になると言われています。

主な市場領域は、Crypto Kittiesに代表されるゲーム内の仮装アイテムの売買ですね。自分でゼロから仮想アイテムを作ることができ、価値を高めたアイテムを他の欲しいユーザーに売却して、仮想通貨を稼ぐことができます。

もう一つは、アート作品で、よく知られた作品は、こちらの2020年の大統領選をデジタルアート化したCROSS ROADです。自分で、ゼロからデジタルアートを作り、それを他人に売ることができます。

しかし、二つとも共通していることは、先ほどの”投資”と同じで、万人が簡単にできるものではないということ。

ゲームの仮想アイテムで、生活できるぐらい稼ぐことができるのは、プロのゲーマーですし、アートは当然、アートを作る能力がないと不可能ですね。

つまり、まだ、ブロックチェーン市場には、インターネット市場におけるYouTubeやInstagramのように、つまり、誰でも簡単にコンテンツを作って稼ぐことができる、と同じように、

誰でも簡単に仮想通貨を稼げるプロダクトが育ってきていないのです。

プロダクト分析

では、これらの理解を元に、KP3Rのプロダクトを見ていきましょう。

まず、詳細の分析に入る前に、KP3Rのおさらいです。

KP3Rのプロジェクトは、YFIの創業者であるAndie Cronjeが、MediumとTwitterに初期のプロダクト構想の投稿をしたことがスタートになっています。

その内容というのは、一言で言えば、ジョブ・マッチング・プラットフォームです。Jobの投稿者が、Job(=仕事)をポストし、その仕事をKeepterという存在が、KP3Rを絡めたインセンティブモデルを通じて、仕事をこなし報酬をえていきます。

そもそもAndieがどのような仕事を想定して立ち上げたかというと、やはりDeFiに関わるものです。

例えば、CompaundやAaveのイールドファーミングにおいて、収益を集めてくるなどのイールドファーミングの利用者が毎日おこな分ければならないタスクがあります。これ自体は、大した作業ではないのですが、毎日欠かさずやらないと機会損失になるという意味で、面倒な作業で、イールドファーミングをやっているプログラマにとっては手間のかかる作業です。

このような仕事をKP3Rのジョブマッチングプラットフォームを通じて、クラウドソーシング化することがプロジェクトの目的です。

この点を踏まえて、プロダクトの概要を説明します。

こちらをご覧ください。

中央が、KP3Rのジョブマッチングプラットフォームです。見ての通り、DeFi関連の色々とタスクが投稿されています。
まず、Job投稿者が、ここに仕事を登録するには、一定のプロセスが求められます。

方法は2つです。一つは、この画面にあるように、Jobを定義したスマートコントラクトのアドレス、Jobの名前、Jobの内容、データ処理に関わるIPFSの情報、そして、報酬分のK3PRをUniswapの該当流動性プールに提供します。この作業は、MetamaskなどのDeFiウォレットとKP3Rを接続して実行します。以上の情報をすべてインプットしたら、Jobを登録申請し、完了です。2週間ごとに新しいJobが更新表示されるルールになっています。

もう一つは、KP3RのガバナンスDAOにJob案件を投稿し、DAOによる投票で決める手法です。このガバナンスの参加者は、すべてKeeperです。つまり、仕事をする側が案件として採用するかを決めているということですね。こうすることで、悪意的なJobが投稿されることを防いでいます。

そして、こちらが具体的なJob案件を表示した画面です。

Keeper側もDeFiのJobを実行するには、イーサリウム側にGASを払って作業をしますから、そのために、KP3RとWETHのペアをUniswapの流動性プールに提供し、この仕組みを使って、イーサリウムにGAS代を払いながら、タスクを行っていきます。

次に競合と比較したバリューカーブ・プロポジション分析に移ります。

直接競合として、Braveブラウザの広告報酬システム、HeliumのCDN事業、そして、間接競合として、StormXと楽天のポイントプログラムを入れています。

まず、稼げる量ですね。これは、僕の分析では、KP3Rがダントツです。当たり前ですが、本当の「仕事」だからです。だから報酬も大きい。また、HeliumなどのCDNサービスも、KP3Rほどではないと見ていますが、優れた報酬体系に成長すると見ています。何せ、自分の家のWiFI環境を外部開放スレば、後は自動的に稼いでくれますから、抜群に楽ですよね。

そして、その二番目のどれだけ楽に稼げるでいうと、KP3Rは、仕事自体の自動化もプログラマに委ねているので、自分次第で手軽に稼げるようにデザインされているので、楽に稼げるポテンシャルも高いです。

しかしながら、STMXは、「買い物」をしないと稼げないので、稼ぐ機会も含めて少し制約条件が厳しいです。

それに比べたら、Braveブラウザの広告報酬は、Braveのブラウザアプリを使って、表示されてくる広告をクリックするだけですから、Helium程ではないせよ手間暇はかかりません。

