僕がなぜ、SLIVER.tvを提供するTheta LabsのトークンTHETAに投資するのか? #1

問題定義

現在、ライブビデオストリーミングは、全インターネットトラフィックの2/3以上を占めると言われており、2020年までに、その値は、82%まで上昇することが予測されています。2016年6月に発表されたCiscoのVisual Networking Index Reportによれば、18から34才のミレニアル世代が中心となってライブストリーミング市場を牽引しており、多用しているのは、Netflix、Youtube、HBOなどになります。そして、これらのサービス利用は、現在の1日平均1.6時間から5.7時間と、256%以上も成長する予測が出ており、中でも、モバイルが急成長しています。2015には前年比44%、2016年には同じく35%も成長している。US市場では、モバイルストリーミングでもっとも多用されているのは、Facebook、Youtube、Twitter、そして、Live.lyやTwitchなど。

同時に、360度型のビデオストリーミングコンテンツを含むグローバルのVRのトラフィックは、2015年から2020年にかけては6100%、つまり、61倍に成長するよ予想されています。

このトラフィックの急増する中で、CDN (Content Delivery Network)が、このビデオストリーミングエコシステムで重要な役割を果たしています。世界最大のCDNの会社は、このブログでも何度か登場しているAkamaiですね。彼らのバックボーンのインフラが、エンドユーザーにビデオストリーミングのコンテンツを提供しているからです。しかし、CDNが未解決の問題があり、それが、”ラストマイル”デリバリー問題です。典型的な例は、CDNが、POPs (Point of Presence)と呼ぶデータセンターを、視聴者に物理的に近いところを意識して、世界各地に構築しているのだが、その結果、もっとも人口が多い新興国地域には、そのデータセンターがまだ設置されていないことが多い。その結果、ストリーマーはその地域のユーザートラフィックが伸ばせない上、その地域のユーザーは、悪い画質や、断続的な再生体験の中でしかストリーミングをみることができない。

と同時に、ライブストリームを提供する会社側の課題は、CDNの利用コストになります。人気サイトでは、そのコストは、年間、年十億にもなる。仮に、プラットフォーム側が、CDN設備を持っていたとしても、そのメンテナンスコストはかなり高い。

そして、これらの問題は、4K動画、8K動画、360°VRストリーミング、そして、新たに出てきているLight field ストリーミングの普及にとって、更に深刻な課題になってきている。以下は、動画の品質レベルに合わせた、CDNの必要な帯域幅の比較データ。

VRとLight Fieldストリーミングの要件レベルが非常に高いことがわかります。そして、この問題を解決するために普及してきている手法が、”Foveated streaming”というテクノロジーで、ビデオ全体を完全な解像度でストリーミングするのではなく、周辺領域(ユーザー注視している領域以外)の画像品質を落としてストリーミングすることで、CDNの帯域幅要件を下げるというものである。視聴者側の頭の方向などの動きを追いかける形でこの最適化を行なっている。これが機能することで、サーバーとユーザー間に必要なデータのやりとりは、より小さくできる。この技術によって、視聴者が、DCNのPOPsサーバーから離れていても、視聴の不快さを軽減できる。

テクノロジー

SLIVER.tvについて

提供しているサービスは、SLIVER.TVというライブストリーミングサイトです。SLIVER.tvは一言で言えば、BitTorrentの技術にトークンエコノミー を加えたTwitchです。

From Wikipedia – Twitch(ツイッチ)は、Amazon.com が提供するライブストリーミング配信プラットフォームである。2011年6月に総合的なライブストリーミング配信サイト Justin.tv から、コンピュータゲームに特化したプラットフォームとして派生して立ち上げられた。運営はサイト名と同名の組織が行っていたが、2014年8月、AmazonがTwitchを買収(約1,000億円)したことを正式に発表。それに関連して、Justin.tv の運営企業は Twitch に特化するため Twitch Interactive に社名を変更、2014年8月には Justin.tv は閉鎖された。また音楽に関連したストリーミングも行われている。2015年の Twitch による公表では、一月あたり150万人以上の配信者と1億人以上の視聴者が存在する。ログインしたユーザーは配信にコメントやスタンプが可能で、特にユーザーが配信者へのスポンサー登録を行うことも可能となっている。また、Bitという、Twitch内での通貨を使用した投げ銭(チップ)も可能。

Twitchについてもう少し詳しく話をすると、僕の友人が、YoutubeとTwitchの両方で、動画コンテンツを提供しているのですが、Twitchの方が圧倒的に収益化できるタイミングが早いようです。収入元は動画広告です。Twitchのメインは、彼女の場合も、ゲーム中継で、加えて日常のライブストリーミングや元々歌手なので音楽ストリーミングも提供しています。Twitchの方がゲームストリーミング中心にファンコミュニティを作りやすい機能や環境を提供しているので、サブスクライバーを増やすのが、マルチコンテンツアプローチのYoutubeに比べて楽なようですね。ただ、ライブストリーミング限定で、Youtubeのように記録動画をアップロードするモデルは提供していません。この背景は、単純で、動画データの保存コストが高いので、Twitch側が収益化するのが難しいからです。このため、Youtubeが、Googleに買収された後も大赤字続きだったことは有名で、Googleが検索広告で稼いだ莫大な資金を投下し、ユーザーベースの拡張と、さらに、彼らの優れた広告テクノロジーを投入することで、黒字化まで辿りついています。

GoogleによるYoutubeの買収の詳細については、「こちらの記事」で取り上げているので参考にしてください。

つまり、後ほどの戦略のところでも話をしますが、いきなりYoutubeと同じプロダクト戦略をとることは、ブロックチェーンスタートアップとしても現実的ではないのですね。

Twitchとの最大の差別化ポイントは、自分の好きなライブストリーマーに投げ銭をする元手を、現金不要で、BitTorrentを同じ技術を使って、ユーザーが、自分の家のネット回線やモバイル回線の余っている分を提供し、稼げることです。そして、これによって、運営者側のコスト負担も減ります。一石二鳥なわけです。

さらに、後ほど、詳しく話をしますが、CEOが、元TapJoyの共同創業者でもあるので、下記のようなリワード広告も出していますね。リワード広告とは、広告を見ると報酬がもらえるアドネットワークです。BitTorrentの記事でも触れていますが、僕は、BitTorrentの概念とリワード広告モデルは相性がよいと考えています。

BitTorrentの技術については、「こちらの記事」に詳しくまとめているので、参考にしてください。

そして、彼らは、この裏方に、BitTorrentの概念を応用したTheta Networkという、1秒間に1000件以上裁くことができるP2P型のCDNシステムを構築しています。

つづく。

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