Steemitホワイトペーパー翻訳No.6 – STEEMの価格フィードを安定的に運用するための方策

価格フィード設定の方策

抜け目のない読み手は、供給制限が設定されている金利がつく資産に対しては、実際のその資産価値とは乖離した値段で売買される可能性があると考えるだろう。例えば、
USドルにペッグされたアセットに氏はられる金利が高い場合、多くの人は、供給制限のかかったSBDの価格を、それがもはや$1の価値(ペッグされた状態)に達することはないほど釣り上げるだろう。これについては、経済学でよく知られている原則として、「国際金融のトリレンマ」がある。つまり、以下の3つを同時に達成することはできない。

  • 1. 固定相場制
  • 2.自由な資本の移動
  • 3.独立した金融政策

もし、Steemの価格フィードの作り手が、独立した通貨政策を取ること、つまり、SBDを発行・破棄することを自ら行い、かつSBDに関わる金利政策を全て管理するようになっている場合、彼らは、複数の問題に直面するであろう。この場合、「国際金融のトリレンマ」で証明されているように、SBDは、自由な資本移動を制限する必要があり、USドルとの不安定な変動相場が発生するか、ないしは、金利コントロールに対して制限がつくことになる。

Steemの価格フィードの作り手にとって、もっとも重要な取り組みは、SBDとUSドルが、常に1対1のレートで安定的に取引されることである。SBDが、$1USD以上の価値で取引されることは、必ず止められなければならない。市場経済においては、0%金利の債権でも、まだプレミアム(価格の上乗せ)を求められることはあり、コミュニティがそのリスクを取る意思がある場合、市場経済では、債権価値以上の与信を得ることもある。なので、SBDでも実際にこれは起こりうる話で、$1以上の値段が、SBDにつくことに対してコミュニティができる対策は、マイナス金利を講じる以外は、ほぼない。

もし、逆に、債権とオーナーシップの交換率が低くくSBDが$1以下で取引されている場合は、金利は引き上げられるべきである。これによって、SBDの保有者は、SBDを手放さず、価格を上げる方に動くからである。

もしSBDが、$1以下で取引されているにも関わらず、債権とオーナシップの交換率が高い場合、価格フィードは、SBD1つに対して割り当てるSTEEMを多くすることで最適化されることになる。これによって、SBDに対する需要が強まるため、債権とオーナシップの交換率を低めることになり、SBDとUSドルは、1対1の交換レートに戻されることになるだろう。

Steemが新しいSBDを発行する以上に、STEEMの価値が上昇するケースを想定した場合、債権とオーナーシップの交換率は、10%のターゲット率よりも低くあるべきであり、その金利はSBD保有者に還元されることになる。もし、Steemネットワークの価値が、平な状態もしくはそれより落ちる場合、金利の提供は、債権とオーナーシップの交換率を悪化させることになるだろう。実質的には、価格フィードの作り手は、SBDが常にUSDと1対1の固定相場になるようにするために、最適な通貨政策を取ることを期待されている。この力の悪用は、STEEMの価値にネガティブな作用をもたらすため、SPの保有者は、先に述べた保証人として、最適な金利の設定と上に述べたルールへの遵守が実行できる人を選ぶように投票することが期待されている。

もし、債権とオーナーシップの交換率が異常に高くなり、そのため、市場参加者が債権をオーナーシップに転換することを避ける選択をした場合、1SBDに支払われるSTEEMの量は増加するように調整されるべきである。SBDを保有することに対する金利政策の変更や、STEEMとSBD間の交換レートにおけるプレミアムもしくはディスカウントの適用は、短期的な市場環境を配慮して行うものではなく、長期的な移動平均値の動きに沿って緩やかに調整されるべきものである。

以上で述べたルールは、市場参加者に、自分たちが$1で購入したSBDの価値が失われることがないという自信を与えるものである、というのが我々の信ずるところである。また、通常の市場環境においては、SBDが、USドルに対して、$0.95から$1.05という狭い価格レンジで取引されることは当然想定されうる。

No.7につづく。

Steemitホワイトペーパー翻訳No.7 – 主観的な貢献に対する報酬の価値

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