GAFAは20年前のマイクロソフトの背中を追いかけている。なぜか?-No.1

最近、海外のGAFAの収益源の分析で面白いグラフを見つけたので、僕の分析について話をします。各社のデータの元リンクはこちらです。

From Wikipedia – GAFA(ガーファ)は、アメリカ合衆国に本拠を置く、Google、Amazon.com、Facebook、Apple Inc.の4つの主要IT企業の頭文字を取って総称する呼称である。GAFAと一括りにする当該概念は、エリック・シュミット、フィル・サイモン、スコット・ギャロウェイによって、成長著しいIT企業4社を呼び慣らわす名称として提唱された。英語圏では「The Big Four」(四大企業)、「Gang of Four」(四天王)、「Four Horsemen」(四騎士)とも呼称される。この用語は、単に大規模なIT企業ではなく、大きな社会的変革を推進している企業を指す。シュミット、サイモン、ギャロウェイは、IBMやマイクロソフトなどの一部の大企業では、GAFAよりも変化が少ないと考えている。2010年代前半にはMicrosoftを含めた「GAFMA」という括りの名称が使われていたが、その後成長が鈍化し相対的に影響力が減少したことや、プラットフォームサービスにより個人情報を集積・活用する他の4社との性質の違いから、マイクロソフトは次第に外されるようになった。日本においてこの語句は、2016年頃より経済産業省の報告書で頻繁に使用されるようになり、2018年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされた。

Apple

見ての通り、iPhoneによるハードウェアの収益が、全体の60%超と、つまるところ、iPhoneが売れなくなると一気に収益構造が悪化するのが今のAppleということですね。さらに踏み込むと、それ以外のハードウェアビジネスである、iPad、Mac、そして、周辺機器を入れると、なんと、全体の86%がハードウェアの収益源に頼っているわけです。ある意味iPhoneの影響もあるのですが、今やスマホも含めたIT機器は、「ファッション性」がユーザーの重要な評価視点に入っているため、2年ぐらいのサイクルで製品の機能やデザインが更新されたタイミングで期待以下だと、それまでのiPhoneを所有していたユーザーが新しいiPhoneに乗り換えてくれず、別の機種に乗り換えたりするため、売り上げが一気に下落し、収益の悪化が発生します。それが実際に起きたのが、2018年のアップル・ショックだったわけですね。

僕もやはりスティーブ・ジョブズ亡き後は、少しずつiPhoneはデザインが悪くなっているのを認識していましたから、アップル・ショックには何の違和感も感じませんでした。iPhoneのデザインでもっともデザイン的にも完成されていたのは、スティーブ・ジョブズ氏がなくなる前に出た最後の作品である、iPhone4でした。やはり、ジョブス氏のデザインセンスの高さが経営に反映されなくなって以降、少しずつAppleのデザインは悪くなっています

そして、ティム・クック氏は、このことを深く理解しており、今後、着実に事業ポートフォリオのバランス改革に乗り出しているわけです。AppleTV+などは、その主力に据えようとしている事業の1つですね。詳しくは、こちらのブログを読んでいただいた方が、Appleの次なる事業戦略がよりわかると思います。

https://lifeforearth.com/?p=4883

https://lifeforearth.com/?p=4938

Google


続いてGoogle。Alphabetという持株会社制度に移行しているのですが、収益源の70%は、メディア事業であるGoogleが握っており、当然、その収益の大半は広告です。Androidの課金収益は正確にわかりませんが、広告に比べるとやはりまだまだ小さいと見ています。広告事業の最大のリスクは、欧米で機運が高まりつつある「個人情報取り扱い」ですね。この問題は、タイムライン広告に依存するFacebookの方がかなり深刻ではありますが)、Googleの検索エンジン広告は圧倒的な地位を維持できており、個人情報取り扱い問題のリスクにはあまり晒されていない広告モデルですが、一方でそれ以外のYoutubeなどの動画広告は、InstagramやTiktokなど競合も多いため、盤石とは言えず、さらに個人情報を使ったターゲティングをしないこと、TVCMとの差別化ができない。

しかし、今、これが原因で、TVCMと比べて、ターゲティングできることを強みに、配信単価を高く設定しているYoutubeなどの動画広告の優位性が薄れてきてしまいます。そのため、個人情報を必要としない広告事業以外の主力収益源をしっかり育てることはGoogleにとっては長期的な死活問題になりかねないことだと見ています。「時代の変化への適応」というやつですね。

もう1つは、独禁法対策ですね。Googleの検索エンジン事業は、ユーロ圏などから何度か独禁法で訴えられています。日本の検索シェアは、Yahoo!Japanの検索エンジンも裏はGoogleを使っているので、実質100%に近い状態なのですが、日本の場合は、日米同盟の存在もさることながら、IT産業を政府が、製造業や農業に比べて重視していないこともあり、Googleを独禁法で訴えるような雰囲気はあまり出てきてないですね。

この個人情報の問題と独禁法対策、この制約条件に適応するため、Googleは、Googleを持株会社化し、それぞれ独自に収益性を引き上げていくモデルを採用したわけであり、最近、発表されたゲームコンソール事業のStadiaなども事業ポートフォリオの拡張とバランスを狙った戦略といえ、この点は、この後に出てくるMicroSoftの背中を追っている感が一番出ているなと思います。

No.2に続く。

https://lifeforearth.com/?p=5215

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