僕のSteller(ステラー)、XLMの投資評価についてまとめ

僕は、以前、Steller(ステラー)、XLMは投資していましたが一旦利確し、今は様子見しており、その理由についてまとめましたので参考にしてください。

Stellerとは?

Mt.Goxの創業者でもあり、Rippleの共同創業者でもあるJed McCalebと元弁護士でVCであったJoyce Kimがブロックチェーンスタートアップ。創業資金を決済代行スタートアップのStripeから3億円を受け、ソフトウェアをリリース。今尚、Stripeからの積極的な事業開発支援を受ける。ブロックチェーンよりかは分散型台帳に近いアーキテクチャをとっており、コンセンサスアルゴリズムも独自のものをもつ。主に、新興国の金融機関向けに低コストな金融インフラを作るためのソリューションを提供している。また、VISAやNasdaq向けに同様のソフトウェアを開発提供していたChain.comを買収し、先進国でも同様のソリューションの展開を進めている。以上の点から、プロダクトのポジショニングは、Rippleに近く XLMを利用した決済ネットワークと言える。

僕は、2014年のUSのイベントで二人と会って色々と意見交換もしたのでよく知っています。

シリコンバレーのトップクラスの人材を揃えているチームなので生き残る可能性は高いが現時点の時価総額は過大評価されていると見ている

Jed自体が、シリコンバレーでもトップクラスの起業家です。金子勇氏が開発したWinnyと同様のeDonkeyというP2Pファイルシェアリングソフトを開発したプログラマであり、スタンフォード大学の教授と共同でコンセンサスアルゴリズムを開発し、また、Stellar財団のトップに元Mozilla財団のCOOを連れてくるなど、リクルーティング力も非常に高いです。この点に関する記事はこちらにまとめています。

Steller財団の新CEOにMozilla財団の元COO、Denelle Dixon氏の就任は素晴らしいリクルーティング

CoinMarketCapの現時点での時価総額が、1500億円程度。IBMやDelloiteなど複数の企業がStellerを担いで事業開拓をしていますが、まだ実際の利用ケースが出てきていない段階でのこの時価総額はちょっと高すぎるというのが僕の評価です。

Dappsの普及につれてB2B系のプロジェクトはソフトウェア価値の相対的な低下が起きると見ている

Orbも、藩札2.0で同じようなソリューション展開をしていたのでわかるのですが、ブロックチェーンや分散型台帳をB2B向けに展開していくのには、当然、時間がかかります。Stellerを採用する最大のメリットは、「コスト」になります。しかし、Orb時代に金融システムの開発に多く関わりよく理解しましたが、それ以外にも、マネロン対策などのシステム要件を取り決めているFAFTの水準を満たすためのチェックであったり、決済系であれば、VISAやMasterが取り決めているPCI-DSSのシステム要件を満たすことなどが求められるため、顧客獲得のリードタイムが長いのですね。

Setellar自体が進めている新興国の金融インラフをブロックチェーンを使って整えて行くこと自体は、この産業が発展普及していく上で正しい目的ですが、問題はその「やり方」です。プロダクト戦略と市場参入戦略ですね。

僕は、彼らの目指しているゴールを踏まえると、僕が投資している「DENT」の方が実現性が高いと見ています。DENTの場合、海外旅行者に、ローカルの携帯ユーザーが、自分のモバイルデータ通信の余剰データを売ることができるというデータエクスチェンジのサービスですが、買い手は確実に海外Wifiに比べて安く海外ローミング利用ができるし、売り手はそのまま放っておくとお金の無駄にしかならないデータをお金に変えることができる、モバイルデータのC2Cコマースとしての市場参入戦略を立てています。だから、すぐにユーザー開拓できているわけです。彼らはリリースから一年強で、すでに1800万の利用者を獲得しています。その点はこちらにまとめています。

Chain X Fund ポートフォリオ・アップデート – BTC,BNB,ATOM,BAT,DENT – 2019.08.13

しかし、ここから想像を働かせて見るとわかりますが、これがアフリカの新興国で、数億人のユーザーベースを構築できた場合、フェイスブックのリブラが、フェイスブックの巨大なユーザー数を武器に、リブラの加盟店開拓を進めていることと同じことができるわけですね。リブラのその点の戦略については、こちらに詳しくまとめています。

【シリーズ】リブラとは? – Libraの優れたバリデーター戦略について #1

すると、DENT自体が、決済通貨のように使われる未来を描くことができるわけです。このストーリーを聞いていると、テックベンチャーにとっての市場参入戦略の重要性が見えてくると思います。いかにニッチでマネタイズがすぐに狙えるが、しかし、将来的な拡張性が高い戦略を立てるか、ということ。DENTのプロダクト戦略含めた市場参入戦略はこちらにまとめています。

僕がDENTになぜ投資するか? #1

StellarとDENTをインターネット産業におけるアナロジーで捉えると、CMSとブログネットワークの競争関係に近いと言えます。インターネットの黎明期には、CMS(Content Management System)のスタートアップが多く立ち上がりました。一言でいえばホームページ制作ソフトです。イーロン・マスクの起業家としての一番初めの実績であるZip2社も、CMSの会社です。

From Wikipedia – 1995年に高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォード大学の大学院へ進むが、2日在籍しただけで退学し、弟のキンバル・マスクとともに、オンラインコンテンツ出版ソフトを提供するZip2社を起業する。この会社はのちにコンパック社のAltaVista部門に3億7百万ドルで買収され、イーロンは2200万ドルを手にした。

CMS市場は、ブログが登場すると共に廃れていきます。個人が簡易的なホームページをブログで作れたからです。個人ブログでCMSを使い、独自ドメインを持ち当時のレンタルサーバーを利用する人はアフィリエイトブロガーやアルファブロガーぐらいで、大半の個人はその辺りの煩わしさを全て解消してくれているGoogleのBloggerなどを使うことを好みました。今でいうMediumですね。二つとも、Twitterの共同創業者でもあるエヴァン・ウィリアムズが手がけたベンチャーです。日本でいうアメブロなどですね。そうなると、CMSの用途は、企業ホームページ向けに限定されていくことで市場は縮小していき、結果的に残ったのはWordPressぐらいでした。LINEやフェイスブック、インスタグラム、Twitter、Youtube、Tiktokなど様々なユーザー体験のソーシャルネットワークが共存するSNS市場とは全然違う様相がわかると思います。それぐらい小さい市場ということです。

また、StellerはRippleとプロダクトポジショニングが近いのですが、XRPについてこちらにまとめているので、参考にしてください。

リップルのXRPはステーブルコイン化しないとまず生き残れない

以上、みなさんの参考になれば幸いです!

注記:最終的な投資判断は、自己責任になります。

関連記事