今回は、AAVE(アーヴェ)のトークンの評価スコアを更新したので、詳しくお話します。

こちらの内容はYouTubeにもまとめています。日本語字幕付きです。合わせて参考にしてください。

では、早速、はじめていきましょう。

まず、僕のポートフォリオ戦略におけるAAVEが該当するカテゴリは、3つ目のToken Collateralized DeFiです。

一言で言えば、非中央集権型の銀行システムを作るプロジェクトです。僕の「ポートフォリオ戦略」について詳しく理解したい人は、そちらのYouTube動画を参考にしてください。

そして、僕のアルトコイン投資の分析視点は、主にこの6つです。1.ペインポイント、2.プロダクト、3.チーム、4.成長スピード、5. トークン・エコノミー、そして、6.ハイプサイクル、の6つです。

それぞれの分析ポイントで何を重視しているかについては、詳しくは、「僕のアルトコインの投資戦略について」の動画を参考にしてください。

まず、スコア再評価の結論から伝えると、2020年3月に分析した際は、合計25.0ポイントでしたが、2021年1月に再評価した結果、27.5に評価を上げました。赤マークで囲んでいるカテゴリの評価が変更した点です。これから、その理由について詳しく話をしていきます。

ペインポイント分析

では、一つ目のペインポイント分析からです。

主なペインポイントは2つです。ここは変更なしです。

一つ目は、銀行ビジネスに関わる点です。銀行の融資モデルは、非常に問題が多いです。期限、金利、担保などの条件を色々と細かく決めて行うからです。この背景は、銀行が、金融システムにおける「中間搾取者」になっているからですね。こちらの図を見てください。

銀行のビジネスモデルは、とてもシンプルです。お金が余っている人は、銀行に預ける。そして、金利収入を得る。一方、お金が欲しい人は、その銀行に預けられているお金を借りにくる。この仲介役の役割として、銀行員が存在します。銀行員は、お金を必要としている借り手から、「審査」して、お金を融資して、金利という形で支払ってもらい、その手数料の一部を預金者に還元します。しかし、だれに融資するかは、銀行員が決めてますよね?これが、「中間搾取の問題」を引き起こしているわけです。これを理解するには、インターネットがなぜこれだけ成功したのか?を考えればわかります。

こちらの図を見てください。

インターネットの前のメディアの中心は、TVでした。TVにおけるコンテンツの流し方は、作っているアーティストがいて、それを芸能事務所、TV局、広告主などが中間搾取者としてどのコンテンツをユーザーに流すかを決めていました。だから、中には、ユーザーにニーズがあるのに、日の目をみないまま引退してしまうアーティスト達がたくさんいました。インターネットは、これを破壊し、全て民主化、中央集権化しました。だから、YouTubeやInstgram発の有名アーティストがたくさん生まれるようになったのですね。どのアーティストが優れているかは、TV局や芸能事務所が決めるのではなくユーザーが直接決める、これがインターネットが成功した背景です。

そして、ブロックチェーンによって、これが金融の世界でも起きはじめています。今までの金融システムは、お金の余っている人と、必要な人の間に、銀行、ベンチャーキャピタリスト、そして、信用格付け会社などが中間搾取者としてビジネスをしていました。それが、ブロックチェーンによって、民主化され、非中央集権化され、お金の余っている人と必要としている人が直接やりとりできる仕組みが今後、当たり前になっていくということです。

もう一つのペインポイントはは、DeFiにおいては、ノンカストディアン型のシステムが顧客資産をハッキングから守る上で必須であるということ。中央集権型の取引所やレンディングプラットフォームは、ハッカーに狙われやすいです。例えば、仮想通貨取引所は、過去、合計で1500億円近いハッキング事故を起こしており、すべて、中央集権型の取引所で発生しています。なぜか?

 

こちらは、DEXプロトコルの一つ0xのホワイトペーパーからの抜粋ですが、要するに、中央集権取引所は、一つのシステムにユーザーが保有・または売買する仮想通貨をプールして持っているため、一度のハッキングで、何十億という規模のお金が手に入る可能性があります。だから、ハッカーは狙うインセンティブがあるのですね。一方、DEXはこととは全く異なります。ユーザーのウォレット単位で保有する仮想通貨が、分散しています。

このレベルまで分散していると、ハッカーにとっては、ハッキングする意欲が損なわれます。なぜなら、一つのウォレットアカウントをハッキングする労力は、一つの中央集権型取引所をハッキングする労力と同じなのに、手に入る可能性通貨の量が個人保有レベルだからですね。しかも、どのウォレットのどの仮想通貨がどれぐらい保有されているかは、アタックしてみないとわかりません。このような状態にあるDEXや非中央集権型のレンディングプラットフォームを「No-Cutodian」型、つまり、カストディーサービス(保管サービス)を持たないシステムと呼んでいます。