一方、次の仮想通貨の選択肢は、StormXが一番優れています。ビットコインやETHなどの有力仮想通貨も報酬対象であり、それ以外の有望アルトも対象にすることができるので、ユーザーにとってはありがたいですね。

一方、楽天は、仮想通貨報酬もないし、選択肢もないので、そもそも論外です。

Braveブラウザ、Helium、そしてKP3Rは、彼らが発行するトークンが報酬になるため、そのトークンの価値が上がらないと、報酬の魅力も増加しないという点から、StormXに比べると、報酬に対するリスクが少し上がります。

この点は、次の稼ぐ上でのリスクと話が繋がっており、BTCなどトップ仮想通貨を報酬として提供しているので、ユーザーの不安感は少ないです。また、BraveブラウザのBATは、時価総額も含めて安定成長に入ってきているので、割とリスクが低い方と判断しているます。

一方、HeliumやKP3Rはまだ時価総額も低いプロジェクトなので、少し不安に感じるユーザーも多いでしょう。

最後に、地理的な拡張性です。楽天ポイントは、楽天サイトがメインで、他の加盟店も大半が日本。楽天の海外進出以外では、世界的にポイントプログラムとして世界に広がっていくことがない点を踏まえると、地理的な拡張性のハードルが高いです。

そして、この点は、StormXもかなり辛いですね。提携マーチャントを獲得していかないと地理的に広げていくことができません。

一方、ブラウザのBraveや、Wifi+ストレージルーターのHeliumは、全世界に共通して使えるプロダクトですから、地理的制約がほぼゼロです。この点は、KP3Rも同様で、DeFiの仕事市場から参入しているため、ボーダーレスです。

また、キャズム理論を踏まえた場合、KP3Rのターゲットしているユーザーは、プログラマに限定されるから潜在市場はそれほど大きくないのではないか?と考えている人も多いとおもますが、僕は、異なる視点で見ています。

こちらをご覧ください。

僕は、KP3Rが、DeFi市場から参入したことはとても優れていると考えています。なぜなら、ブロックチェーン市場におけるクラウドソーシングにおいて、先ほど説明したようにペインポイントが顕在化しているからです。

ただ、その後には広大な市場の可能性がひらけています。

例えば、同じDeFiの市場で最もポテンシャルが高いクラウドソーシングの一つは、損害保険の鑑定人ですね。これがプログラマに限定されません。将来的に、自動車事故なども対象になってくるからです。

また、ブロックチェーン市場では、イーサリウムなどのBaaSのスマートコントラクトのコード監査も対象になってきますし、

ブロックチェーン産業のカテゴリ問わず、新規のアプリリリース時のテスト作業や、DAOにおける、会計業務などもそうです。

これらの市場領域を抑えていくと、最終的には、プログラミングの能力は関係なく、クラウドソーシング・プラットフォームとして、ベビーシッター、ハウスクリーニング、庭先配達員などのタスクも対象にしていくことができます。すべてスマートコントラクトで管理可能な仕事です。

これが、僕が、KP3Rに感じるている最大の可能性です。

チーム分析

次に、チーム分析です。

YFI同じく、立ち上げたのは、Andie Cronjeです。

この点は、後ほど、DAOのときにも触れますが、彼は、ビットコインにおけるSatoshi Nakamoto同様に、自らは立ち上げの目処が立つと、リーダーの地位から去ります。これが、実は、DEXにおいては重要なんですね。後ほど、詳しくお話します。

チームの実行力

次にチームの実行力です。

まだ、2020年10月に立ち上がったばかりなので、実績はまずまずというところです。これからの成長が楽しみです。

トークン・エコノミー分析

次にトークン・エコノミーです。

該当するのは、Dappsです。

最重要のネットワーク効果の分析をみていきましょう。

まず、仮想通貨をリスク低く稼ぎたいユーザーの存在が出発点です。

そして、仕事をこなしていくKeeperは、KP3Rのトークンをボンディング(ステーキングとほぼ同じ)をするほど、評判が上がり、より難しい仕事を受けることができるようになります。このメカニズムがあることで、よりスキルレベルの高いKeeperが市場で育つことにつながり、Job投稿者側の顧客満足度が上がってきます。

すると、彼らも積極的にいろいろなJobを投稿するようになり、Jobの種類が豊富になっていきます。

すると、その仕事ができる専門スキルを持った他のKeeperも増えることで、エコシステムが成長していきます。これが、Kp3Rのアクティブユーザーの成長スパイラルです。

