僕がなぜ、Crypto.comのトークンCROに投資するか? #2

戦略

まず、Orbの四年の経営で全てやりきっているので見えていることですが、ブロックチェーンスタートアップが決済市場にターゲットをする際に理解しておくべきこととして、カード決済ネットワークのセキュリティ要件があります。PCI-DSSなどですね。

From Wikipedia – PCIデータセキュリティスタンダード(PCI DSS:Payment Card Industry Data Security Standard)は、 クレジットカード情報および取り引き情報を保護するために2004年12月、JCB・American Express・Discover・マスターカード・VISAの国際ペイメントブランド5社が共同で策定した、クレジット業界におけるグローバルセキュリティ基準である。 2016年4月28日に改訂版であるV3.2が発表された。このバージョンは2016年11月1日発効となる。 これに伴いV3.1は2016年10月31日に失効し、PCI SSCは、2016年4月28日付でPCI DSS v3.2の公開を行った。

これは、今のブロックチェーンの技術にとってはクリアするのにかなりハードルが高いです。実は、Orbはそれがわかっていたので、フェイスブックのLibra同様にステーブルコインである電子マネーにフォーカスしたのですね。電子マネーには、PCI-DSSほどのセキュリティ要件は求められません。だから、日本では5万円までのチャージは、匿名でもOKなのです。

おそらく、彼らが、MCOを使ってプリペイドVISAから、Orbがターゲットした決済ネットワークそのものを抑えていくCROのビジネスの方にシフトしていった背景はここにあると見ています。プリペイドVISAのビジネスが思うように伸びていないのでしょう。実際に、定期的に優れた成長率の数字が上がってくるBATやDENTと異なり、数字実績が上がってきていないので、なかなか思うように数字が伸びていないと見ています。

なので、彼らは、Crypto版PayPalにピボットを踏み、Go to market strategyとしては、オンラインの加盟店開拓にフォーカスしているようです。正しい戦略だと思います。しかも、加盟店がオンライン系になるということは、みなサーバーリソースも持っているので、バリデーターネットワークにも参加できる資格がありますから、確実にVISAやMasterに対する差別化になります。

彼らは、オフライン加盟店の開拓は後回しにすることにしていますが、参考までに、理解しておいた方が良いのは、仮想通貨決済の主軸が、「QRコード」になるか「カード」になるかですね。まず、ベースとして理解した方がよいのは、アジアは、人口率で見れば中国中心に、QRコード決済の方が普及しています。一方、欧米は、カードです。そして、テクノロジー面から考えると、カード決済システムに仮想通貨決済の仕組みを組み込んでいくよりも、QRコード決済の仕組みに仮想通貨決済の仕組みを組み込む方が、技術的なハードルも導入コストも圧倒的に低いです。

ですから、僕は、Orbを経営していた時には、フィンテック協会の幹部らと協力して、日本の「QRコード決済によるキャッシュレス化」を仕掛けたんですね。これは完全に軌道に乗りました。その点は、「こちらのブログ」にまとめています。

その上で言うと、Cyrpto.comの本拠は香港にあります。つまり、「アジア」と言うことです。また、経営陣の多くがヨーロッパ出身なので、欧州市場でも活発に動いているようです。

今、MakerによるDeFiが、アンドリーセンフォロウィッツなどの事業支援により、欧米で立ち上がってきていることもあり、Crypto.comも、Daiを含めた、ステーブルコインを積極的にウォレットに追加している点もよいと思います。僕は、MakerDAOはかなり破壊的なプロダクトになると見ており、「こちらの記事」にまとめています。

また、それ以外のUSDTやXRPも追加しており、この点もよいと思います。まず、日常決済は、ステーブルコインからう買われると見ています。

なので、これらのことも踏まえて、CROへのフォーカスを始めたのだと思います。オンライン加盟店にフォーカスする形であれば、加盟店開拓も高速に進めていくことができるでしょう。

チーム

Kris Marszalek  – Co-Founder & CEO – Linkedin

東南アジアを活動拠点におく連続起業家で、Ensogoと言う大手ディスカウントストアに21億円でのM&A経験があります。直前は、EnsogoのCEOをやっていました。リテール業界に詳しくプロファイルの持ち主なので、決済業界に対する見識も十分あると見ています。

Gary Or – Co-Founder & CTO

元Ensogoのプラットフォームアーキテクトであり、RoR、Elixir, Golangなどに精通したフルスタックタイプのエンジニアです。その前はEventXTRAという企業向けイベントマネジメントSaaSのCTOをやっていました。機械学習とAIへの関心が深くハッカータイプのエンジニアです。

Eric Anziani – CSO – Linkedin

決済業界に精通したストラテジストです。ゴールドマンサックスのアナリストを経て、マッキンゼーで戦略コンサルを経験し、PayPalでAPAC戦略をリードしていました。その意味で言うと、彼の戦略にCrypto.comの成長は如何がかかっているように思います。

Jason Lau  – CISO – Linkedin

マイクロソフトや、企業向けソフトウェアの会社でセキュリティ面をみてきた人物です。その意味で、セキュリティのプロです。VISAのプリペイドなどをやるにも、セキュリティ要件に精通した人材が必要なので、彼のスキルはCrypto.comには必須と言えます。

競合の動向

最大の競合は、BitPayになるでしょう。彼らも主にオンライン加盟店を積極的に取りに行っています。良い点は、地理的な市場参入戦略が被っていないことですね。BitPayは、北米中心にアメリカ大陸の開拓に集中している一方で、Crypto.comは、アジアとヨーロッパにフォーカスすています。

また、MakerDAOのDAIに参加しているペイメントパートナーが、どれぐらい増えてくるかですね。Makerが成長すれば当然増えてくると思いますが、まだ数は少ないです。それまでに、USDTが使えるなどの強みを活かして、ユーザーと加盟店開拓を進めていくことが、競合との差別化を進めていくことが急成長のカギになると見ています。その点からは、北米市場では、CoinbaseもDAIを採用しており、彼らもウォレット決済機能を提供していますから、競合になってくるでしょう。なので、北米市場にはしばらく手をつけないのが肝要だと思います。

https://twitter.com/ForegroundBlock/status/1106261808527142913

投資評価に対する現時点の見解

チームは、経験豊富なシリアルアントレプレナーが率いており、必要なスキルセットを持った人材も揃っているので申し分ないと思います。強いていうなら、技術力が未知数ですが、リリースされているプロダクトを使って見ればわかりますが、かなりしっかりと作り込まれています。ほとんどストレスは感じません。

今、彼ら以外に、トークンを発行しているプレイヤーで、有望な決済系プレイヤーはいないので、彼らに一部アロケーションしています。

まずは、Crypto.comのアプリを使ってみることを進めます。以下のリンクからダウンロードできます。作りはしっかりしています。

また、CROトークンは、僕がメインで使っている取引所のBinanceには上場されていないので、僕は、OKExに口座を開いて投資しています。OKExのサイトはこちらです。

以上、みなさんの参考になれば幸いです!

注記:最終的な投資判断は自己責任になります。

関連記事