小型犬に多いパテラ(膝蓋骨脱臼症候群)の手術に頼らない治し方

最近、ティーカッププードル、チワワ、ヨークシャーテリア、マルチーズ、ポメラニアン、パピオン、ボストンテリア、豆柴など、小型犬を飼う人が増えてますね。日本のような都市型生活が多い場所では、猫ぐらいのサイズの小型犬は飼いやすいので人気が高いというのもあると思います。うちでも、ティーカッププードルの女の子を一匹飼っています。

家に来たばかり、生後2ヶ月目ぐらい。手のひらサイズでした。

現在、1年6ヶ月目。元気に子グマにみたいに育ってます。笑

さて、うちの犬を飼う段階で知ったのですが、膝蓋骨脱臼(偏位)症候群という病気にかかっています。通称、パテラといいます。

手術による治療も可能なようですが、飼う時点で判明していると保険もまともに効かないため、手術料が高額になる上、僕も妻も、そもそも自分に対しても含めて手術を受けることも好まない性格なので、なんとか自然治癒で治療できないかと、ペット大国のアメリカの獣医さんのブログなども色々と調べて分かってきて、実際にやってみて、けっこう良い効果も得られたので、今日はその話を詳しくします。

膝蓋骨脱臼(偏位)症候群の症状

まず、症状からお話します。簡単に言いますと、膝の関節や股関節の骨と軟骨が弱いために、脱臼をしやすい体質になってしまっています。

内向きに脱臼しやすい症状と外向きに脱臼しやすい症状の2つに分かれるのですが、80%以上は、内向きに脱臼しやすい症状になるようです。

そのうち、10%から20%の犬は、症状が進行とともに、膝の靭帯が断裂してしまい歩けなくなってしまうこともあるので、そもそも散歩や走り回るのが好きなわんちゃんにとっては大変辛い病気です。

大型犬では、パテラの症状はあまり出ないようで、小型犬に多く見られます。原因を僕なりに考えていると、恐らくですが、もともと生来の小型犬という血統の犬はおらず、長年をかけて、小さい品種を作り出してきたことが原因にあると思います。

例えば、ティーカップ・プードルは、プードルの小型犬種に相当します。通常のプードルは、体長が1メールの超えるものが一般的なのに対して、ティーカップは20-30cm程度と非常に小柄です。人間社会でもそうですが、生まれてより小さいいわゆる未熟児の子供というのは、病気などにかかりやすい虚弱体質な子供が多いわけですが、ティーカッププードルなども同じように、プードルの中では、確率的に虚弱体質の遺伝を持った品種だと思います。なので、一般的なプードルに比べるとどうしても体のどこかが弱くなってしまうわけですね。

スタンダードプードル成犬-平均体長は平均1mを超える

ティーカップ・プードル成犬 – 平均体長は20-30cm程度。体重は1.5-2.5kg前後

例えば、経験でいうと、うちの子もそうでしたが、飼い始めた頃は、毛じらみなどがよく出ていました。要するに、そういう類の虫にも狙われやすいわけです。

かゆくて、本人もかきすぎてしまい、皮膚が炎症を起こしたり、カブれていたりもしました。しかし、健康を配慮した食事とトレーニングを含めて、十分ケアをしながら育てたことで、そのような問題は全て解決し、今は、とても健康的です。異常といえるぐらい。笑

うちの子は、両親とも2.0kg強のサイズから生まれていて、現在、生後1年6ヶ月で、体長30cm、体重2.6kgですから、ティーカッププードルの成犬としては、少し大きめではあります。

健康のことを配慮し、しっかり食べさせながら育てたので体格も両親を超えました。ただ、運動力もその分パワーアップしていて、同じ大きさや自分より2倍ぐらいのサイズのある犬と同等かそれ以上にスピードで走ります。ジャンプは、パテラの影響もあり苦手なようであまりしませんが、足は本当に早いです。

では、ここから、うちの子に施しているパテラ対策の自然治癒方法についてお話していきます。

方法は、大きく二つあります。

  • 食事療法
  • トレーニング療法

それぞれ詳しくお話して行きます。

食事療法

まず、食事療法には5つのゴールがあります。

  • 健康的かつ機能的な細胞組織の形成を促進させる
  • コラーゲンの合成を促進させる
  • 関節の炎症と痛みを抑制する
  • 細胞組織に抗酸化作用を齎す
  • 骨関節炎を抑制する

これら5つのゴールを実現するために、必要な栄養素を下記にまとめました。

ビタミン類

まず、ビタミン類について、この3つが重要とのことです。

  • アスコルビン酸(ビタミンCの一種):コラーゲンの生成に必要。抗酸化作用もある
  • ビタミンE:体内へのプロテオグリカン(長い多糖鎖がついた膜タンパク)の堆積を促す。また関節の炎症を和らげる効果もある。抗酸化作用もある
  • ビタミンB1とB6:コラーゲンの生成に必要

