Ethereum 2.0 コンプリートガイド #3

Serenityは、それ以外にもいくつかの新たな取り組みを行っている。CasperとShardingの導入により、イーサリウムはより複雑なシステムへとなるため、イーサリウムでは、ある程度、効率性を犠牲を覚悟の上で、ネットワークの複雑性を排除することが検討されている。

シャーディングによって、スループットと効率性を一気に改善することができる一方で、CasperとEwasmは、その新たに加わる複雑性を緩和するために、その効率性のインパクトをわずかだが低下させる。また別の主なデザインゴールの一つは、暗号学とデザインテクニックを駆使して、多くのバリデーターが、トランザクション処理に参加できる環境を作り上げようとしている点である。

3つ目のゴールは、そこに近く、一般的に普及しているノートパソコンでも、その単体のシャード(シャーディングされたタスク)を処理できるレベルに持って行こうとしている。このゴールのいずれもネットワークをよりセキュアなものにし、非中央集権化を進める。

Serenityは、二つの長期のデザインゴールを追いかけている。ネットワーク分断が発生したり、大量のノードが同時にオフラインになっても、システムとしてライブであり続けるということである。

2018年のDevconで、イーサリウムの開発者であるJustin Drakeは、チームが、イーサリウム2.0を、たとえ第3時世界大戦で起きても生き残れるようにするか。もしくは、同様の状態として、80パーセントのノードが同時にオフラインになっても、生き残れるようにするかという課題にどのように取り組むかについて説明した。そのような事態が発生せずとも、これは重要な課題である。

例えば、大規模も自然災害が発生して、数時間以内に、大部分のノードがオフラインになってしまった李、中国やアメリカなどが、イーサリウムのブロックチェーンノードを自国から追い出すような行為を働いた場合である。

その他、イーサリウムが視野に入れている不確実性の一つは、量子コンピュータの登場である。現在、アメリカ、中国、そして多くの大企業が、量子コンピュータの実現にむけてしのぎを削っている。

量子コンピュータは、既存のコンピュータより圧倒的にパフォーマンスで優れているため、既存のサイバーセキュリティに対するアプローチとしての、暗号化や、ブロックチェーンの技術などをすべて無価値化してしまい、ハッキングされやすいものにしてしまうだろう。

であるから、未来のブロックチェーンネットワークは、既存のバイナリコンピューティングの性能限界の中で、量子コンピュータから自分たちのネットワークを守る手段を作り上げておく必要がある。

Serenityから期待できること

まだ、イーサリウム2.0の正式なリリース日は決まっていないが、2018年のDevconにおけるVitalikのコメントによれば、「そお遠くない」とのこと。William Subergによると、Serenityは、ローンチに向けた、最終微調整の段階にあるとのこと。

我々がわかっている限りのこととしては、SerenityのMainchainは、現行のイーサリウムのMainchainとは切り離されており、並行して稼働させる予定である。そして、のちに現在のイーサリウムのブロックチェーンは、その新しいブロックチェーンに吸収されていくだろう。

そして、先に話をしたように、イーサリイム2.0 のリリース自体が4段階にセットされている。

フェーズ0では、PoSベースのビーコンチェーンが実装される。この時点では、Dappsのサポートは行っていない。次のフェーズ1で、Dappsがサポートされ、またシャーディングが導入される。この時点では、ネットワークデータは、シャードの中には入らず、古いイーサリウムブロックチェーンの中に保管された状態である。フェーズ2で、完全にシャーディングが導入され、各スマートコントラクトに対するステート実行が可能になる。

フェーズ3では、これらの改良がメインになる。まとめると、このフェーズ3まで完了したい段階で、イーサリウム2.0は以下のようなソフトウェアになる。完全にシャード化されたブロックチェーン、純粋なPoSコンセンサスプロトコル、データ同期のコンファメーションタイムは、8-16秒に短縮され、10-20分でEconomic Finalityが得られる。Vitalikは、Serenityこそワールドコンピュータであると言っている。

Sharding、Castepr、そしてEwasmについては、追って記事をまとめる予定である。

つづく。

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