マスター・オブ・スケール – フェイスブック創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグのインタビュー#8

ザッカーバーグ:僕は、君が毎日変更できるインターネット上のソフトウェアを作る中で、すぐユーザーの反応から学んで、そしてすぐにそれに適応していくという戦略は、本当にフィットしている考え方だと思うんだ。全てのリリースが完璧ではなくとも、一年か2年をかけて、君のプロダクトはもっとよくなっていく。これがコアの部分なんだ。この時点で、1つ市場のプロダクトで常に早く学ぶことにフォーカスするのが、フェイスブックの戦略だ。

ホフマン:この哲学は、テック産業で生まれたものではあるが、多くのリーダーが、この非伝統的なやり方を伝統的な産業に当てはめようとしてきた。カラ・ゴールディんを例に取ろう。彼女は、Hint,Incの創業者でありCEOだ。 フルーツの香りがついた水を売っている売上90億円の会社の経営者だ。僕らは、彼女にこの不完全なプロダクトをリリースすることに対して、どう思うか聞いた。そして、彼女は、全くその通りという反応を返してくれたんだ。

カラ・ゴールディン:多くの起業家が、市場に出す前に何かが完璧でなければならないと考えている。君が、飛行機を組み立てながら、飛ぶことが嫌だと感じるなら、それは、あなたを不快にさせるだろうし、硬直させ動けなくさせるでしょう。そうして、厄介な状態になっていく。

ホフマン:カラは、とても大体な意思決定をしたんだ。それは、ペットボトルに入れて売る飲み物に、砂糖と保存料を入れないという判断。これは、その飲み物の腐敗をかなり早める。しかし、彼女は、ユーザーが、「フレイバー付き」というニーズについてもっと知りたかった。だから、彼女は、Hintの水を売り始めたんだ。その保存可能期間の問題に対して真っ向から挑む形で。

ゴールディン:私たちは、本当に注意深く私たちの製品を検査して、その味に変化がなかったか確認した。そして、賞味期限は2・3週間ぐらいしかないことがわかった。保存料が入っていないから、いつごろからカビが生えたりするのか、こまめにチェックした。だから、私はいつも起業家の人にいうの。”あなたの製品が完璧だと思えない、けど、とてもいいものだと思っていて、その評価を実際に確かめて見たいと思ったら、店舗にそれを持ち込むべき”と。そこからまた改良できるのよ。

ホフマン:デジタルの世界と物理の世界を分けることは重要だ。シリコンバレーの世界で言えば、ビットの世界と原子の世界を分けて捉えるということ。なぜなら、ビットの世界は、変更・修正が簡単だからだ。原子の世界ではもっともっと手間がかかる。しかし、全ての起業家は、この修正可能ラインと致死レベルのラインの境界スレスレを歩いていくことになる。重要なことは、君のその実験を限界レベルまで持っていくことだ。マークと彼の成長途上のチームは、その”早く動け、そして破壊しろ”の信条は、巣立とうとしているスタートアップしている状況のときほど、重要な考え方になる。しかし、もし君がもう何千人もの社員を抱えている状況で、そのように早く動いて破壊しろの行動を貫こうとすると、だれかが、そのゴチャゴチャのものをクリーンアップしていかなければならない。フェイスブックが成長するにつれ、彼は、あるテンションを知覚した。それは、1つは、生来のハッカーである彼のすぐに動くという今までの信条と、もう1つは、彼のCEOとして、大きな規模で破壊をすることを避けようとする責任感だ。それが、やがて新しい信条を生み出した。”安定したインフラの上で素早く動け”だ。

つづく。

マスター・オブ・スケール – フェイスブック創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグのインタビュー#9

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