サプリメント類

次に重要なサプリメント類は、この5つになります。

  • オメガ3脂肪酸(いわゆるフィッシュオイル):関節炎症を防ぐ効果がある。また、軟骨を形成する細胞を整え、劣化を防ぐ
  • グリコサミノグリカン:関節炎症を防ぎ、プロテオグリカンの合成とコラーゲンの形成を促す
  • コンドロイチン硫酸:関節炎症を防ぎ、グリコサミノグリカンとコラーゲンの合成を促す
  • メチルサルフォニルメタン:硫黄の一種でコラーゲンの合成に必要。神経繊維に、関節炎症の痛みが伝わるのを抑制するため、鎮痛剤のような効果があるため、筋肉のけいれんを抑制する働きがある。
  • バイオフラボノイド:緑黄色の野菜や果物、緑茶などに多く含まれる成分で、抗酸化作用、及び、関節炎症の抑制効果がある。

ミネラルやその他の栄養素

最後にミネラルやそのほかの栄養素についてで、計8つが重要のようです。

  • マンガン:グリコサミノグリカンの合成に必要であり、また、骨を作るためのコラーゲンやプロテオグリカンの合成する際にも要素として含まれている
  • マグネシウム:コラーゲンの合成に必要
  • 硫黄:コラーゲンの合成に必要
  • セレニウム:フィッシュオイルと共に摂取すると、関節炎症を抑制する効果があり、抗酸化作用ももたらし、変形性関節症に効果がある。
  • 鉄分:コラーゲンの合成に必要
  • 銅:コラーゲンの合成に必要
  • 亜鉛:コラーゲンの合成に必要
  • カルシウム:筋肉の収縮に必要

これらの栄養素をバランスよく含んだ食事を毎日食べさせてあげることが大切ということになります。うちの犬の場合ですと、基本のドックフードは、色々試してみて、本人のお気に入りという点も踏まえて、「バランスライフ」のラム肉にしています。

オーストラリア産のドッグフードです。以前のものに比べて、カルシウムの配分が多く、オメガ3脂肪酸なども含めてバランスよく含まれています。また、4種のスーパーフード(アルファルファ、ココナッツ、ケルプ、クランベリー)や、亜麻仁、グリーンピース、ニンジン、緑と赤レンズ豆、チコリー、パセリ、ビートルート、大麦若葉、フィッシュオイルなど、かなりバランスを重視した食材で作れられたドッグフードです。参考までにサイトリンクをのせておきます。扱っている販売店情報も出ています。

バランスライフのサイト

参考までに、うちの犬にあげているバランスライフのラムの場合の栄養成分ものせておきます。

【原材料】

ラム、ラムオーガン(胃、肝臓、心臓、腎臓、肺)*、ラムボーン、アルファルファ、フラックスシード、グリーンピース、ココナッツ、ニンジン、緑レンズ豆、赤レンズ豆、サンフラワーオイル、ポテトスターチ、チコリー(プレバイオティクス)、クランベリー、パセリ、ビートルート、炭酸カルシウム、塩化コリン、大麦若葉、レシチン、野菜エキスグアー、野菜グリセリン、ビタミンC、サイリウム、ケルプ、塩化カリウム、酸化防止剤(ローズマリーエキス)、フィッシュオイル、海塩、キレート亜鉛、ビタミンE、キレート鉄、キレート銅、ビタミンD3、ビタミンB12
*ロットによって異なる場合があります。

【保証分析値】

・粗タンパク質 30.0%以上

・粗脂質 22.0%以上

・粗繊維 3.9%以下

・粗灰分 11.2%以下

・水分 5%以下

・カルシウム 2.6%以上

・リン 1.7%以上

・オメガ3脂肪酸 1.6%

・オメガ6脂肪酸 1.6%

見ての通り、ビタミン類なども含めて、不足している栄養素がいくつかあるので、コラーゲンのパウダーをご飯にふりかけてあげたりしますが、不味くなるのか食べなくなります。。。散歩先で、お腹が減っておやつを食べるような感覚で与えると食べてくれます。今、使っているコラーゲンパウダーはこちらです。

ちなみに、コラーゲンのパウダーを犬がきちんと吸収できるかどうかは、人間の場合もそうなのですが、副作用は全くないのですが、効果があるかどうかは、科学的根拠が得られているわけではないので、あげる場合は、自己責任の判断で行ってください。

