ビットコインのマイニング難易度に基づく最適な買い場を教えてくれる「ディフィカルティ・リボン」について

以前から、ビットコインのマイニング難易度を示すハッシュレートとビットコインの価格の間には、間違いなく相関性があると見ていましたが、ようやくその点を的確に捉えることができる指標が生まれてきたのでご紹介します。これは、ビットコインの強力なファンダメンタル分析を可能にする指標になると思います。

ディフィカルティ・リボンとは?

Willy Wooさんという仮想通貨ファンドのアナリストをされている方が発明した指標です。

簡単に説明すると、リボンの幅が縮小傾向になる、ないしはネガティブに反転するタイミングは、ビットコインに資金を入れるベストタイミングになります。このリボンは、ビットコインのマイニング難易度(ハッシュレート)の単純移動平均をとったもので、難易度の変化のシグナルをすぐに受け取ることができます。

この指標は、ビットコインの価格に対するマイニングのインパクトを知る上での指標になります。マイナーは、マイニングしたビットコインを、マイニングにかけたハードウェアコストや電気代を支払うために、市場で売却しますから、これが市場に対する大きな売り圧力になり、価格下落を引き起こします。

競争力の低いマイナーは、マイニング活動を維持するために手に入れたビットコインをすぐに売ります。そして、もうその時点のビットコインのマイニング難易度と価格では採算が取れなくなると、彼らは一時的にマイニング市場から撤退するため、その分、マイニング競争が緩和し、マイニング難易度(ハッシュレート)も自動的に下がります。つまり、すぐにビットコインを売らずに耐えられる、またはマイニングの難易度が上がっても新しいマイニングマシンの開発競争に勝てるだけの資金を持った競争力のあるマイナーが市場に残ることなり、彼らは資金力がある分、すぐにマイニング報酬で手に入れたビットコインを売らず、価格が回復してから売ることができるため、売り圧力が減少するということです。

ですから、このリボンは、弱気相場の終わりに使えることが多いと考えています。つまり、一部のマイナーが一時撤退し、そのお陰で市場におけるビットコインの売り圧力が弱体化するため、ビットコイン価格は安定し、そして再び上昇を始めます。

 

 

また、マイナーが、下落相場時に撤退するだけでなく、マイニング報酬が1/2になるタイミング(平均4年に1回)時に、ハッシュレートはそのままになるため、マイニングにかけたコストは同じままですが、報酬は1/2になるため、マイニングのコストを回収するためには、そのコストに見合う水準まで価格が上昇する必要があります(理論的には2倍の上昇が必要になる)。

下の図の縦の赤い線がまさに、そのタイミングで、赤いリボンが縮小していることがわかります。これは、報酬が1/2になったこと影響で、一定のマイナーが市場から撤退したため、リボンの平均値が縮小し、その後、ビットコインの市場供給量の下落を受けて価格も上昇しています。


最後に、2012と2019年の強気相場が似ている点についてです。ハッシュレートの上昇により、かなりのマイナーが一時撤退を強制されるイベントが発生し、リボンが縮小、さらに移動平均のトレンドがネガティブに反転する現象が起きています。紫のマークがそうです。2012年の価格が上昇局面に転じる前に、この現象が発生しています。ですから、現時点の2019年の相場は、2016年次よりは、2012年次の方が近い展開と言えます。

 

ビットコインのマイニング難易度の最適化のイベントは、マイナーが更新するブロックを発見する作業が終わった後に、発生します。そして、月の難易度の最適化において、前月より減少した事例(大量のマイナーの市場一時撤退が発生したタイミング)は、過去7度しかありません。相当数のマイナーが撤退しない限り発生しないイベントということです。以下が、そのグラフです。直近で発生したのは、2018年11月です。振り返ってみると、ほぼ底値をついたタイミングでしたね。


このグラフを見ると、撤退したマイナーの一部は、ビットコインの投げ売りをしているような印象も受けます。赤字に伴う事業清算ということです。そして、それが一巡すると大きな売り圧力が市場から消えるため、価格上昇をしやすくなるということです。

Will WooさんのTwitterアカウントはこちらです。ビットコイン含めて仮想通貨・暗号資産・トークン投資に興味のある方は、ぜひ、アカウントをフォローすることをオススメします。

@woonomic

また、ビットコインのマイニングモデルである、PoWについてよくわからないという人はこちらのブログを参考にしてください。よく比較対象になるPoSと比べることでよりわかると思います。

ノートパソコンでマイニングできる世界を目指すイサーリウムCasperについての分かりやすい話①

ディフィカルティ・リボンを活用すれば、アルトコイン市場への資金還流のタイミングも見えてくるはず

と、今は、考えています。2019年の相場が、2012年と似ている。2012年当時は、ビットコインしかなく、ライトコインやリップルがようやく立ち上がりかけていたぐらいのときです。つまり、ほとんどアルトの選択肢はありませんでした。BaaSであるイーサリウムが2015年に1st リリースが完了し、その翌年2016年にリリースしたERC20によって、簡単にICOできる土台が整い、2017年にICOブームが発生、ビットコインに集まっていた資金がアルトに流れ、市場は完全にバブル状態になりました。

当時は、アルトのビジネスモデルは極めて脆弱だったため、すぐにこのバブルは崩壊し、2018年は、仮想通貨の冬の時代だったわけですが、この間も、有力なアルトはきちんと生き残り、プロダクトを成長させてきています。僕は、ビットコインのドミナンスレートとの相関性が、この辺りに影響を与えてくると見ているのですが、いずれこのあたりもシグナルを発明するアナリストが出てくると見ています。

みなさんの参考になれば幸いです!

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