【シリーズ】リブラとは? – LibraのBaaS戦略について

リブラがBaaSも視野に入れているということで、「ステーブルコイン型BaaS」について、僕の見解をまとめておきます。

なお、こちらのブログの内容は、Youtubeにも日本語字幕でまとめています。合わせて参考にしてください。

まず、以前にも、このブログで触れたのですが、正直、イーサリウムやTRON、EOSなど業界にたくさんある今のBaaSは、中央集権型のAWSなどに比べると、まだまだ使いづらいです。詳しくはこちらにまとめています。

Binance(バイナンス)のイーサリウム離脱から見えるAWSとの違い

もちろん、発展途上なのだから、ある程度は僕ら許容すべきですね。ただ、どうしても、ここだけはなんとかして欲しいという課題があります。

その1つが、「コスト予測」がしずらいこと。僕は、このWordPressは、GCPを使って運用していますが、毎月の使用料予測の精度は納得が行っています。ほとんどブレないですね。

しかし、イーサリウムなどを例にとると、このブレ幅が、Centralized CloudのGCPなどに比べて高いんですね。利用価格も高くなる傾向にあります。最大の原因は、利用価格が「オークション」で決まるからです。

まず、ETHを買って、そのETHをイーサリウムの裏にいるマイナー達のコンピューティングリソースを使うためのGASを購入して、彼らに支払うというメカニズムなのですが、この利用価格が自由競争になっています。

単純にいえば、高く払う人ほどたくさんのコンピューティング資源が使えるということです。すると、資本力のあるブロックチェーンスタートアップにコンピューターリソースが集中してしまいますよね。その場合、AWSなどがどんどんデータセンターを追加しているように、イーサーリウムのマイナーも彼らを利用しているアプリや、その先にいるユーザーベースの増加に合わせて、マイナーの増減が最適化されるなどのようになっていればよいのですが、現状は、そうはなっていません。ここも自由です。

そして、この傾向が、技術的な問題である、「ネットワーク・コンジェスチョン」も引き起こしています。これは、一部のアプリにマイナーのコンピューター資源が集中してしまうことで、他のイーサリウム上で動くアプリが動かなくなってしまったりする問題ですね。

これらの問題点が発生しているため、僕もイーサリウムを使ってプロトタイプアプリなどを作っているのですが、GCPなどに比べて利用コストが高くなることがわかっていますし、コストのブレ幅も高いので、シミレーションしずらい。これは、スタートアップにとっては痛い問題です。

そこに、リブラがステーブルコイン型のBaaSを投入しようとしている。ここまでの話を踏まえれば想像つくと思いますが、要するに、AWSやGCPのように、固定価格で利用できるBaaSということです。すると、コスト面でかなり使いやすいBaaSになるということです。

もちろん、裏方のコンピューター資源がPermission Blockchainなので、イーサリウムのようにPublic Blockchainではないですから、これを嫌うブロックチェーンスタートアップの起業家が多くいるでしょう。

しかし、このブログでも指摘していますが、今、日本でもようやく注目を集めつつあるCOSMOSのCOSMOS HUBもパーミッション型です。詳しくはこちらにまとめています。

COSMOS HUBのMain Netが無事にローンチされるー今後の展望について

僕は、OrbでPoSのパブリックブロックチェーン型BaaSであるOrb1も作りましたし、パーミッション型でCOSMOSに近いソフトウェアのOrb DLTも作りましたが、そこから見えているのは、パーミッション型からパブリック型を目指していくのが、この業界が一般ユーザーへの普及、いわゆるマスアダプションを目指していく上での「現実的な解」と考えています。

「論より証拠」ですから、COSMOSとリブラが、僕のこの「現実的な解」を証明していくでしょう。

この点を踏まえると、イーサリウムは、パブリック型を貫くことは決して間違ったことではないので、まずは、GASの「オークション制」はやめて、既存の法定通貨、たとえばUSドル相場を使った固定価格モデルを採用した方がいいと考えています。それかリブラがやっているように、通貨バスケット制を採用してGASの固定価格化を実現することです。その方がスタートアップにとってはとても助かります。ETHは引き続き取引所で自由に売買してもらえればいいですから、GASの固定価格化には特に影響は及ぼしません。

ということで、友人の宮口あやにも、僕のユーザーとしての要望として伝えておきます!

つづく。

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