そして、その他の食材でバランスを取っています。ただ、犬はどうしても、「タンパク質」を美味しいと感じる動物なので肉類を好み、野菜類はなかなか食べてくれません。ということで、どうするかというと、

まず、1週間に1回ぐらいの頻度で、鳥レバーを茹でたものをあげています。鳥レバーは、ビタミンC、鉄分、ビタミンB6、マグネシウムを含みますので、コラーゲン形成に役立ちます。

ちなみに、ライオンとかも、野菜は食べない中でどうやってビタミン補給しているかというと、実はシマウマなどの肝臓(レバー)など、内臓を食べるのですよ。あまり気持ちのいい話ではないですが、この傾向は、犬でも同じということです。

その他、1日おきぐらいに、鳥の胸肉のゆでたものを茹で汁と一緒に、また、1週間に1から2回ぐらいゆで卵を砕いたもの、同じぐらいの頻度で、太ももの筋力アップが目的です。両者とも良質なアミノ酸(タンパク質の元)を取ることができます。

また、ゆで卵には、骨格形成に役立つカルシウムとリン、二つが含まれていながら、リンを取りすぎると逆に、カルシウムの吸収が抑制される効果があるため、あまり毎日あげたりするのはよくないので注意してください。

あと、サツマイモを蒸したものも本人が好きなこともあり、週に2,3回あげています。サツマイモは、ビタミンB6、鉄、マグネシウム、カルシウムが豊富なとても栄養バランスのよい食材です。

この他にも犬のコラーゲンや骨の形成に役立つペットフードやサプリメントは色々と出ていますので、購入時に成分表をみながら、また、わんちゃんの好みもふまえて、本人がここちよく健康的な体になっていくのがよいと思います。

それと、とても重要なこととして、本人が嫌がっているのに無理やり食べさせるのは、僕はよくないと考えています。精神的なダメージを与えるからです。「病は気から」という言葉の通りで、やはり、本人が精神的に元気な状態が、体を健康的にするのは、人間だけでなく、犬も同じです。

トレーニング療法

まず、理解していただきたいことは、大腿四頭筋(後ろ足の太ももの前の筋肉)が弱いと、パテラの症状が出やすくなります。この筋肉が弱いと走ったりジャンプしたりするときの膝への負担が増えるため、脱臼しやすくなってしまうのです。

逆に、この太ももの筋肉と、足の健がしっかりと張っている状態だと、膝への負担が減り、パテラの症状は出にくいです。色々と調べた結果、この6つのトレーニングが効果的です。

パテラ対策に効果的な6つのエクササイズ

  1. お座りから立つの反復動作
  2. カーペットなどが敷いてある滑りにくく家の中の階段(階段がそれほど長くないという意味で)を3−5回/日、昇り降りする。
  3. または、散歩に行った際に、長くないスロープがある際は、そこを昇り降りするのも効果的。
  4. はって歩くことを教えるのも効果的。例えば、おすわりからふせの状態にもっていき、ご褒美のおやつを与えるように見せかけながら、与えず、その姿勢のまま、おやつでつって、前に進ませ、10歩ぐらい進んだところでおやつを与えるトレーニング
  5. キャバレットを何度も往復する。膝関節の柔軟性を引き上げる高い効果のあるトレーニングと言われています
  6. お風呂の中での水かきも、丈夫な膝と膝周りの筋肉と鍛える上で、かなり良いトレーニングです。浮力を使えるので、膝への負担も少ないので、小さい時からできるトレーニングです。

参考:キャブレット

うちの犬の場合は、小さいときは、6のように、僕がよくお風呂で、沈まないように体を支えてあげながら、水かきを15分ほどやっていました。

大きくなってからは、家の近くの散歩ルートに、2と3のために、程よいサイズの階段と、スロープの場所を見つけて、そこをいつも通るようにし、散歩の途中の休憩で、エサをあげることで、使った筋肉と関節にすぐ栄養が行くようにしています。

帰ってきたときの雰囲気でけっこう疲れているように見えてる場合は、股関節と膝のところを数分優しくマッサージしてあげ、筋肉と関節に疲労がたまらないようにしてあげています。

また、いくつかの海外の獣医の先生のブログなどに出ていたのですが、その他、ハーブ療法やホメオパシー療法も有効なようです。

いかがでしたでしょうか?

食事療法とトレーニング療法、それぞれまた新しい情報が入ってきたら、適宜アップデートしていく予定です。

みなさんの愛犬が、健康的で長生きできることを心から祈っています!

追記:ようやく一番効果が得られるサプリメントを見つけました。モエギガイタブ、またはアンチノールという製品です。「こちらの記事」にまとめたので参考にしてください。体験談としても、今、これが一番効果が得られています。

関連記事