【最新版】LINEのトークンLINKの分析 #2 – バイナンスかBITMAXか

自前で作れればよいが、作れないリスクもある。ブロックチェーンOSで、ジョブズの仕掛けたiPhone戦略の紹介もしましたが、キラーアプリはかなり難易度が高いんですよ。詳しくはこちらにまとめています。

ブロックチェーン産業の発展にカギの1つにあるスマートフォン向けOSの重要性 #1

LINEは、ベンチャー投資部隊もいます。LINKを使った有望なdAppsベンチャーに投資できます。僕もOrb時代になんども資本業務提携の協議をしました。繰り返しますが、Orbの藩札2.0は、フェイスブックのリブラと全くといっていいほど同じプロダクト戦略・事業戦略でしたから、日本でNo.1 SNSのLINEさんとはぜひ組みたいと考えるわけです。

しかし、ICOソリューションにおいては、イーサリウムの方が完全に先行している状態で、日本では、イーサリウムの開発コミュニティがしっかり育っているので、ここを奪うような行為をしても、LINEには何の益ももたらさないので、むしろここと上手に組むことを模索した方がよいと思います。もちろん、イーサリウム以外の選択肢もありますが、フェイスブックのリブラが出てきているので、BaaSの市場はプレイヤーが多すぎ、レッドオーシャン化している点も踏まえて、今後かなり辛くなることが予想されます。理想の組手は、一番、開発コミュニティがしっかりしているイーサリウムだと思います。

また、もう1つ、僕は、日本からB2C系dAppsでキラーアプリが出てくる可能性が高いと見ているカテゴリはゲームです。この点については、こちらのブログにまとめているので、参考にしてください。

ゲームは次世代SNSになれるか? #2 -トークンエコノミーによる仮想現実革命

マイクリなどすでにいくつか出てきていますが、ここは日本市場はとてもホットだと思います。そこにLINEが8,000万のアクティブユーザーベースを彼らに解放し、資金提供、かつExit先としてのBITMAXへの上場支援もするというのは、起業家側からしたら、かなりうれしい話ですね。

ICOはイーサリウムでやってもらい、その後の事業を育てて、ExitするところはLINEがサポートするというのは、戦略的にメイクセンスするわけです。

そこにタイミングよく金融庁がICOの合法化に動き出しました。下記は、金融庁の発表です。

「事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)」の一部改正(案)の公表について:金融庁

そして、インセンティブとして与えるLINKは、ビットマックスで売買できるわけで、かつ、「アセット型」のトークンですから、BNBのようなトークンエコノミーを追求できます。インセンティブとしてトークンをユーザーに提供しつつ、仮想通貨取引所の売買における中間決済トークンとして使えるモデルは、まだ、世の中にないので、これはとても価値のある取り組みだと考えています。

これをトークンエコノミーを機能させることができれば、BITMAXはバイナンスとも大きく差別化できますし、リブラとも差別化できます。

そして、LINEのもう1つの強みは、LINE Payを持っていることですね。つまり、稼いだトークンを日常決済で使うことができる。

ユーザー数は、グローバルで順調に伸びていますが、決済の最大の課題はなんといっても「加盟店の数」です。使えるお店がネットワーク効果を引き起こすだけの最低数に到達しないと普及しません。LINE Payの加盟店は、2018年末時点で、100万まできており、これはJCBの国内加盟店数の約10%に相当します。しかし、彼らの武器は、LINEをお客さんとの予約やカスタマーサポートに使える「LINE@」を持っていることで、ここが同じ時期で300万超えているのですね。つまり、このLINE@に加盟する店舗が徐々にLINE Payにも参加するという、加盟店開拓がかなりしやすい仕組みを持っているということです。この点については、こちらに詳しくまとめています。

LINE Payはロシア発の決済イノベーターQIWIを超えられるか?

