トークンエコノミー版Netflixを目指すTATATUのトークンTTUの分析 #2

DisneyPlusより低い価格帯から入って、徐々に上げていくが、それでもDisneyPlusより低い水準をしばらく維持する必要がある

先に紹介したDisney Plusに関する記事で触れている料金体系にあるように、彼らは、月額6.99ドル、年額69.99ドルと業界では最安値水準で市場参入して来ることが分かっています。それでいて、参入一年目で、新作ドラマシリーズを25本投入する計画。そこに、他のDisneyがもつ既存の映画やドラマ作品も5,000本以上を投入してくる。

となると、同じ市場に参入するTatatuは、開始時点でのユーザーに払ってもらう月額購読料は、1ドルとか2ドルぐらいじゃないと、ユーザーベースが乗ってこないですよね。コスパが割すぎると評価されてしまいます。もちろん、Huluがやっていたように、広告あり・なしを選べるという手法もあります。それが次のポイントです

動画広告ビジネスは、一定のトラフィックがないとそもそも取れない。

Huluは、広告ありの視聴は無料で、広告なしの視聴は、月額購読料をとるモデルでやっていました。完全サブスクリプションモデルのDisneyPlusの参加に入るのでおそらくこのモデルは廃止すると見ています。そして、Huluがこのモデルで参入できた背景は、DisneyやFoxなど優良なコンテンツを持っている企業が出資してできたジョイントベンチャーだったからですね。はじめから一定のユーザーベースが期待できるステークホルダーを持っていたので、広告主との交渉もしやすい。一方、TatatuのICOに参加した投資家には、そのようなプレイヤーがいません。

ですから、仮に、これをTatatuがやる場合、一定規模のトラフィックに達してからでないと、動画広告事業を開始するのは難しい。すぐに始められるのは、単純に、iOSやAndroidであれば、よく無料ゲームが使っているような、タグを埋め込めば、すぐにSSP(複数のアプリを束ねて、広告主に広告コンテンツの配信を可能にしている広告プラットフォーム)に接続することができますが、広告クリエイティブの質はとても低いです。600億円もの資金を調達して、トークンエコノミー版NetflixであるTatatuが、そのよう広告を配信すると、ユーザーはついて来ないでしょう。

Tatatuのトークンエコノミー分析

Tatatuのトークンエコノミーは、D-Liveのそれに近いです。以下は、彼らのホワイトペーパーからの抜粋です。


まず、ユーザーが増えなければ意味がないので、アカウント登録すれば50TTUもらうことができます。そして、アフィリエイトプログラムも当然あり、1ユーザーを連れてくるごとに12TTUをもらうことができます。ここまではユーザーを増やすための施策です。


次に、ユーザーのアクティブレートを引き上げるための施策として、ユーザーAは、Tatatu内の動画を1本完全見るたびに、12TTUもらうことができます。そして、Aは、その動画をSNSなどでその動画を共有し、他のユーザーBが見る。そして、そこに流れた動画広告をユーザーBが見ると、Aは、広告レベニューを、動画の配信者から一部シェアしてもらうことができます。これが、TTUトークンエコノミーの基本のUXですね。ここで、少し面白いなと思った機能は、AとBが友達の場合、相手が見たコンテンツが通知されるという機能ですね。インスタグラムなどでも、フォローしているアカウントの活動が見れますが、それと同じ機能です。YoutubeやNetflixにこの機能はないわけですが、口コミ効果を引き上げることができる機能ですから、これが、どれぐらいTatatuのユーザーアクティブレートの上昇に繋がるかは興味があります。

しかし、このトークンエコノミーを踏まえても、勝負ポイントは「動画の質」なのですね。なので、話は振り出しに戻ります。やはり、質の高い動画がTatatuに流通してこないと、彼らがここでデザインしているトークンエコノミーはポジティブスパイラルを始めません。その意味で、僕はまだ、彼らのトークンTTUには投資はしていませんが、Tatatuのアプリは定期的に使いながら、彼らのプラットフォームから、強烈に面白い、強力な口コミ効果を生み出す動画が出てくるか待っています。今後とも、彼らの動向に注目しています。

Tatatuのアプリは、下記からダウンロードできるので実際にどんな動画がリストアップされているか見てみるとよいと思います。

みなさんの参考になれば幸いです!

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