ブルゴーニュワインの美味しさのルーツは「クライミット」にあり

フランス・ブルゴーニュ地方に旅行に行った際に、そこで、地元の人にガイドしてもらいながら、ブルゴーニュワインについて色々と学んできました。現地での説明は全て英語になるので、今日は、今後、ブルゴーニュに行かれる方の参考になればと思い、要点をまとめておきます。

まずは、ブルゴーニュ地方の簡単な紹介。

From Wikipedia – ワインの産地名(AOC)上の「ブルゴーニュ」は、ブルゴーニュ地域圏のコート・ドール県に属すコート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)、オート・コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ(Côte de Beaune)、オート・コート・ド・ボーヌ、ソーヌ=エ=ロワール県に属すコート・シャロネーズ(Côte Chalonnaise)、マコネー(Mâconnais)、ローヌ県のボジョレー、さらにその遥か西方に位置するヨンヌ県のシャブリの8つの地区から成る。

また、それぞれの地区に複数のワイナリーがあり、それぞれが1つのワインブランドになっています。一番有名なものは、ロマネ・コンティでしょうね。これは、ワイナリー見学の対象にもされておらず、熱烈なファンの人がなんどもその想いを手紙を書いてから訪問する、見学+試飲をさせてくれることがあるようです。チャレンジしてみたい方は、ぜひ、頑張ってください。

ブルゴーニュの赤ワインはピノ・ノワール、そして、白ワインはシャルドネ

と言うのが、原則になっています。これは厳しいルールになっており、100%の利用が原則です。これも他のワインとの差別化も踏まえているそうで、ブルゴーニュ以外のワイン産地としてよく知られているボジョレーとマコネー地区はガメが主体であり、ヨンヌ県で作られる赤にはセザール種とトゥルソ種が主体であったりします。

土地のことを「クライミット」と呼び、細かくランク分けしている

そして、ブルゴーニュ地方では、葡萄畑の土地のことを「クライミット」と呼び、細かくランク分けしています。例えば、特級とか一級などですね。これが、その一部です。全部ではないです。僕らが訪れたワイナリー内の分類です。


赤色は、赤ぶどうの畑、肌色や緑は白ぶどうの畑です。濃いほど等級が高いです。白ぶどうの場合は、肌色が濃いほど、等級が高いです。赤ぶどうの場合は、より紫色に近いほど、という具合です。なぜ、「クライミット」(=Climate)という言い方をするかというと、英語だと、Climateは土地の意味だけでなく、気候も含めた「風土」の意味合いで使うのですが、その通りで、その土地に関わる全てを含んだ意味合いなのですね。

丘の土地ほど、等級が高いのはなぜか?

そして、ここが一番おもしろいポイントで、色分けしている濃い色のところは、基本、「丘」にあります。なぜ、丘の方が等級が高いのか?まず、1点目は日照時間です。丘の葡萄畑の方が、ぶどうが太陽の光を受ける時間が、平面の土地に比べて長くなります。そして、ぶどうの実は、太陽光を受けた分だけ「甘み」が増します。糖分が内部で形成されるからですね。甘いぶどうの方がワインにした時に、ジューシーさが出ます。

もう1つは、根の深さです。丘のぶどうの木は、平地のぶどうの木に比べて、根を深く入らないと水分が取れません。わかると思いますが、丘の上は、位置も高く斜面になっているため、水分がどんどん下に流れて行ってしまうからです。そして、土というのは、よく崖など土の層がむき出しになっている場所にいくとわかるのですが、粘土層や石灰層など、色々な層で成り立っています。そして、それぞれの層に色々なミネラル、栄養成分が含まれています。ですから、丘のぶどうの方が、色々なミネラル、栄養成分を吸収することができ、これが、ワインの味に複雑さを与え、飽きのこないワインになるのです。

ガイドのにいちゃんが話をしていたのは、特にキーは「ライムストーン」=石灰石だそうです。よく足裏の掃除などに使う「軽石」のことです。


これが、豊富に含まれている土地の層ほど、味に複雑さが生まれ、美味しいワインが作れるそうです。なので、石灰石を多く含むクライミットの等級は高いということです。

ブルゴーニュのワインはブレンドしない

そして、最重要な点は、「ブレンドしないこと」。クライミット別にワインのブランドが与えられています。これも、自然な味の違いを理解してほしいという想いがあるからだそうで、こういう土地から育つワインは、こういう味になるというのを分かってほしいからということです。例えば、カリフォルニアワインとして非常に有名なオーパスワンがありますが、あれはブレンドワインですよね。実は、ブレンドすることで、味の複雑さを出そうとするのが狙いなのですが、ブルゴーニュはそういう騙しはやらないというのが信条ということです。直球勝負ということですね。だから、ごまかしが全く効きませんから、その分、本当にクライミット=風土を大切にしているということです。

この辺りは、フランスでもさかんになっているスローフードライフにも直結していることで、科学肥料などを使って大量生産はせず、自然の土地が生み出せる分だけを生産し、それを楽しむ。ですから、数年に一度は土地も休ませるそうです。このLifeForEarthのブログの主旨ともピッタリのエシカルライフスタイルです。参考までに、ブルゴーニュ地方の楽しみ方はこちらにまとめています。ブルゴーニュはフランスの3大フーディスポットの1つなので、美味しい食べ物もたくさんあります。これからブルゴーニュ地方に行く方の参考になれば幸いです!

春のヨーロッパ旅行-2019.04.04 – 04.26 – No.5 – ブルゴーニュ1日目

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