NHKマネーワールド「資本主義の未来~お金が消える」は後半完全トンチンカンな展開

YoutubeでNHKスクープ平成史「情報革命 ふたりの軌跡、井上雅博&金子勇」を見終えた後、そのまま、この番組が流れ始めたので、その見た感想です。

この番組はシリーズで放映されているものですよね。僕は、爆笑問題の太田さんが結構、本質的なポイントをついてくるので好きです。やはり、日本の芸人は本当に頭がいいと思う。日本の芸人がこうもハイレベルな理由はこちらにまとめています。

https://lifeforearth.com/?p=4076

まず、前半は、インフレし続ける、つまり、無限増殖し続ける貨幣がもはや経済システムの害になっている点、シルビオ・ゲゼルの紹介や、ドイツの自然減価地域通貨のキームガウアーの紹介など、いずれも僕がOrbのホワイトペーパーでまとめている話が取り上げられており、「NHK、いい仕事してるな!」という感じでした。Orbのホワイトペーパーはこちらです。

https://lifeforearth.com/?p=3988

そして、仮想通貨やブロックチェーンに話が進み、いよいよ、僕がこのブログで伝えているようなトークンエコノミーによる組織の非中央集権化や、それによって、信用のメカニズム自体の貨幣依存からの脱却の話に進むのか?と期待していたら、、、、

後半に入って、なぜか、突然、タイムコインの話が取り上げられ、本質論からどんどん遠ざかる展開に。。。メタップスの佐藤さんが呼ばれたのも、彼がタイムバンクをやっているからだろうと思いますが、タイムバンクのユーザー体験デザインの核にある「時は金なり」は、資本主義の概念を増長させる最悪の発想なんですね。何が問題か説明します。

僕が、以前、こちらのブログでも、宗教改革によって起きたプロテスタンティズムの教理が、資本主義を生み出す原動力になったという、マックス・ウェーバーの説を紹介しましたが、その中で、特に、厳格な教理で知られているカルヴァン派を産んだスイスで、時計作業が発達したことと資本主義の発展は密接に結びついているのですね。「1秒たりとも無駄にすべきではない」という発想が、資本主義へと結びついていったのですよ。

詳しくはこちらにまとめています。

https://lifeforearth.com/?p=4505

今回、ヨーロッパを回ってきて感じたのは、彼らはいい感じで、今、社会変革を起こしつつあり、その核の1つにあるのは、間違いなく「スローライフ」ですね。プロテスタンティズムによって生み出した資本主義に対する反省をし、牧歌的なユートピアを作っていくべく、時間にとらわれない生活を送るようになってきており、きちんと正しい方向に進んで行っている。

一方、タイムバンクの世界は、個人の時間=株価にしたのですよ。。。最悪だよね。以前、「個人に株価がつく社会は、生き地獄にしかならない」とこのブログでも伝えましたが、全く同じだからです。この投稿を理解すれば、僕の視点が見えてくるでしょう。VALUと一緒じゃん。

https://lifeforearth.com/?p=4928

ミハエル・エンデが、「モモ」で「時間ドロボウ」の存在を通じて語りかけた問題をそのまま再現するかのようなプロダクトが、タイムバンクなのですね。社会問題解くどころか、社会問題を増長させるような存在なのですよ。要するに全くサステイナビリティがない。

From Wikipedia – イタリア・ローマを思わせるとある街に現れた「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男たちによって人々から時間が盗まれてしまい、皆の心から余裕が消えてしまう。しかし貧しくとも友人の話に耳を傾け、その人に自信をとりもどさせてくれる不思議な力を持つ少女モモが、冒険のなかで、奪われた時間を取り戻すというストーリー。

物語は、「円形劇場に住むモモと友だちの平穏な生活」から「時間泥棒の出現」そして「マイスター・ホラとの出会い」と進行する。「時間貯蓄銀行」を名乗る灰色の男達は、「時間を貯蓄すれば命が倍になる」と偽り、人々から時間を奪う。その魔の手がついにモモにまで及ぶ。モモをターゲットとした「時間泥棒BLW553号」は、モモの「時間泥棒も愛されている」という言葉に自失し、時間泥棒の秘密を話してしまう。組織は、「時間泥棒BLW553号」を裏切り者として裁判にかけ反逆罪により死刑を宣告。彼は煙のように消される。と続き、最後にモモは盗まれた時間を解放する。

まだ、読んだことがない人はこちらに参考リンクを貼っておきます。楽天ブックスは検索したのですがなかったですね。。。エンデは、シュタイナー教育の実践者でもありましたから、子供達に、色々と深い理解を促すことで、彼らが成人となったときに、彼らが世直ししてくれることに期待していたのですね。

モモ -岩波少年文庫-@Amazon

おそらくですが、西野亮廣氏もミハエル・エンデの影響を受けていると見ています。

僕が、後半の展開に期待していた内容はこのブログのような内容です。そして、このような世界へ進む家庭で、仮想通貨によって「お金が消える」段取りが整っていくのですね。

https://lifeforearth.com/?p=3692

ということで、次のNHKマネーワールドの内容に期待します。

関連記事