 

プロダクト分析

次にプロダクト分析の評価アップデートです。

まず、詳細の分析に入る前に、AAVEのおさらいです。

2017年に、当時フィンランドの大学生だったStaniによって創業され、当時の名前はETHLend、イーサリウム上の初期のレンディングアプリの一つでした。その後、2020年1月にCompioundを参考した現在のノン・カストディアン型のレンディングプラットフォームをリリースします。

名前のAAVEは、フィンランド語で「ゴースト」の意味です。この由来は、”DeFiにおいて、透明性の高い金融プラットフォームを作り上げること”からです。よいネーミングですね。

そして、2020年10月に、VCから25億円調達します。

また、AAVEのトークンは、基本、ガバナンストークンであり、同時に、AAVEプラットフォームの預金保険として利用されるため、ステイキングすると報酬として、AAVEのレンディング利用手数料の一部をレベニューシェアしてもらうことができます。

 

 

そして、AAVEの簡単なシステム該当の話をします。


仕組みはシンプルで、トークンを長期保有する目的の人やお金の余っている人は、Aaveが扱っているトークンをMetamaskなどのウォレット経由で、預けます。受け取れる金利は、各トークンの借り手側の需要に応じて変わります。借り入れ需要が大きいほど、受け取れる金利は大きくなります。

この図は、その金利の需給関係を表したもので、銀行の預金額に相当する預け入れの総額と、借り手側の借り入れ総額がわかります。そして、この金利は、現状は、Aave側が作ったアルゴリズムによって変動率が決まります。つまり、銀行員という仲介者は存在しません。

いずれ、このアルゴリズムの改良方法もDAO化が進むでしょう。

もう一つ、理解しておくべきことがあります。それは、MakerDAOとAAVEの違いです。

 

多くの人は、よく同列扱いしているのですが、プロダクト開発を専門とする僕の中では、全く違うものです。なぜか?

まず、MakerDAOの中核機能は、ステーブルコインを非中央集権的に運用することです。そのための機能として、自分でレンディング機能を持っています。自分の保有しているトークンを預けてDAIというステーブルコインを借りるシステムですね。ですから、レンディングモデルも基本、「質屋システム」と同じで、自分で預けて自分で借りるというモデルです。詳しく理解したい人は、僕のMakerDAOに関する投資評価の動画を参考にしてください。

一方、AAVEは、ここまで説明してきたように、銀行システムです。ですから、基本は、お金が余っている人が預けて、他の誰かに貸すという仕組みです。このモデルの場合は、質屋とは違って、様々な貸し方や借り方が生まれてくるでしょう。

ですから、言い換えれば、MakerDAOは、中央銀行システムを非中央集権化したプロダクトで、AAVEは、一般的な商業銀行を非中央集権化したプロダクトということです。

これらの理解を踏まえた上で、いつものバリューカーブ分析をやっていきましょう。

 

まず、先ほど話をしたようにMakerDAOは直接競合としては含めておらず、むしろ、既存の二大金融商品である株と債権を入れています。そして、Aaveと同じモデルをやっている競合のCompoundを入れています。

まず、株との比較でいきましょう。株式は、まず株価の値上がり益が最大の魅力ですね。そして、配当という長期保有によるインセンティブがありますが、これは、債権における金利のように確定ではなく、その年の業績に応じて変動したり、ないときもあります。一方、債権は、金利は一定レベルで保証されています。

AAVEの場合は、BATやETHなどは株式と同じく値上がり益を期待できつつ、「貸し株」として金利収入も得られます。ステーブルコインの場合は、債権と同じ金利を得ることができます。なので、より汎用性の高いプラットフォーム設計になっていることがわかります。その上で、主な競合であるCompoundとCelsiusとの差別化ポイントについて話をします。

まず、Celsiusとの決定的な違いは、AAVEは、ノン・カストディアン型で、ウォレットアプリを自ら提供するCesiiusは、カストディアン型です。なので、テクノロジーでは、AAVEが優れています。

そして、Compoundとの差別化ポイントは2点です。一つ目は、預ける側の金利報酬の受け取りがリアルタイムであること一般的にはロックアップされ、その期間は受け取れないのですが、AAVEの扱い銘柄のうち「aToken]と呼ばれる存在がこれに該当します。この機能は、AAVEが業界で初めて導入し、多くの仮想通貨の投資家の資金を引きつけることに成功しました。

もう一つは、フラッシュローンです。一言で言えば、担保なしローンです。もともとCompoundもAAVEも、借り手は、仮想通貨の担保の差し入れが必須でした。しかし、担保なしローンも、AAVEは、Compoundに先んじて導入を実現することで、多くの借り手を引きつけることに成功しました。

