AppleTV+は、名前も仕組みもディズニーへの強力なラブコール

3月25日に開かれたAppleのイベント「It’s showtime」で発表された、Appleの新しい動画サブスクリプションサービス、内容からして完全に「ディズニーへの強力なラブコール」に見えます。

  • Apple TV+ : スティーブン・スピルバーグやJJエイブラムスをはじめ多数の著名クリエーターが制作するオリジナル番組・映画を視聴できる動画サブスクリプションサービスで、ストリーミング・ダウンロード両方に対応しています。モデルはネットフリックスと同じですね。
  • Apple TV Channels : HBO(ゲーム・オブ・スローンズ他)やニュース局、スポーツ局などの個別の有料チャンネルをアラカルトで購読・まとめて視聴できる動画サービスで、こちらは以前のAppleのマガジンサブスクリプションモデルと同じですね(今回のイベントで、マガジンサブスクリプションは全てネットフリックス同様の価格一元化を発表)

これをみてまず思ったのは、Appleとしては、Apple TV Channelsに、何としてもディズニーが準備を進めている動画サブスクリプションサービスである「ディズニープラス」を迎え入れたいためのアピール感がハンパないなと感じました。

ディズニーは、すでにNetflixから撤退を発表し、さらにHuluを実質子会社化していますから、準備は万端と言えますが、最大の弱みは、自分でコンテンツの「売り手」ビジネス、小売業をやったことがないことです。その点は、こちらにまとめています。

https://lifeforearth.com/?p=4356

ディズニーの幹部たちは、なんとか自力で、リテール事業を立ち上げたいと考えていると思いますが、ディズニー自体が、作り手のカルチャーの会社なので、リテーラーへのシフトは相当大変だと見ています。だから、今、リテールビジネスで経験を積んでいるAppleとしては、ディズニーへとても友好的スタンスを取ろうと考えていると思います。その点は、Apple TVの戦略を見てもわかります。

まず、1つ目は、今回のApple TV+のサービスは、アプリとして使えるようにリデザインされ、アマゾンのFire TVやソニー・サムスン・LGほかのスマートTVで使えるようにしたことですね。いわゆるオープン戦略を採用したわけです。こうなるとApple TVにおけるAmazon Primeの使い勝手も改善されるのではないでしょうか。更に、このイベントにおけるApple CEOのティム・クック氏の発言も、とても興味深くて、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のYoutubeでの短編特集が特に印象的ですが、ティム氏が「サービス」という言葉を連発しているのですね。

サービス=小売業です。つまり、ソフトウェア事業が、どんどんサービス化しているという流れは、もはや当たり前のことになりつつあるわけですが、そのことを改め強調しているわけです。

また、今回のイベント自体は、「動画推し」がものすごかったという印象を受けるのですが、それは間違いなく次世代通信規格である5Gを意識しているからでしょう。5Gになれば、モバイル環境での動画視聴がものすごく快適になりますからね。だから、Appleは、数年前から、iPhoneの基本サイズをどんどん大きくしているのですよ。

5Gになれば、家の光回線も不要になるぐらい便利になるのですが、その点はこちらにまとめています。

https://lifeforearth.com/?p=2044

また、今回のAppleの発表でもう1つ気になったのは、「Appleカード」の開始ですね。クレジットカード事業にAppleが乗り出してきたことです。その点は、こちらにまとめています。

https://lifeforearth.com/?p=4883

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