ゲームカテゴリ以外では、動画プラットフォーム、メルカリ連携が理想と考える

市場参入戦略としては、日本が、世界一ARPUの高いゲームカテゴリにフォーカスすべきですが、それ以外でも、トークンを稼げるアプリはあるわけですね。

現在、日本で使えるLINEのアプリやサービスでトークンが稼げそうなものとしては、

 

ぐらいですね。。。LINEスタンプは、このブログLifeForEarthでも紹介した副業ビジネスですね。スタンプはそんなに難易度が高くないので、学生のクリエーターとかでも全然いけるタイプの副業だと思います。それでいて、年収1億を超えている人もいますから、この一部をLINKトークンでもらうというのはありですよね。詳しくはこちらにまとめています。

LINEスタンプで年収1億超えは、いろんな意味でYoutuberよりいいかもしれない

LINEマンガに同人作品やオリジナルを作って売るという手もありますが、この能力を持った人はそんなにいないので、スケーラビリティがないと思いますね。

また、LINE Payは、メルカリのメルペイともユーザーの相互乗り入れをしています。つまり、LINKはLINEポイントに交換することができるので、メルカリで売り上げた代金をLINEポイントに交換できるようにし、そこからLINKに交換することもできるすれば、これはなかなかいいです。しかし、このスキームに対する法規制への対処もありますが、最大の課題は、メルカリも独自経済圏を持ちたいプレイヤー = 自分のトークンエコノミーを持ちたいプレイヤーなので、トークンエコノミーで先行するLINEのこの話に乗るかはちょっと微妙ですね。

そして、もう1つ僕がLINEがやるべきだと考えているのは「動画プラットフォーム」です。まず、LINEは、広告事業を展開しています。下記がその数値推移です。しかし、ディスプレイ広告が弱いんですね。理由は、LINEでは、ユーザーがほとんどタイムラインを見ないからです。もちろん、LINEは、基本1on1のSNSである点が大きいのですが、そもそも動画コンテンツが面白くない。。。

しかし、5Gが目前に迫る中、彼の次なり成長戦略として、「動画」は間違いなくキーですよね。特に、TikTokなどが爆発的にユーザーに普及した背景を見てもモバイル動画にはかなりのポテンシャルがあります。そして、トークンエコノミー版Youtubeを運営しているD-Liveを見ればわかるように、ここにYoutubeが報酬の一部をトークンで受け取るという仕組みは、5Gのタイミングも合わせて、かなりポテンシャルの高い事業になるわけです。D-liveについてはこちらにまとめています。

世界No.1 YoutuberのPewDiePie(ピューディーパイ)が仮想通貨版YoutubeのD-Liveと専属契約する業界インパクトの大きさ

僕は、LINEは、タイムラインを廃止していいと考えています。個人情報問題も起きているので、ターゲティング型のディスプレイ広告はもう未来がないです。トークンエコノミーにいずれ駆逐されると見ています。詳しくはこちらにまとめています。

トークンエコノミーは、いずれ間違いなくディスプレイ広告市場を衰退させる

であれば、メインメニューにある「タイムライン」を動画サービスに切り替えてた方がよいと思います。

LINEは、フェイスブックのLibra(リブラ)に勝てるか?

LINEのブロックチェーン事業の戦略は、仮想通貨取引所のビットマックスやユーザーのトークン決済としてのLINE Payを自前で持ち育ていくやり方ではありますが、リブラのそれと比べて少し似ているといえます。しかし、規模のレベルで言えば、リブラの方が相当上をいっています。アクティブユーザー20億VS1.6億ですからね。ケタ違いと言えます。

日本国内であれば、フェイスブックやInstagmraも含めて、アクティブユーザー数は月間で3,000万ぐらいですから、LINEの方が圧倒的に有利ですが、グローバルで勝つのはかなり難しいでしょう。

フェイスブックのリブラプロジェクトについては、こちらにシリーズ化してまとめていますので、参考にしてください。

フェイスブックの「Libra」について – Orb藩札2.0との類似性

LINEのLINKホワイトペーパー(英語)はこちら

LINEのIR資料はこちら

追記:また、6月に発表された金融庁のICO・IEOのガイドラインの内容を踏まえると、LINEのトークンLINKが「ネットワーク効果」を得る上でプラス効果の高い内容になりつつあります。同時に、ブロックチェーン業界で活動している起業家にとっても検討価値のあるスキームになると思います。詳しくはこちらを参考にしてください。

金融庁のICO・IEO規制を踏まえたブロックチェーンスタートアップの資本政策についての現考察 #2

つづく。

【最新版】LINEのトークンLINKの分析 #3 – 評価経済「LINEスコア」の展望

関連記事