SYNTHETIXのライトペーパーの翻訳

01. アブストラクト

Synthetixは、イーサリウム上で動く非中央主権的な合成資産保険のプロトコルである。これらのSynthetic Assets(合成資産)は、Synthetix Network Token(SNX0)によって担保化され、ロックアップによって、Synthsと呼ぶ、合成資産の保険が発行可能になる。このプール型の担保方式は、ユーザーが、カウンターパーティの存在なしに、Synthsをスマートコントラクトとのコンバージョンを実施することができる。このメカニズムは、DEXにおける、流動性や取引不履行の課題を解決できる。Synthetixは、現在、合成法定通貨、仮想通貨(ロングとショート)そして、コモディティをサポートしている。SNX保有者は、トークンをステイクするインセンティブとして、ステイク量に応じたプロラタベースで、Synthetix.Exchangeの取引で発生する手数料を報酬として受けることができる

02. 担保としてのSNX

SNXがどうやってSynthsを支えるか

全てのSynthsは、SNXトークンによってバックアップされている。Synthsは、SNX保有者がSNXを担保としてMintrというSynthetix契約に紐づけられている非中央集権型のアプリケーションに預けることで、発行される。Synthsは、現在は、750%の担保率でバックアップされており、この担保率は、コミュニティガバナンスによって、将来的に上下していく。SNXのステイカーは、Synthsを発行する際は、それは債権を発行することと同じ意味になるため、仮に、システムから離脱する、つまり、SNXをアンロックしたい場合は、その債権をSynthsをバーン(返済する)しなければならない。

なぜ、SNXホルダーはステイクするのか?

SNXホルダーは、SNXトークンをステイクし、Synthsを発行するメリットがいくつかある。まずは、Exchangeのリワード。これは、誰かが、Synthを他の仮想通貨に交換するときに発生する。(Synthetix Exchange上で)Exchange上での各売買には、0.3%のトレーディングフィーが発生し、フィープールに送られ、毎週、SNXステイカーは報酬の請求ができる。別のインセンティブは、SNXステイキングリワードで、これは、SNXプロトコルのインフレポリシーからやってくるものである。2019年3月から2024年3月までは、SNXトークンの供給量は 100,000,000から245,312,500に増加する予定で、インフレ率は年次で下がっていく方針である。そして、SNXステイカーにプロラタベースで、そのインフレ分の報酬が分配され、その量はインフレ率以下の条件で設定されている。

発行と焼却、そしてC-Ratioについて

上のメカニズムは、SNXのステイカーが、彼らのコラテラル率(C-raitoと呼ぶ)を最適なレート(現在750%)で維持されることを保証する。これによって、Synthsを大きな値動きから守ることができる。SNXもしくはSynthsの価格変動は、各ステイカーのC-ratioを変動させる。仮に、担保率は750%以下になった場合、担保率を回復させるまで、報酬を要求することができない。つまり、担保を追加するか、Synthsを焼却するかどちらかである。

ステイカー、債権、プール化されたカウンターパーティについて

SNXステイカーは、Synthsを発行する際は、債権として負う形になる。この債権は、その発行時の価値より、取引所の価格変動や、ネットワーク全体の供給量などに応じて、価格上下する。たとえば、発行されたSynthsの100%が、Synthetic BItcoin(sBTC)であり、価格が半減した場合、債権価格も半減し、各ステイカーの債権も同様に半減する。これは、別にシナリオでは、たとえば、Synthsの半分が、sBTCで、BTCの価格が2倍になった場合、システム全体の債権、そして各ステイカーの債権は、25%上昇することになる。

この方法によって、SNXのステイカーが、Synth Exchangeのプールドカウンターパーティとして振る舞うことになる。つまり、ステイカーがExchange Systemの全体債権のリスクを負うのである。ステイカーは、外部システムで、オプション取引を使うことで、このリスクをヘッジすることもできる。このSynthetix Exchangeのリスクを負い、トレーディングを可能にすることで、システムから生成される手数料を受け取ることができるのである。

03. sUSD ペッグ

USドルにペッグされた仮想通貨の存在は、トレーディングの世界では、流動性とそして価格安定性の面から重要である。なぜなら、トレーダーは、USドルペッグの仮想通貨を通じて、利益を確定させるからである。Synthetix ExchangeにはsUSDというペッグ通貨が用意されている。ペッグからの乖離を最小化するため、SNXホルダーは、アービトラージをすることでインセンティブを得られる権利が与えられている。

sUSDが、USDにほぼペッグされた状態を維持するためのメカニズムは、SNXホルダーで、債権によって発行したSynthsを売却し、$1の価格を下回っているsUSDを買い戻すことで、利益を得ることができ、彼らの債権を減らす。また、別の方法で、USDペッグ率を安定させる方法は、担保率を引き上げることで、自動的に、Synthsを供給量が需要レベルに対して下がる場合である。これらの意思決定は、いずれもSIPを元にコミュニティが議論して最終判断が下される。

04. Synthetix Exchangeについて

誰が、Synthetic Assetsを取引するか?

Syntheticの資産は、実際の資産を保有することなく、その資産を保有することが可能になる。これのアドバンテッジは、特定の資産へのアクセシビリティが拡大し、かつ、センサーシップへの対抗力も持ちながら、異なる資産同士(Appleの株式からSyntheticの金)などを交換する際に起きるフリクションコストを下げる。

Synthetix Exchangeのアドバンテッジ

Syntheix Exchangeのトレーディングは、オーダーブックベースのDEXや中央集権型の取引所に比べて多くのアドバンテッジをもつ。オーダーブックがないということは、全ての取引は、P2C(peer to contract)トレーディングのスマートコントラクトモデルで実行される。

資産は、オラクルによって提供される価格フィードを通じて、売買価格が決まり、Synthetix Exchange dAppを使って、コンバートされる。これであれば、そのシステムの担保率が大きくなればなるほど、決済不履行もゼロ、そして、パーミッションブロックチェーン状でオンチェーンのトレーディングが可能になるため、流動性を引き上げることができるため、無限に引き上げることも可能である。

Synthsは、どのように機能するか

Synthsは、Synthetic Assetsとして、既存の資産を価格をトラッキングする。これは、そのアセットホルダーが、イーサリウム上で、その資産そのものを保有する必要なく、カストディアンを信用することなく、取引することを可能にする。Synthsは、SNXトークンによって担保され、現在の担保率は750%である。

現在のSynths

現在、4つのカテゴリのSynthsが利用可能である。法定通貨、コモディティ、仮想通貨、そして、インバース仮想通貨である。たとえば、法定通貨であれば、sUSD、sEUR、sKRWなどである。コモディティであれば、オンス単位のゴールド、シルバー。仮想通貨であれば、sBTC、sETC、sBNBなど。インバース仮想通貨とは、仮装通貨価格とは逆の動きをする存在で、たとえば、BTCが下落した場合、iBTCは上昇する。

つづく。

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