これらの強みによって、AAVEは急成長を遂げています。

 

また、中長期ではAaveは、様々な暗号資産を扱っていくプラットフォームに成長するでしょう。現状は、メジャーな仮想通貨のみですが、いずれ、ゲームNFTや、また、一般個人が持っている、スマホ、家、クルマもやがて、スマートアセットとしてAaveが扱っていくでしょう。

そして、NFTに関してもAAVEは早期に動き出しており、すでに、Axie InfinityとAavegotechiというブロックチェーンゲームと提携も実施しています。とにかく実行力が高いです。

チーム分析

次にチーム分析のアップデートです。

ここのアップデートは特になしです。

チーム全員は、若く専門領域が強いわけではないですが、高速な実行力があることが、この1年弱の間で理解できました。

チーム実行力の評価

次にチーム実行力の評価アップデートです。

DeFi Pulseからのデータです。レンディングプラットフォームの数値を2020年4月と2021年1月で比較しました。

2020年4月時点では、実は、Compoundが圧倒的に一位でした。当時のAAVEは、Compoundの1/6規模のTVL(預かり資産合計)でした。ところが今では、AAVEのTVLがCompoundの上を行っています。

素晴らしい実行力の高さですね。

トークンエコノミー分析

次にトークンエコノミー分析のアップデートです。

僕の作成したトークンエコノミーのデザインマトリックスです。次にトークン・エコノミーです。該当するのはCollateralized DeFi ですね。

最重要のネットワーク効果の分析からみていきましょう。

まず、Aaveのビジネスは、需要側を抑えるところからスタートしています。つまり、どのアルトコインに借り手ニーズが高いか?ですね。そしたら、次に、そのアルトコインの長期保有者をターゲットしてマーケティングすることで、初期の事業は確立していくことができます。そして、ネクストステップは、預け入れ側の扱う銘柄を増やしていくことです。そこにまさに、ゲームNFTや、家、スマホなども対象になってくるわけです。

それで最終的に、借り手にも、これらのNFTアセットを対象にしていくと、まさにスマートアセットの世界に入っていくと見ています。

 

そして、DAOですが、2020年10月に大きなイベントがありました。AAVEは、ガバナンスを完全にトークン保有者に移行しました。DAOに向けたとても大きな一歩を進めたことになります。ここも素晴らしいです。

ハイプサイクル分析

最後に、ハイプサイクル分析ですね。こちらは、ガートナーのブロックチェーン産業のハイプサイクル2020年度版です。

 

該当するのは、Blockchain Asset Tokenizationです。ここは、向こう2−5年で市場が成熟期に向かう可能性がある、今、最もホットなテーマです。AAVEは、間違いなくこの市場のリーダー的存在と言えます。

トータルスコアのアップデート

最後にトータルスコアのアップデートです。まず、具体の話に入る前に、一点、僕がAAVEの分析でミスをしたことをお話します。

僕は、レンディング市場は、1st Mover AdvantageをもつCompoundが、そのまま圧倒的一位を維持すると予測していました。というのも、DEXに比べて強力な競合も少ないし、Compoundは、経験値の高いチームで構成され、シリコンバレーに拠点があるので、人材面でもAAVEに対して有利だと見ていました。しかし、実際には、若いAAVEチームが強力な実行力で、プロダクトを強化し、Compoundを追い抜いてしまったということ。改めてスタートアップ投資の奥深さを理解しました。

では、ここからスコア更新の内容です。

ペインポイントは、変更なしです。非中央集権型のぼぶプラットフォームは、業界キラーソリューションの一つです。

プロダクトは。4.0から4.5に引き上げました。aTokenとフラッシュローンを早急に実現したことが大きいです。ただ、フラッシュローンは、フラッシュローンアタックというハッキングをもたらしているので、満点評価は上げることができません。

チーム力は、3.5から4.0に引き上げました。若いですが、市場環境への適応能力が高い点を評価しています。

チームの実行力は、4.0から5.0に引き上げました。数値で示したように文句なしの抜群の実行力です。

トークンエコノミーも、4.0から4.5に引き上げました。DAOへの取り組みをプラス評価しています。

ハイプサイクルは、変更なしです。向こう2-5年が大勝負のときです。

合計27.5ポイントです。

僕の投資基準は、25.0以上なので投資推薦は可能な銘柄です。

最後に、EOSトークンは、僕がメインで使っている世界最大の仮想通貨取引所のBinanceで購入することができます。Binanceのアカウント解説方法と使い方の基本ポイントはこちらにまとめています。参考にしてください。

【初心者向け】Binance(バイナンス)の会員登録の方法まとめ

以上、みなさんの参考になれば幸いです。

注記:最終的な投資判断は自己責任です。