そして、この第1の成長スパイラルを土台に、KP3Rの価格を上昇させるための第2の成長スパイラルが左側です。

KP3Rは供給制限型なので、価格上昇力は高いトークンです。そして、Keeperのアクティブユーザーが増えるほど、KP3Rのボンディング需要が上がります。

すると、取引所に流通するKP3Rの量が減っていくため、市場で供給不足となり、これがKP3Rの価格上昇力を後押しします。

すると、KP3Rを稼ぎたいというユーザーが増えることにつながり、Keeperのアクティブユーザー数がどんどん増えていくことにつながっていくということです。

とてもよいネットワーク効果だと思います。

そして、最後にもう一つDAOですね。

YFIを参考に話をします。

YFIのDAOは、非常に活発です。新規の投資”戦略”の提案だけでなく、様々な改良案の議論が活発にされており、投票に基づき、意思決定が行われています。

ここで、DAOを考える上で、創業者チームの存在がもつリスクについて考えましょう。ビットコインの凄さがわかる話です。

こちらをご覧ください。

よい事例として、ビットコインと同じオープンソースソフトウェアであるリナックスがあります。

作ったのは、リーナス・トーバルスという北欧に住む天才プログラマです。リナックスは、OSとして大成功していますが、DAOの観点で評価すると大失敗です。

なぜなら、創業者のリーナスが、全てを決めてしまうからなんですね。つまり、先ほどのアメリカの大統領と同じ話で、リーダーが存在していること自体が、ソフトウェアプロジェクトとしてのリスクを引き上げています。

このわかりやすい例は、イーサリウムで実際に起きたことです。

2017年6月25日、匿名オンライン掲示板の4チャンネルで、イーサリウムの創業者のビタリックが、交通事故で亡くなったというフェイクニュースが流れました。結果、ETHの価格は数時間で大暴落しました。

これがリーダーの存在がもたらすリスクです。DAOとは、このリスクが存在しない組織です。

つまり、サトシ・ナカモトが存在しないビットコインの開発コミュニティは、実は、最もリスクが低くく、かつ持続性の高い組織であり、ビットコインの開発コミュニティ自体、全く組織化されずに、世界最大の仮想通貨として、成長してきている時点で、実は、最も、強力なDAOとして成長していることにもなるのです。

そして、YFIは、最もビットコインに近いDAOを作り上げています。素晴らしいことですね。

YFIのこの優れたDAOを作り上げたのが、Andie Cronjeです。彼はYFIのDAOでの成功体験があるので、KP3Rでも優れたDAOを作ってくると見ています。

トークンエコノミーの観点から見て、KP3RのDAOが優れているのは、ガバナンスに参加できるのは、KeeperでKP3Rをボンディングしているユーザー限定なのですね。そして、ボンディングの基本の動機は、より難易度の高い仕事ができるからです。

また、このボンディングは、逆に仕事の処理に対して悪意的な行為を働くと、Keeperは、このボンディングしているKP3Rのトークンをペナルティとして一部没収されます。だから、真面目に仕事します。

そして、COSMOSのボンディングなどと違い、Keeperになることは完全に自由ですから、限りなく純粋なPoSに近いDAOをすでに作り上げているということです。

あとは、仕事の案件をひたすら増やすことだけです。素晴らしいと思います。

ハイプサイクル分析

最後にハイプサイクル分析です。

該当カテゴリは、Blockchain SoceityとDAOになると考えています。前者をあげている理由は、経済取引におけるあらゆる仕事の仮想通貨を報酬にしたDAO型クラウドソーシングが、KP3Rであればプラットフォーム化できる可能性があるからです。また、DAOについても、YFIで成功体験のあるAndieが手掛けているプロジェクトなので、ポテンシャルも高いと見ています。

投資に関する最終的な総合評価

そして、最終的な総合評価は以下の通りです。

まず、ペインポイントは5.0です。インターネット・インフラの非中央集権化と、5G時代の分散型のWiFi環境は、ブロックチェーン市場にとって最重要ミッションの一つになるので、文句なしの5.0です。

また、プロダクトの完成度も非常に高いですね。市場参入戦略も見事です。将来的にDeFi以外の市場に出ていけるかがポイントになる点を少しマイナスし、4.5としました。

チームは、Andieの実力をベースにしつつ、YFIのようにチームの立ち上がりがまだ途上にあるため、4.0としました。

実行力は、まずますの実績ですが、まだ立ち上がったばかりで、まだまだこれからなので、3.5です。

トークンエコノミーは、KP3Rの供給制限モデル、そして、ネットワーク効果のデザインも優れており、DAOのガバナンス設計の基礎もとてもよいと思います。4.5と評価しました。

ハイプサイクルは、ブロックチェーン社会という最長テーマを扱っており、未知数の部分もまだ多いため、4.0としました。

合計点は、25.0です。

僕の投資の最低基準は、25.5以上なので、投資推薦可能な銘柄です。

繰り返しますが、目先のDeFI市場での立ち上げをやりきりつつ、将来的に、様々なクラウドソーシングを扱えるDAO型プラットフォームになれるかが、大化けするポイントになると考えています。

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

注記:最終的な投資判断は自己責任です。

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