マスター・オブ・スケール – Airbnb創業者兼CEO ブライアン・チェスキーのインタビュー#10

チェスキー:僕らは、国際的に会社に成長することができた。2011年の中頃、僕らが資金調達したとき、会社の時価総額が、1,000億を超えたんだ。そして、2011年の夏に、ある女性の家が壊れてしまった。だから、次のステップとして、世界にとって価値のある企業になった以上は、アパートを出て大きなオフィスを構えようということになったんだ。

それと同時に、1日24時間サポートの体制を作らなければならず、決済のセキュリティシステムのレベルアップも、ゲストとホストの信頼と安全性について対応するチームの立ち上げも、また、ユーザーの本人認証のシステムも、また、海外展開もしていたから、海外送金のライセンスなども取得する必要があった。そうなってくると、今度は、この急成長する組織を管理する体制を整えなければならなくなった。その時点で、チームは50人から100人の間だったかな。でも、まだエグゼクティブチームは持っていなかった。マネジメントチームも作ってなかったし、会社の定例ミーティングもなかったし、そういう全体の情報共有する場を作ってなかったから、文字通り、みんな会社で何が起きているか、誰も知らなかったんだ。

もちろん、僕も会社を経営する方法なんて知らなかった。だから、僕は、エグゼクティブチームを作るにあたっての基本方針のような物を作ったんだ。そして、そのタイミングで、裁判の話もあってそれに対処しなければならなかった。理由は、僕らがまだ連邦政府による規制に対象になっていなかったからだ。僕らは、市政府の単位で規制されていて、その規制もそれぞれ違っていた。だから、市の単位で僕らは人材を雇って対処する必要があった。それは、なんかビデオゲームのような感覚だったかな。君がドラゴンを倒したところ。君はそれでゲームが終わったと思ったら、次のレベルになって、さっきよりももっと大きなドラゴンがとつぜん目の前に現れるような感じに似ている。

ホフマン:君が、ドラゴンを倒そうとするとき、あのハンドメイドの気持ちを保つのは難しいのじゃないかな。改めていうけど、優れた起業家は、会社がどれだけ大きくなろうとも決してそのマインドセットを捨てない。もし、組織が、新たなハンドメイドのやり方に対して、反発をして来たなら、それはそのその組織が、組織としての効率性を守ろうとする反応と言える。”おい、この新しいことをみてよ。これでは僕らは拡張できない。オペレーション化できない。このアイデアは、僕らのプロセスには合わないよ”とね。

その理由は、成長した会社は、次なる壁に当たる、それは、このハンドメイドのプロセスは、機能しない、もしくは会社の一部に取り込むべきではないと言った反対意見が多くなることだ。だから、この段階にくると創業者は、どのハンドメイドのイノベーションを選ぶか慎重にならなくてはならない。そして、組織的にそれをどう守るかも。なぜなら、規模が拡大した組織はそれを殺そうとするのが自然の反応だからだ。彼は、この産業をもう1度、再発明したかったんだ。彼は、このハンドメイドのイノベーションをするために、引き続き、旅行体験を継続させる必要があることを理解していた。だから、彼は、ハリウッドにそのヘルプを求めたんだ。

チェスキー:僕は気づいたんだけど、ある産業を変えたいなら、その産業から何か直接インスピレーションをもらおうとすることはしないことだ。むしろ、直交関係にある産業を見る必要がある。僕らにとって、その旅行産業にとっての直交関係にあるのは映画だったんだ。君が見たことがある最高の旅行は、映画の中にあるんだよ。だから、そのアナロジーを現実の人生の中に持ち込むということこそ、最高の旅行体験になる。だから、僕は実際に、ピクサーアニメーションから、そのストーリーボードづくりのアーティストを雇ったんだ。彼にAirbnbの旅行体験のストリーボード作成をお願いしたんだ。それ同時に分かったのだけど、多くの場合、2時間の映画の中で、20分しか家の中にいないんだよ。家を出て、空港に向かって、観光して、ディナーを食べて、友達と飲み歩いたりする。要するに、旅行の大半は、家の中じゃないってこと。その時に気づいたんだ。僕らは、旅行の細部全てを抑えたビジネスをやる必要があるってことを。僕らは、”マジカルトリップ”と呼んでいる。それで僕らは決めたんだ、一人の旅行者を決めて、その人のために完璧な旅行体験を作ってあげようと。

つづく。

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